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  • <研究職> 化学系

感性と科学の両視点を活かした「香り」開発
製品を通じて、生活をデザインする

先進理工学研究科 化学・生命化学専攻 2019年卒業

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香りのエバリュエーターとして、
食器用洗剤の香り開発を担当

感覚科学研究所では、ヒトの五感に対する本質研究を通じて、人々の豊かな生活・社会へ貢献をすることを目指しています。五感研究は幅広く、脳機能や心理、触覚、香りなど様々な分野を研究対象としています。中でも香りの研究は、当社のすべての製品と関係しており、製品開発には欠かせません。製品に配合される香料は、パフューマーとエバリュエーターによって創作されます。パフューマーは約千種類にも及ぶ香料素材から香料を調合して新しい香りを創る仕事、一方、エバリュエーターは、製品で求められる香りを生活者視点で考え、調合香料を製品に香りづけして、設計(イメージ)通りの香りになっているかを評価する仕事です。評価の際は、ラボにあるシンクや食器洗浄機を用いて食器を実際に洗浄するだけでなく、自宅での評価も必ず行っています。自宅で使用してみると、会社でイメージしていた香りと異なることも多く、また、それを使う生活者の“なりたい気持ち”がより具体的に想像できるので、自宅での評価は最も重要な評価場面であると考えています。生活者の気持ちを想像しながら評価している時間が楽しく、香り開発の好きなところです。評価後には、パフューマーと再度ラボで微調整を行って形にしていきます。このようにして創り上げた香りの製品が店頭に並んだ時や、テレビで紹介されている時にはとても嬉しくなり、多くの生活者に喜んでいただけるような製品を創りたい!と次の製品開発に意欲がわいてきます。

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部門の垣根を越えて
研究を深化する

私は、入社時から香り開発と並行して、香料に関する基盤研究を担当しています。具体的には、食器などの樹脂上の香料の挙動について検討をしています。入社時は、製品開発によって生活者のより近くで関わっていたいという気持ちが強かったため、基盤研究に対して前向きではありませんでした。それでも地道に研究を進めていく中で、自分なりの楽しみ方を見つけ研究に取り組んだ結果、2年目の秋に発表会で成果を報告する機会を得ました。この経験が、3年間の中でターニングポイントになったと感じています。
企業の基盤研究は、得られた技術を商品に活かすことがゴールになるため、部門内だけでなく、多方面からの視点が必要になります。そこで、様々なスペシャリストが在籍している社内の環境を活用したいと考えました。初めは、プロフェッショナルの方に最も基本的な質問をしたりアドバイスをお願いすることに、とても抵抗がありました。しかし、勇気を出して話してみると、どの方々も真摯に私の研究内容に向き合ってくださり、丁寧にアドバイスをしていただけることに感動したことを覚えています。そこから基盤研究を楽しめるようになったと感じています。もともと自分と異なった視点や考え方を持つ人と関わることが好きなので、自分に合った研究の進め方を見つけられたのだと思います。周囲の支えによって、無事発表会を終えることができ、達成感と共に次なる課題を明確にすることができ、とても良い経験となりました。この経験以降、新たな環境に飛び込んでいく力、学びに行く姿勢をつくることができたと感じており、今の業務にも活かすことができています。

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笑顔溢れる生活を届けたい

私は、大学時代から、周囲を笑顔にできる仕事がしたい、という目標を持っています。その気持ちは変わっておらず、特定の製品にこだわることなく様々な観点から、笑顔になれる製品や事柄を世に届けたいです。花王に入社し、素晴らしい技術があっても、その価値を生活者に届ける・伝えることがいかに難しいかを痛感しました。そこで、感覚科学研究所の五感研究から生まれた技術が活躍できると感じています。生活者の気持ちに寄り添った製品を開発することで、製品を使うときだけでなく、使った後の生活がより快適で彩りある豊かなものにできれば、と思っています。例えば、今担当している食器用洗剤の香り開発においては、食器洗いという時間を、心がほぐれてリフレッシュするような、日常の句読点となるような時間に変える香りを開発したいです。食器洗いを“嫌いな家事”から、ポジティブな感情・行動が生まれる行為(家事)にできればと思っています。

就職活動は 自分の気持ちに
素直に向き合う楽しい時間

就職活動は、自分の将来が全て決まってしまいそうに思えて、大きな不安と緊張を感じる方が多いのではないでしょうか。私も就職活動を始めたころは、不安から周囲の友人と比較してしまい、上手くいかない状況が続きました。しかし、不安なのはみんな同じですし、将来が決まるわけではありません。大きく見せようとせず、素直に自分の考えと向き合い、親戚と楽しいお喋りをしに行こう!くらいの気持ちで就職活動に向き合うようにマインドセットを変えたところ、就職活動が楽しくなり、負の連鎖から抜け出せたのを覚えています。ぜひ気を張りすぎず、自分らしさを爆発させて、限られた短い面接時間の中で自分を知ってもらってください。就職活動中は、いろいろな企業を見て知ることができる数少ない貴重な機会です。社会見学をするつもりで楽しんでみてはいかがでしょうか。

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DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事

出社時


06:00 起床


06:30 身支度


07:00 通勤


08:30 出社、メールチェック


09:00 打ち合わせ


10:00 実験準備


11:30 実験


12:30 昼食


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14:00 実験、データ解析


16:00 打ち合わせ


18:00 退社


19:30 帰宅


20:00 夕食、自由時間


23:00 就寝


在宅勤務時


06:00 起床


07:00 家事、身支度


08:30 勤務開始 メールチェック


10:00 打ち合わせ


11:00 資料準備


12:30 昼食



13:30 打ち合わせ


15:00 データ整理


16:00 実験計画作成


18:00 勤務就業


19:00 家事


20:00 夕食、自由時間


23:00 就寝


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