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  • 法務 No.03

他部署と協働し
法的な側面からブランドを育て、
「よきモノづくり」を支える


ブランド法務担当
法学部 2010年卒業

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「正道を歩む」ために
ネーミングやデザインの創作段階からサポート

ブランド法務部の役割は、花王グループの基本となる価値観「正道を歩む」の下、各事業部が他社の権利を侵害することなく法と倫理に則って「よきモノづくり」を行えるよう、商標法・意匠法の観点からサポートすることです。
具体的には、新しい商品の開発段階に、候補となっているブランド名やアイテム名などの「ネーミング」や新たな容器の「デザイン」が他社の商標権や意匠権を侵害しないかどうかを発売前に調査し、各国で出願を行い権利を確保しています。採用するネーミングが決まった後も、パッケージや広告で適正に使用されているかをチェックします。
商品として世に送り出された後も、ネーミングやデザインを安心して使い続けられるよう、取得した商標権や意匠権を適切に維持し、万が一他社が類似するネーミングやデザインを出願あるいは使用していることを見つけた場合には、異議の申し立てや使用中止の申し入れを行います。これは「よきモノづくり」にかかわる事業部や研究所など多くの人々によって作り上げられてきたブランドの信頼を守るために重要なことであり、我々にはこういった攻めの姿勢も求められます。

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製品の顔となる「商標」の仕事
責任は重いがやりがいも大きい

私はこれまでに、「Bioré」「Curél」といったスキンケアブランドを担当したり、米国で誕生した「Jergens」ブランドの日本上陸を海外グループ会社の商標担当者と連携しながらサポートしてきました。
ネーミング創作は世の中の情勢やトレンドに対応しながらタイトなスケジュールで行われることもあり、私たちの業務にもスピード感が求められますが、一度採用されたネーミングは何年も何十年も使用されて製品の顔となり得るので、他人の権利を侵害していないかどうかを見極める商標調査の業務は責任重大です。とはいえ、自分で調査したネーミングが付された製品が店頭で手に取られている光景を見かけたり、確認した広告がTVやWEBで流れていると、自分の携わっている業務というのは多くの人の目に触れるものなのだと改めて認識し、とてもやりがいを感じます。
また、候補となっているネーミングが他社によってすでに権利化されていたときは、事業部からの要望に応じて、商標権の譲り受けや使用許諾を得るために他社と交渉することもあります。交渉は相手方のあることなので100%成功する保証はありませんが、入念な調査と戦略の立案を行った結果、無事に交渉が成立し希望どおりのネーミングを使用できたときや、交渉が難航するも苦労の末に使用できることになったネーミングの付いた製品を店頭で目にしたときは達成感もひとしおです。

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誠実な対応で信用を蓄積
頼りになるスペシャリストを目指して

業務を円滑に進めていくために、私は一緒に働いている人々との間に信頼関係を構築することを大切にしています。
例えば、製品化までのスケジュール等を把握し懸念点を先回りして伝える、希望納期までに商標調査の結果を報告するなど、小さな事でも一つ一つ丁寧に積み重ねていくことが信用に繋がるのではと思っています。
また、商標調査の結果、他社が権利を有している場合は使用不可であることを報告するのですが、事業部がどうしても使用したいネーミングのときは、使用不可との回答だけだと困ってしまうので、どうすれば使用できるのかも含めて提案するなど、相手の立場を想像しながら、かゆい所に手が届く対応を心掛けています。 事業部との日々のやりとりを重ねていく中で、気軽に相談される機会が増えたり、勉強会を開いてほしいとのリクエストをされるようになったことは、スペシャリストとして頼りにされてきた証だと感じています。
「商標」は営業努力によって消費者からの信用を積み重ねることで、「このブランドなら安心なのでまた購入したい」とのイメージが蓄積していきます。信用を蓄積していく「商標」のように、私自身も誠実な対応を重ね、商標分野のスペシャリストとして信頼の置ける存在でありたいです。

身近な「商標」「意匠」
広いアンテナと専門スキルを活かせる仕事

学生のうちから「商標」や「意匠」にかかわる仕事に就きたいと思われる方はあまりいないかもしれません。ですが、ブランドやデザインにこだわって製品を選択し購入するという方は案外多くいらっしゃるのではないでしょうか。買い物という日常の行為の中に溶け込んでいる「商標」や「意匠」は実は身近な存在です。
また、法律系の仕事というと専門性だけが求められるのではと思われるかもしれませんが、商標の仕事をしていく上では、例えば化粧品の分野でどんな表現が一般的に使用されているか、自社以外にどんなブランドや製品があるのかなど、消費者の視点で広いアンテナを持っていることも強みになります。
花王グループは日本だけでなく海外でも多くの製品を展開しており、世界各国で商標調査や出願をしていますので、現地代理人とのやりとりには英語でのコミュニケーションや国毎に異なる法制度を理解するスキルも必要になってきます。時には困難な局面に立つこともありますが、気軽に相談できるメンバーや経験豊富な上司がいるので心強く、安心して仕事ができる環境です。広いアンテナと専門的なスキルを駆使し「よきモノづくり」を一緒にサポートしてみませんか。

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DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事


06:30 起床


07:45 通勤


08:45 出社


09:00 海外グループ会社の商標担当者からの相談等に対する対応


10:30 各国代理人からの商標出願等の進捗報告に対する指示


11:00 商標登録無効審判の請求検討


12:00 昼食



13:00 部内チームミーティング


14:00 製品パッケージの原稿確認 


14:30 事業部とのミーティング


15:00 商標調査報告書作成


17:00 翌日の対応内容の整理


17:30 退社


18:30 帰宅


19:00 夕食、家族とのコミュニケーション


23:30 就寝

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