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  • <生産技術職> エンジニアリングオペレーター No.01

生産活動の重要インフラ、電気の守護役。
徹底した安全重視でモノづくりを支える。

電気電子工学科 2006年卒業

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現在担当している仕事

鹿島工場の全ての電気設備を守る。
大規模点検も新設備の導入も電気の仕事。

私は設備技術グループ内で電気設備を専門としており、工場の生産活動に必要不可欠な電気を安全・安定的に供給できるように設備の保全、更新などを行っています。具体的には、構内配電設備点検を行い、更新計画を立案・実行し、新設備や大型実験用具の導入に対応します。鹿島工場は竣工から30年以上が経過し、ほぼすべての電気設備が更新時期を迎えており、協力会社の方の力も借りながら計画的に設備の保全を行い、電気設備の安定稼働に努めています。
入社して最初の1年は、工場への水や蒸気、圧縮空気の供給を担当するユーティリティグループに所属していました。このときに工場全体の配棟や製造品目、貯蔵タンクや変電設備の位置などを学び、2年目から電気設備の担当となりました。
日々の仕事は多岐にわたりますが、基本的には構内配電設備の点検・整備のほか、機器の増設や既設設備の改造、修理といった電気に関する大小さまざまな工事の計画を立てる仕事が中心です。最近担当したのは、研究施設に新しい実験設備を導入するための電気関連の計画・設計でした。家電製品と違って、こうした大型設備は「運び入れてコンセントに差し込めばOK」ではありません。電気容量が大きいため専用の電源配線を布設する必要がありますし、出力を変化させるならインバーターを設け、また機器の特性に合った保護回路を設けます。遠隔での運転監視や操作が必要となるか、制御盤に水等がかかったり電気配線が作業を阻害する位置になっていないか等々、現場と相談しながら設計と見積を制作し、施工、導入にも立ち会いました。こうした多彩な案件が、日々発生します。常に安全を第一に考え、安定した電気供給を目指しています。

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仕事への姿勢

電気は、何よりも「安全」重視。
それがすべての価値の土台となる。

電気に関する業務は、ミスをすると大きな被害が発生するおそれがあるので、作業前の準備・計画に時間をかけ、石橋を叩くように慎重な作業を心がけています。たとえば電線が少し細いだけでも火災の原因になってしまうことがありますし、万一事故が起こった際の保護を適正に設計しておかないと、当該機器だけでなく設備全体が停止してしまい、工場全体に大きな損害をもたらしてしまいます。また、ひとつのスイッチの切り忘れで感電災害を引き起こし、死傷者が出てしまう可能性もあります。仕事はスピードも重要ですが、電気においては、まず何より「安全重視」だと思いますので、必ず安全性や確実性をクリアしてから作業にあたるよう常日頃から意識しています。それが「よきモノづくり」を支える土台です。

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印象的なエピソード

何重にも安全を確認し、一気に作業を行う。
初めて経験した「全停電日」の記憶。

全停電日の作業に初めて参加したときのことは、印象的に覚えています。
工場では夏休みや年末年始に、設備をメンテナンスするための一斉停止期間を設けています。この内の2日もしくは3日程度を全停電日や部分停電日とし、その間に電気に関する修理・更新を一気に実施します。
作業は時間との戦いです。事前に分刻みのスケジュールを組み、協力会社と綿密に打ち合わせます。急ぐ中でも、やはり最優先は「安全」です。電源を落とすときには花王側の担当者と協力会社の作業責任者が一緒に指さし確認してスイッチを切り、作業中に誤って電源が投入されないよう投入禁止表示と施錠を行います。さらに本当に電気が流れていないか検電し確認してから、全グループに連絡を入れ、ようやく作業にあたります。復電時も、配線作業ミス等による万一の発火や電路短絡事故を避けるため、全作業員が屋外に出てから電源を投入し、安全に通電していることを確認してからでないと現場には入れません。 最初は「そこまでやるのか」と驚きましたが、安全講習会などでさまざまな事故事例を学ぶと、一つひとつの作業や動作確認を徹底することがいかに重要か身に染みてわかります。

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今後の目標・挑戦したいこと

仕事の幅広さに加え深さを意識し、
これまで以上に精度の高い仕事を目指す。

今まで以上に精度の高い設計や工事にチャレンジしたいと思っています。工場における電気の仕事は、ようやくほぼ一通り経験できたかと思いますので、これからは個々の仕事をより深めていきたいです。保守点検の重要性はいうまでもありませんが、やはり新しい回路や設備の設計はエンジニアとしての腕の見せ所なので、やりがいがあります。そうした設計に小さな工夫を施し、個々の作業の精度を上げることで、より安全で使いやすく、安定した電気設備を実現できればと思います。

学生時代の研究テーマと入社動機

電気は、すべてのメーカーで必要不可欠。
身近な製品をつくる花王で社会貢献したい。

電気電子工学科に来る求人は電気メーカーからのものが中心ですので、私も最初は家電メーカーなどに入社するのが当たり前なのだと、何の疑問もなく思っていました。しかしある先生に「電気は、どんなメーカーにも必要不可欠なものだ」と言われ、「何を製造するにも電気が必要なら、より生活に身近な製品をつくっている会社で働くほうが社会に貢献できるのではないか」と考えました。そこで目に入ったのが、自分の身の回りにたくさんあった花王の製品で、私はこの会社で働きたいと思いました。
学生時代に学んだ電気の知識は、もちろん仕事に役立っています。三相回路における電力の計算、コンデンサの利用による力率改善、回路のインピーダンスの計算等は基本です。計算方法だけでなく、式の意味や機器の原理を理解していれば、起きた現象をすぐに理解でき、トラブルの解決にも役立つと思います。

皆さんへのメッセージ


人の役に立てることがモチベーションとなります。
自分の求める価値を実現できる舞台を選んでください。

今の私の仕事は、自分が表舞台に立って何か派手なことをするのでなく、電気で人の仕事を支え、当たり前の日々を実現するものです。世の中になくてはならないものに携わり、人の役に立てることが、今では私の大きなモチベーションになっています。皆さんにとって、どんなことがやりがいになるでしょうか。世の中をもっと便利にしたり、暮らしを良くしたり、あるいは自分自身が成長したり。自分にとっての価値を見つけ、それを実現できる仕事を選んでほしいと思います。

DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事


06:30 起床


07:00 身支度・朝食


08:00 通勤


08:30 出社


09:00 工事養生確認、工事許可証発行


09:30 グループ内ショートミーティング


10:00 工事立会


12:00 昼食、休憩


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13:00 工事計画作成


14:00 工事見積り、現地調査


16:00 工事終了確認、申し送り


17:00 点検結果まとめ資料作成


18:30 業務終了、ストレッチ


19:00 帰宅


19:30 夕食


20:30 片付け他、リラックス


24:00 就寝


プライベートの過ごし方


一時期、ギターやデスクトップミュージックの制作に熱中していましたが、最近はストレッチ体操をして、あとはのんびり音楽を聞いて過ごす休日が快適です。

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