くらしの現場レポート

できることから一歩ずつ
健診結果を改善へつなげよう

2020.03.10  |  生活スタイル

【くらしの現場レポート】できることから一歩ずつ 健診結果を改善へつなげよう

みなさんは健康診断(以下「健診」)を定期的に受けていますか。厚生労働省の「平成28年国民生活基礎調査」によると、全国の20歳以上男女の67%が過去1年以内に健診を受けていました。健診は体の状態を知るだけでなく、診断結果を健康への取り組みに活かすことが大切です。
特に健診結果で気になるのは、生活習慣病につながる高血圧、高脂血症、高血糖についてです。その中から、高血圧または高血糖と判定された人に話を聞いてみると、症状に対する受け止め方に違いがあることがわかりました。
※入院者、熊本県を除く。

「高血圧」と「高血糖」では、受け止め方に違い

健診で高血圧と判定された人からは、さらに悪化して心不全や脳卒中など生命に関わる病気になってしまうことを不安視する声がみられました。家族に高血圧の人がいる場合、そうした不安はより強くなるようです。
 
一方、高血糖と判定された人は「一時的に数値が高いだけだろう」「急に悪化はしないだろう」「焦るのは薬が出るようになってから」と、糖尿病まで悪化するのはまだ先のことと考えているようでした。血圧と違って血糖値は自宅では測定できず、症状の悪化を意識しづらいことも影響しているようです。「自己管理ができていないと思われるのがいや」「食事制限で周囲に気をつかわせたくない」といった、他人には知られたくない気持ちもあることがわかりました。

  • 高血圧

  • 高血糖

「自己流」の食生活には、課題あり

高血圧や高血糖の判定を受けた人では、症状悪化への受け止め方に違いはありましたが、両者とも日常的に気を付けているのは「食生活」であり、「体重が減れば、数値も良くなる」と考えている点は共通していました。
日誌調査から食事や運動をみてみると、朝食や夕食を抜くことで摂取カロリーを減らそうとするなど、自己流の食事制限をしている様子がみられました。欠食で一時的に摂取カロリーを減らすことができても、食事の満足感・満腹感が得られないために継続ができず、結果的に減量はできていないようでした。また、野菜やたんぱく質が不足しがちであるとか、塩分摂取量が多いなど、食事内容の偏りもみられました。運動に関しても、忙しい、面倒などの理由から「歩くことを心がける」程度の人が大半でした。

自己流な食事例:カロリーを摂り過ぎないために、夕食を欠食

自己流な食事例:カロリーを摂り過ぎないために、夕食を欠食

自己流な食事例:カロリーを摂り過ぎないために、夕食を欠食

専門家の力も借りながら、できることから始めよう

長年の不適切な食生活や運動不足などによって引き起こされるのが生活習慣病。慶應義塾大学医学部教授の伊藤裕氏は、生活習慣の乱れから起こる病気の連鎖をドミノにたとえ、「メタボリックドミノ」を提唱しています。高血圧や高血糖はドミノの入り口にあたり、最終的には心不全や脳卒中、腎不全など重大な病気につながる恐れがあります。

メタボリックドミノ

※画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。

健診で高血圧や高血糖などの所見を指摘されたとき、一時的なことと見過ごしたり、まだ大丈夫と安易に考えたりせず、症状の悪化を防ぐためには適切な対策をとることが必要です。
但し、食生活や運動習慣などは、自己流の改善ではなかなか結果が出にくいことが多く、医師や栄養士など専門家のアドバイスを受けることも大切です。自分にできる、ライフスタイルに合ったやり方を専門家からアドバイスをもらい、少しずつ取り入れていきたいですね。

調査概要

「高血圧を意識した人の生活実態調査」
◎2018年9月/家庭訪問・会場インタビュー、食事・行動日誌/首都圏在住、高血圧を意識している30~60代男女/9人

 
「高血糖を意識した人の生活実態調査」
◎2018年12月~2019年1月/家庭訪問・会場インタビュー、食事・行動日誌/首都圏在住、高血糖を意識している30~50代男女/7人

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