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  • <研究職> 化学系 No.05

包装技術で
花王製品にさらなる魅力を付加したい

生命理工学研究科 生物プロセス専攻 2018年卒業

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多くの方と協同しながら
製品の顔を作り上げる

花王では洗剤など製品の中身だけではなく、製品の顔となる容器にも力を入れています。その容器の設計研究や性能評価といった業務を担っている部署が私の所属する包装技術研究所です。詰め替え容器はその代表例で、環境だけでなく詰め替え易さも考慮して開発を行い、今では一般に広く普及しプラスチック使用量の削減に大きく貢献しています。
入社以来、私は新規容器開発グループでポンプなどの吐出容器の開発を担当しています。お客様に使っていただいた際に、さらなる使いやすさや感動を生むために、処方の特徴を生かした容器の研究も不可欠となります。どのような容器が必要かを日々考え、時にはアイデアを捻出するため、市場に他社品調査へ出掛けることもあります。こうして生まれたアイデアは、3DCADで設計しモデルを試作します。完成度が高まったら、生産性や成形性を考慮した試作を容器メーカーと共同して作りながら、花王の他研究所と処方のマッチングを確認し、工場での充填適正を確認して最終品へと仕上げます。このように社内外を問わず、多くの方々とコミュニケーションをとりながら協力して“よきモノづくり”に励んでいます。

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お客様まで届く技術に
思いを込めて生み出す

現在も続いている業務ですが、私が主導で開発している吐出容器があります。新規容器の開発は上司や同僚と相談して「こんな容器があったらいいな」というアイデアを出してブラッシュアップしていくところから始まります。私たちは製品の提供者ですが、同時に日用品を使用している一人の消費者でもあるので、まずは自分たちが「これがほしい!」と納得できる製品像を作らなくてはなりません。開発の方針が決まったら、機構設計を行い、モデルの作成をします。機構設計を確立することは難しく、なかなか思った動きをせず何度も試作する毎日が続きますが、狙い通りの動きをしてくれた時にはこのうえない喜びがあります。花王は自社で開発した基盤技術を実際にお客様に使用していただく最終製品へ盛り込める数少ない会社だと思います。今の開発品はまだまだ完成度が足りず道のりは遠いですが、自分の携わった製品が世の中に出てお客様が喜ぶ姿を夢見て日々の仕事にやりがいを感じています。

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ダイバーシティで皆が活躍できる会社

企業での研究内容が学生時代と直結しないことはよくあることで、私は化学系の出身ですが、入社してからは全く新しい分野に携わっています。試薬を混ぜて反応を行い、目に見えない化合物を作る生活から、3DCADを使用してモデルを設計し、形あるものを作る生活となりましたが、仕事をする上でのベースは変わりません。学生時代の研究で身に着けた論理的思考やPDCA、根気強さは必ず活きてきます。むしろ多様なバックグラウンドを持った人が集まる方が新しいアイデアが生まれやすい環境だとさえ思います。研究だけに限らず今までに一生懸命取り組んでいた経験は無駄になりませんので、学生時代は短いですが何事にも前向きに取り組んでみていただきたいです。
また、私は大学院時代のケガによる障がいで車いすを利用していますが、とても働きやすい環境だと思っています。生活面では、入社時に使いにくいところがないか、職場の通路幅は通れるかを一緒に事業場を周って確かめてくれました。仕事面では、必要以上の配慮をされることはありません。障がいがあるから限られた仕事しか任せてもらえないことは全くなく、できることはすべて任せていただいています。もちろん重いものを持っていただくなど必要な配慮は快くしてくれます。障がいの有無に限らずですが、仕事をする上で大切なのは、受け身になるのではなく自分が何をどこまで出来て何を手伝ってほしいかを具体的に伝えて相互理解を深めることだと思います。

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競技と研究の両輪で人生をより豊かに

私の将来の夢は車いすバドミントンの世界大会に出場することです。仕事と競技を両立しているため、練習時間の確保が難しいですが土日を中心に練習をしています。練習ではひたすら数をこなすことももちろん大事ですが、限られた時間を有効に使うためにどうしてこの練習をするのかを常に考えながら効率的に行うことを心がけています。この考えは研究にも通ずるものだと思います。与えられたからするのではなく、なぜするのかを考えることで着目すべきポイントがわかり、漠然とやっていては見えなかったものが見えてくると考えます。競技と研究が両輪となってそれぞれを高めあえたら良いと思っています。
また、遠征のために一週間ほど有給休暇をとり大会に出場することもあります。常に仕事だけではなく、ONとOFFをしっかり切り替えることで頭もリフレッシュされ新しいアイデアが生まれたり、効率的に仕事をしたりすることが出来ます。

DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事


06:00 起床、身支度


06:30 通勤


08:30 出社、メールチェック


09:00 チーム内ミーティング


12:30 昼食


13:30 他部署との打ち合わせ


14:30 試作部品の設計


16:00 資料作成


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18:00 メールチェック


18:30 退社


19:00 バドミントンの練習


21:30 帰宅


22:00 夕食、入浴など


24:00 就寝


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