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  • <生産技術職> エンジニアリングオペレーター No.02

鹿島工場でプラントの安定稼働に尽力。
「よきモノづくり」を現場で支える。

化学工学科 生物化学工学専攻 2006年卒業

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現在担当している仕事

柔軟剤や洗剤の基剤製造プラントを担当。
24時間稼動する工場を2交替制で見守る。

鹿島工場の家庭品基剤部門は、柔軟剤や洗剤の原料となる基剤や、洗剤に添加される酵素の製造を行う部署です。プラントが安定的に稼動し、適正な品質を持つ基剤が製造できるよう、交替勤務で24時間監視するのが、私たちの仕事です。
工場はコンピューターで自動制御されていますが、プラント内の温度や圧力、流量などに変化が発生することもあります。常にモニターで数値の変化に目を光らせ、アラームが鳴れば現場に急行して異常の原因を調査し、適切な処置をします。安定稼働していても定期的に設備の点検を行い、サンプルを取って品質検査を実施します。特に酵素は微生物によってつくられますので、シビアな管理が必要です。品質に異常があればすぐに上司に報告し、相談して対応していきます。
私の部署では5人が1グループを組み、4グループが交替で現場に入ります。入社当初は「交替勤務は大変だろう」と想像していましたが、食事や睡眠をしっかりとり、職場や仕事に慣れるよう意識することで、実際にはまったく問題なく過ごせました。また、交替勤務は休日も多く設定されているので、釣りや温泉などでリフレッシュする時間もたくさん取ることができています。
仕事はOJTで覚えます。最初はなぜ監視装置からアラームが鳴るのかもわかりませんでしたが、先輩について現場へ走り、何が起きているかを確認し、対処法を学ぶことで、徐々にひとりで動けるようになっていきました。しかし化学反応は複雑で、ときに思いがけないことも起きます。目の前の事象から、今も毎日学び続けています。

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仕事への姿勢

安定稼働が「よきモノづくり」の基本。
安全第一が工場の使命。

工場の基本は、「安全」の一点に尽きます。安全に、安定的に、定められた品質の製品をつくり続けることが工場の最大の役割で、それを実現するために私たちが存在します。鹿島工場は製品の原材料となる化学品や基剤を主に製造していますので、何かの理由でこの工場が止まると、他の多くの工場にも影響が出ます。工場を安全・安定稼動させることが、「よきモノづくり」の基本と考え仕事に取り組んでいます。

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印象的なエピソード

東日本大震災で工場が被災し、操業停止。
復旧に向けた全員の結束力と底力に感激。

忘れられないのが、東日本大震災と、その後の対応です。
私は夜勤の中日で、寮で仮眠していました。揺れに驚いて飛び起き、工場に電話をしてみましたが、つながりません。心配になって車で工場へ向かいましたが、途中から道が波打ち始め、無理やり進むと工場へ続く道は水没しており、私はやむなく寮へ戻りました。
翌日、水が引いたことを確認しながら工場へ出ると、ひどい状況でした。敷地全体が膝下まで水に浸かったようで、建物の1階部分はどこも泥だらけ。さらに液状化現象がひどく、アスファルト道路はあちこちで浮き上がり、いくつかのタンクは傾き、配管はぐにゃりと曲がっていました。
それでも、呆然としていたのはわずかの間でした。安全に気を付けながら、全員で清掃を開始。余震が落ち着き、電気や水道などのインフラが回復すると、私たちは担当する製造ラインの点検に取りかかりました。故障箇所を確認し、養生をして、工事業者に引き渡し、復旧を進めました。1ヶ月半後。ゴールデンウイークが始まる頃には、一部を除いて工場は運転を再開しました。夢中で動いていたので、あまり時間の感覚がなかったのですが、「ずいぶん早く復旧したな」と感慨深く思ったものです。
あの非常時に、だれもが冷静で、しかも前向きに、みんなが結束して作業しました。この仲間は素晴らしい。この会社の底力はすごいと、再認識した経験でした。

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今後の目標・挑戦したいこと

奥深い製造現場で、経験を積み続ける。
公的資格にも、次々と挑戦中。

製造現場は非常に奥が深く、おそらく一生勉強が続くと思います。今は自分で判断しきれないことは班長に確認していますが、もっと経験を積んで、どんなことが起きても対応できるようになることが私の目標です。チャンスがあれば、他工場での勤務も経験したいと思います。現場では経験値が非常に重要なので、あらゆることを経験し、吸収したいです。
勉強のひとつとして、私は公的資格の取得に積極的に取り組んでいます。入社してすぐに危険物取扱主任者資格を、3年目に高圧ガス取扱主任者資格を取得しました。現在、公害防止管理者とエネルギー管理士の資格試験に向けて勉強を開始しています。資格への挑戦は、安全稼動と自分の成長、両方に効果があると信じています。

学生時代の研究テーマと入社動機

インターンシップでのモノづくり体験で、
滴定や測定などの知識が生かせると直感。

高等専門学校で応用化学を学び、就職するか進学するか迷っていました。しかし、「一度会社というものを見ておこう」と参加したインターンシップで花王和歌山工場を訪問し、製造現場のモノづくりを間近に見て、化学工場の仕事に強い興味を感じました。「滴定や測定など、学校で学んだことが生かせそうだ」と考え、他社を見ることなく花王への入社を決めました。現場では身体も頭も使うので、じっとしていたくない自分の性格に向いていると感じたのも理由のひとつです。

皆さんへのメッセージ


自分を見つめ、企業の価値観と合致するか考えてください。
社会に出ても基礎学力は必要なので、勉強だけは忘れずに。

私は、迷うことなく直感に従って花王に入社を決めて、結果としてそれが大正解でした。ただ、この会社や働き方が自分に向いているかどうかだけは、きちんと考えました。自分のやりたいことや長所・短所を見つめ直すのは、就職にあたって最低限やっておくべきだと思います。
就職してから、学校での勉強はとても大切だったのだと痛感しました。技術系の仕事は、資格が必要になるものが多いと思います。私が受けた資格試験には、常に数学と物理の基礎問題が出題されていました。きちんと勉強し、基礎学力だけは身に付けておいてください。

DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事


06:00 起床


07:00 通勤


07:30 出社


08:00 ミーティング(申し送り)


08:30 設備の機器点検


10:00 製品充填


11:00 原料準備


12:00 昼食


12:30 休憩


13:00 製品充填


14:00 サンプリング


14:30 分析

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15:00 休憩


15:30 製品充填


16:00 サンプリング


16:30 分析


17:30 製品充填


18:30 サンプリング


19:30 製品充填


20:00 ミーティング(申し送り)


20:30 退社


21:00 帰宅


22:00 自己啓発(資格関係)


24:00 就寝


プライベートの過ごし方


海が近いので、休日はよく砂浜でシーバスやヒラメを釣り、自分でさばきます。夜勤明けはスーパー銭湯でのんびりリフレッシュ。朝風呂は気持ちいいですよ。

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