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未来へのメッセージ

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3. 3.11の経験が少しでも役立てばいい

3. 3.11の経験が少しでも役立てばいい

3. 3.11の経験が少しでも役立てばいい

震災から10年。いま、
あらためて伝えたいこと。

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震災当時のこと

 今から7~8年くらい前にようやく復興が始まりました。その頃はこのあたりの民家をつぶしたり、残って住み続ける人たちがいたり、とにかく“喧噪のかたまり”のような状況でした。ダンプはたくさん走っているし、砂ぼこりはすごいし、家屋を壊す重機もあったりで、2~3年の間はとんでもない状況でしたね。

図書館を立ち上げた経緯について

 もともとは、官民一体となって山元町の復興について考える「土曜日の会」の一員として参加していたのですが、ある日「図書館をここで運営してみないか」という話が出て、どういうわけか私がまとめ役をやるようになりました。いつのまにか仲間も増えて、今もじいさんばあさんだけで20名近くのスタッフがいます。

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手作りのお地蔵さんや絵灯篭に
こめた思い

 震災で亡くなった方が向こうで少しでも安心していられるようにと、みんなで山元町で亡くなられた方と同じ数のお地蔵さんを作りました。ひとつひとつに思いがこもっています。3.11にはこのお地蔵さんたちを海に向かって並べて火を灯し、手を合わせて「もう災害はやめてくれ」と祈っています。

 山元町でなくなった方は約670人。幸いなことにメンバーの中にご家族を亡くした方はいませんでしたが、それでも知り合いが随分と亡くなっていますから「3月11日くらいは上(天国)に行った人に手を合わせよう」ということで、竹灯籠を作ったり、みなさんにお願いして絵灯篭を作ったり、みんなで一緒に活動しています。
 私たちがこうした活動を続けているのは、3.11に亡くなられた人たちの追悼と、今ここで生活している人のため。これからも災害はあちこちで起こると思いますが、私たちがやってきたことが今後少しでも役立てばと思っています。

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キャラバンを振り返って

 たくさんの方がわざわざボランティアに来てくれて、みなさんそれぞれに思いがあることがよくわかってうれしかったです。今でも思ってくれていること自体がすごくうれしいこと。10年も経てば忘れて当たり前なのに、こうして今も関係がつながっていて、「3.11に絵灯篭を作ってください」と材料を置いていってくれたり、お地蔵さんを作ってくれたりしてつながっている。人は簡単に『忘れない』と言うけれど、目に見える形として継続していくのは難しいことですから、本当に感謝しています。

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災害に対しての想いと伝えたいこと

 3.11の日、私はここにいなくて、帰ってきたのは次の日になってからです。私の家はこのすぐ近くなのですが、瓦礫がすごくて、500~600メートルの距離を歩くしかありませんでした。
 私が向かっていると、向こう側から町や家の状況を見て帰ってくる人たちの顔にまったく表情が無いんですよ。本当に青白い顔をして、ただ黙々と瓦礫の山を上って、下りて、上って、下りて…。涙を流すわけでもなく、ホントの無表情。その様子を見て、「災害は人をこんな顔にさせるのか」となんともいえない気持ちになりました。

 ちょうどその時に、娘の友達が私の顔を見つけて「お母さんが…お母さんが…」と涙をボロボロ流して抱きついてきたんですよ。私はなにも言えませんでした。おかげさまでその子のお母さんは別のところに避難していて3日後くらいに対面できたのですが、もう二度とこのようなことが起きないように。起きるのはしょうがないけれど、それでも命だけはなんとか(守らなければいけない)!ということは、あの日に思い知らされました。なんかね、今でもあのときのことを思い出すと、あの頃の景色と無表情の人たちの顔が次々と浮かんできて全然だめですね…。

 今の活動を始めたきっかけも、二度とあの日のようなことを起こしてはだめだ、という強い思いからです。とにかく命だけは大事に!津波でもなんでも、とにかく逃げることが重要だと伝えたいですね。“命だけあれば何とかなる”というのが、この10年で思い至った1つの結論ですから。

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山元町「みんなのとしょかん」管理責任者
菊地慎一郎さん

震災復興の一環で設置された簡易図書館の運営管理を任されている菊地さん。本を貸すだけでなく、みんなで集まって陶芸のお地蔵さんや竹灯篭づくりをするなど、3.11で亡くなった方や地域で暮らす方のために、幅広い活動をされています。

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