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  • <生産技術職> エンジニアリングオペレーター No.03

「製造」の改善が大きな使命。
自分の設備で画期的製品を製造したい。

物質工学専攻 2009年卒業

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現在担当している仕事

多彩な化学品を少量生産。
「モノづくり」を肌で感じられる現場。

私は、花王和歌山工場で化粧品・家庭品の原料や合成香料などの化学品を製造する部門に所属しています。私の部署は、開発型生産工場と呼ばれ、研究所で開発された製品の技術開発や最適化検討、多品種少量品のオンリーワン基剤や合成香料、化粧品・家庭品基剤などを製造しています。小規模設備で手動操作も多く、比較的単価の高い製品を製造するのが特徴です。
研究試作と開発機能を兼ねた汎用性のある設備を扱うため、運転の技術力が必要となり、若手社員が化学プラントの基礎を学べる教育現場として、毎年多くの新入社員が配属されます。まさに『製品・技術・人』を育てる職場と言えます。最近は後輩社員の教育・指導を任される機会も増え、仕事も面白くなってきました。後輩たちに笑われないよう、今後もしっかり勉強していきたいと思います。

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仕事への姿勢

「ルール遵守、安全第一」は大前提。
安全・安定・品質追求と改善に挑む毎日。

私の大きな役割に、「製造」の改善があります。現場では「ルール遵守、安全第一」が大前提ですが、より安全・安定的に、品質の高いモノを、もっとシンプルに、低コストで製造する方法はないか、常に改善の目で設備と作業を見つめています。
五感を研ぎ澄まして設備に向き合っていると、小さな異常もいち早く発見できます。ポンプの音がいつもと違う。普段とは違うにおいがする。パイプがいつもより熱い。機械が発するSOSを素早くキャッチするのも、現場に立つ私たちの役割です。
新人のとき、「すべての作業には意味がある」と教えられました。では、この作業の意味は何だろう? こういう目的ならば、もっとよい作業方法があるのではないか? 常にそんな意識を持って「製造」を進化させることで、「よきモノづくり」に貢献できているのではないかと自負しています。

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印象的なエピソード

他部門との協働で製造時間の短縮に成功。
あきらめずに何度も挑戦するのが花王流。

入社3年目に、初めて自分が主体となって合成香料製品の製造効率化にチャレンジしました。過去に一度断念された改善を、目標値の見直しを行うことで実現する試みでした。不安と緊張はありましたが、他部門を含む多くの方々の協力の中、何度もラボテストや実機テストを繰り返し、なんとかよい結果が得られほっとしました。
4年目には、私自身の発案による改善に取り組みました。長く同じ方法で製造されていた製品の工程をじっくりと観察していたところ、一部の設備に過剰な余裕が見込まれていることを発見したのです。「これだけ設備に余裕があれば、今よりも製品流量を増やすことができるはずだ」と考え、実験を行いました。化学プラントでは、設備の小さな改変が化学反応に影響を与え、製品の品質が変わってしまうこともめずらしくありません。流量によって品質が変化しないか、慎重に見極めながら作業を進め、製造時間の大幅短縮を実現することができました。大きな自信を手にできた経験でした。会社にあふれているあきらめない姿勢やチャレンジできる仕組みは、花王の強みだと思います。

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今後の目標・挑戦したいこと

新製品の試作・量産化に参加して、
画期的製品を世に送り出したい。

研究開発部門から生まれた新製品の試作品を量産設備に乗せるスケールアップ研究なども、同じ部署で行っています。自分のスキルアップのため、今後はそのような仕事にも積極的に関わっていきたいと思います。研究室で成功した化学反応が、規模の大きな製造設備で同じように起こるとは限りません。どんなときに何が起きるのか、それは経験の中からしか学習できません。まだまだ基礎的な知識や経験も少なく勉強も必要ですが、成長のためにぜひチャレンジしたいと思います。そしていつか自分の手がけた設備で、画期的な製品を世に送り出したいと夢見ています。

学生時代の研究テーマと入社動機

自分が研究した界面技術が生かせ、
基礎化学の応用で製品を生み出せる会社。

高専では基礎化学から有機化学、分析化学、化学工学などを学びました。就職を前にして改めて自分の身の回りを見ると花王の製品が非常に多く、普段使っているボディソープや歯磨き粉など、花王の製品だらけでした。そこで興味を持ち企業研究してみると、家庭品以外にも多くの化学製品を製造しており、それらの製品には私の卒業研究テーマであった界面活性剤がよく使用されていることを知りました。自分が勉強してきた知識を会社で活用できるのではないかと思い、入社を決めました。
今の仕事で界面技術を直接使うことはありませんが、モル計算や濃度計算など基礎化学の手法は日常的に使っています。また、学生時代の教科書を引っ張り出すと、今自分が相手にしている装置が載っていたりします。構造や原理を知っていることで、改善やトラブルの原因究明におおいに役立っています。

皆さんへのメッセージ


卒業研究は最後までやり切ることが大切。
その勉強は、必ず社会で役に立ちます。

勉強と卒業研究は、しっかり取り組むべきです。私は卒業研究をやり遂げたことで化学の基礎知識を固めることができたと感じています。また卒業研究をプレゼンテーションする機会があり、人前で話す経験はもちろん、資料づくりや人に伝わる表現の工夫など、多くを学びました。遊ぶことも大事ですが、会社に入るともっと勉強しておくべきだったと必ず思います。学生時代の勉強は、絶対に無駄にはなりません。

DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事


06:00 起床


06:30 通勤


07:30 出社


08:00 ミーティング


08:30 製造状況やプロセスの確認、一日のスケジューリング


09:00 原料仕込、製造開始


12:00 昼食


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13:00 反応開始


16:00 製造工程内での製品の品質管理


17:00 日勤者とのミーティング


18:00 次製品に用いる原材料準備


20:00 交替勤務チームでのミーティング


20:30 退社


21:30 自由時間 夕食などリラックス


23:00 就寝


プライベートの過ごし方


一時期は休みのたびにサーフィンに出かけていました。今はバス釣りにはまっています。会社の仲間と誘い合って、いろいろな遊びを楽しんでいます。

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