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  • ケミカル営業 No.01

【キャリアインタビュー】
都度出会う新たな世界に、
挑み続ける

機能材料事業 営業リーダー
理学研究科 2008年卒

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【キャリア年表】

1年目~3年目

営業担当(塗料・インキ分野)


4年目

中国(上海)に派遣


5年目~10年目

営業担当(プラスチック・ゴム分野)


10年目(途中)
~13年目

海外グループ会社(上海) マネジャー


14年目〜

営業リーダー(エコインフラ分野)

入社経緯

未知の世界に飛び込もうと決めた、企業選択

大学や大学院では化学系の学科に所属し、就職活動も研究職で進めていました。実際に営業職で面接を受けたのは花王だけでした。様々な会社の採用面接に参加しましたが、責任者クラスの面接官とお話する中で共通して感じたのは、マネジメントする立場になるにつれ、研究員としては自ら手を動かす機会は減っていく、という未来が見えたことでした。将来的にマネジメントの立場になることを想像した時、営業職としてお客さまの所へ出向き、いろんなお話や折衝を行う方が個人的には未知数で楽しいのではないかと、思うようになりました。そのような中、花王でも研究職で面接を受けていたのですが、選考途中で「営業職はどうですか?」と提案を受けました。「あ、いいかもな」と思いました。花王から内定をもらった時には、他社の研究職でも内定をもらっていて、やはり悩みはしました。営業や企画業務について詳しく把握できていた訳ではありませんでしたが、将来像がイメージできた研究職とは異なり、未知の世界に入っていくのも楽しいかもしれないと思いました。反面、未知だからこその不安もありました。しかし最後はチャレンジしてみたいという想いが勝り、花王のケミカル営業に飛び込むことを決めました。

入社4年目

スケールの違う世界と価値観の変化

花王のケミカルは売上高におけるグローバル比率が高いこともあり、入社初期から、いつかは海外で仕事をしてみたいと思っていました。しかしそれは、まだまだ先の話だと捉えていました。それが思った以上に早く、海外トレーニーという形でその一歩を踏み出すことになりました。
そして、いざ上海に赴任すると、そこでは世界の大きさを実感しました。当時、中国は市場伸長が著しく、国土が広大で人口も多いので、花王のケミカル製品が顧客に採用された際も、とにかく日本と比べて売上のスケールが違いました。日本であれば月あたりの売上が数百キロの製品が、中国ではトン単位と、売れた時のインパクトやその喜びもまた違ったものがありました。営業の仕事にはやれることが沢山あって、そしていろんな世界と繋がることができるのだと、自身の価値観が変化した時期でした。
また、上海にいた日本人社員にはもちろん、現地メンバーにもとても良くしてもらいました。海外に出ると、仕事だけではなく私生活も会社の人とコミュニケーションが交流する機会が増えます。中国の慣習で現地メンバーの結婚式に呼ばれることもありましたが、皆でワイワイお酒を飲み、騒いだことは今でも鮮明に覚えており、良い思い出です。これら全ての経験が自分自身にポジティブに作用し、また海外で働きたいというモチベーションにもなりました。

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入社10年目~13年目①

グローバル企業と対峙する難しさ

2回目の中国赴任は、2017年の夏ごろの話です。その2年前に、花王の中国ケミカルおける新工場の第一弾が立ち上がり、私が赴任した時は、第二弾の工場増築が決まったタイミングでした。私の最大のミッションは、その新しい工場から利益ある製品をどんどん市場に投入できるよう、新しいビジネスを探し出すことでした。しかしこれは、なかなかに厳しいお題でした。
日本国内のケミカル市場でも、様々な競合他社とせめぎ合う状況はありますが、中国はマーケットが大きい分、グローバル規模の巨大ケミカル企業がひしめいていました。その中で花王として、何を利益あるビジネスとして見出していくのか、ここが非常に難しいものでした。グローバル大手は技術力も当然ありますし、従業員数も我々とは桁違いです。花王が市場開拓先として出向く所には、必ずと言っていいほど名だたるグローバル企業が立ちはだかり、価格面での競争にもさらされました。その状況下でいかに花王の良さを打ち出し、高付加価値・高収益なビジネスを提案しながら他社と差別化を図っていくのか、上海にいる間、ずっとこの点で苦労していました。

入社10年目~13年目②

一縷(いちる)の望みが見えた、発想の転換

自分で考えなければビジネスが進んでいかない、暗中模索の苦しい日々が続く中、一度前提を取っ払って物事を考えてみようとしたことがありました。赴任からしばらく経ち、工場それぞれの設備がどう動き、何を作れるのか、特徴もよく分かってきた頃の話です。
日本花王では、家庭品向け原料も取り扱っていることから、生産場所の最適化というのが、厳正に行われてきました。しかし、上海の工場は日本より自由度高く設備選定ができるため、日本の今までのやり方・考え方を必ずしも中国で踏襲する必要は無いのではないかと気づきました。それまでは日本花王から輸入して販売し、中国顧客から一定の信頼を得ていた製品です。しかも花王の他に、中国で同品質のものを作っている企業はありませんでした。上海で生産できれば輸入コストを削減でき、顧客メリットも創出できると考えました。
周囲に相談したところ、「できるかもしれない」という話になり、上海の研究員と生産担当、日本の研究員と購買担当にも参加してもらい、早速モノづくりに取り掛かりました。一縷の望みが見えた瞬間でした。意識を変えて、皆で手を動かしながら「ああでもない、こうでもない」と社内でやり取りが始まった時、自分の発想で周りの人たちの協力を得ながら一つものを動かしている実感があり、大きなやりがいを覚えました。実際の設備で生産する段階まで漕ぎつけたところで、私の日本への帰任時期がやってきました。

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入社14年目~

花王の看板製品を担当することで拓けた、
新たな営業スタイル

現在、花王ケミカル事業の注力製品・ニュートラック5000を営業するチームのリーダーを務めています。成長期にあたるこの製品を、いかに多くの方に知ってもらい、販売を拡大していくか、その道筋を形作っています。全社的な期待が伝わり、またそれが重圧にも感じる、シーソーゲームのような心境の日々です。
花王ケミカルは従来、研究開発や生産部門と作り上げたモノを、既存ネットワークの直接の顧客(この分野では道路会社・舗装会社)に販売し、市場展開するスタイルでした。製品紹介で興味を持っていただき採用を目指すのですが、実際の成否は顧客に製品評価を行う余力があるかどうか、現状の困り事に該当するかどうかに依る所がありました。
一方、ニュートラック5000のビジネス拡大に際しては、新たな営業スタイルにチャレンジしています。例えば、これまで接点の無かった花王グループカスタマーマーケティング(B to Cビジネスの販売会社)と共に、大手ドラッグストアチェーンに製品をアピールし、末端顧客から道路会社へニュートラックを指定してもらう、といった形です。更には広報部の力を借り、デジタル媒体を活用して多様なステークホルダーに花王ケミカルの取り組み実績を社会発信しています。この製品を通じて仕事の仲間が一気に広がり、入社から十数年経ちますが、すごく新鮮な気持ちで仕事ができています。

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自己の振り返りと今後について

環境変化で感じる、
役割の変化と更なる自己成長の必要性

自身のキャリアへの評価は、60点です。現状に満足しない方がまだまだ成長できるという発想のもと、辛口な点数をつけたいと思います。これまで担当した様々な業務において、1つ1つ丁寧に仕事をしてきた点は、自分で自分を評価したいと思います。一方で今はリーダーへと立場も変わり、4名のメンバーのことも考えなければなりません。メンバー個々がどのように仕事をし、ビジネスをどう展開していくのかを考えた時、自分自身は皆から共感され、チームを引っ張ることができているのか、日々自問自答しています。加えて私より上の立場の方々からも、ビジネスや組織運営への要望も増えてきました。よって今は、丁寧さに加えて、スピードも重視した働き方を意識しています。
現在の花王ケミカル事業は、良い意味でめまぐるしく変化していて、すごく楽しさを感じます。担当しているニュートラック5000で言えば、より売れるために、より多様な方に興味を持ってもらえるために、仕事においても一層のクリエイティビティを求められています。クリエイティビティについては、私自身もインプットが無いと良いアウトプットもできません。そういう意味では、先に触れたリーダー像も含め、今後も様々な分野の共感できる知識を自分の中に蓄積し、今の立場として学ばなければいけないことを引き続き実践していきたいと思います。

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