― UKファッションの伝道師として30年以上にわたり支持を集める馬場さん。
ご自身の普段着はどんなスタイルですか?
馬場圭介(以下、馬場):夏はTシャツかポロシャツに短パン。洗って干して乾いたらまた着ちゃうから、いつも同じ格好だよね。
― 流行りモノばかり追いかけるのはカッコ悪いって、以前おっしゃっていましたね。
馬場:若い時は追いかけていいのよ。体型もみんな違うんだから、似合うか似合わないかは着てみないとわからないでしょ。
大塚博美(以下、大塚):そうだよね。そのうち自分にはこれが合うんだなっていうところに落ち着くから。
― 大塚さんもこれまでにたくさんの服と出合っていらっしゃると思いますが、今の定番スタイルは?
大塚:パンツ、トップス、ジャケット。メンズもよく着ます。
― 今日お召しのワンピースは?
元々スカートはあまり履かないんですけど、夏はバケーションでモロッコやベトナムに行って暮らしていたので、こういうちょっと毛色の違うリゾートっぽいヒラヒラした服もクローゼットの一角を占めています。コットンのワンピースは自分で洗えてすぐに乾くからいいよね。
― 買った服はどうしていますか?捨てたりしないですか?
馬場:たくさんあるよね。自宅に収まりきれなくて、お店(Council Flat 1)で保管している服もある。
大塚:捨てれないですね。もう着ないなと思ってパリの買取のお店に持って行ったこともありますが、直前でやっぱり手放したくなくなったりして、なかなか処分できないです。
― 今日は愛着のある服をいくつか持参いただきました。まず、馬場さんのポロシャツ。
馬場:好きなんです、ポロシャツ。フレッドペリーで毎年買って集めていました。自分はコレって決めてたら楽でしょ。
― 黄色は新鮮ですね。いつ頃購入したのですか?
馬場:15、6年前かな。意外と黒や白はあまり着なくて、黄色とかバーガンディが好き。この黄色はなかなかなくて珍しいんだよ、と店員さんがいってた。素材はスムースより鹿の子ですね。イングランド製しか着ない。
― ポロシャツが好きになったきっかけは?
馬場:ポール・ウェラーが着てたのを雑誌とかで見たからかな。好きな服は音楽の影響が強いかもしれない。それがずっと変わらない。
― 15年選手とは思えないきれいなコンディションですね。
馬場:そうだよね、特に何もしてないけど、なんでだろうね。好きな服しか買わないからかな。好きだから長く着たいし、大事にするよね。
― 馬場さんは洗濯にもこだわりをお持ちですか?
馬場:ちゃんと干そうとは思うよね。肩のラインをハンガーに合わせるということ。一応こだわりがあるから、自分のものは自分で洗います。
― 馬場さんはもう1着、長袖の白シャツを持参くださいました。
馬場:白シャツってみんな必要でしょ。冠婚葬祭とかでもう10年くらい着回してるかな。これはトム・ブラウンで買いました。オックスフォードが好きなのでいいなと思って、デビュー数シーズン目くらいのタイミングでデザイン違いを3着購入。新しいデザイナーで気になるブランドの服は、ちょっと着てみたくなるよね。
― 大塚さんのお気に入りの白シャツは?
大塚:これは最近パリのヴィンテージショップで見つけたシャルベのドレスシャツ。エマールで洗ったばかりです。
― 大塚さんの洗濯スタイルを教えてください。
大塚:私もクリーニングより自分で洗うほうが好きです。大事にしたい服はパリでは洗わずに、日本に持ち帰ってから洗うようにしています。たぶん水の違いだと思うんですけど、パリで洗うと服がガビガビに傷むから。あと、日本は洗剤も洗濯機も本当に優秀ですよね。
― 今日持参いただいた服は、どんなケアをしていますか?
大塚:今日私が持ってきた服は、レザージャケット以外、昨日エマールで洗ったものなんですが、スルッとハリが出るところが他の洗剤と違いますね。首元がヨレてしまったTシャツは特にその違いがわかりやすいし、デニムもシルエットにハリが出る感じがします。
馬場:そういえばお店のバイヤーやってる相方は、買い付けた古着を洗うのに、エマールが一番いいっていってたな。
― 大塚さんが特に思い入れのある服は?
大塚:ブランドでいうと、まずアンダーカバー。今日持ってきたのはベルギーの現代美術作家ミヒャエル ボレマンスとコラボしたシーズン(2015-16年秋冬)のスウェットです。コレクションが終わった後、ミヒャエルのアトリエをみんなで訪ねたので、そんな思い出も詰まった一着。アンダーカバーのスウェットはポケットがあるところも好きですね。
馬場:似たようなやつを好きなブランドでいっぱい買っちゃうよね。そして同じのしか着ない。
大塚:そうこうしているうちに、10年、20年、30年があっという間に経っていく。
馬場:やっぱり愛着が湧くんだよな。
馬場 圭介 Keisuke Baba
Stylist
1958年熊本生まれ。86年渡英。帰国後スタイリスト大久保篤志氏のアシスタントを経て89年独立。数多くの雑誌、ミュージシャン、併優、タレントのスタイリングを手がける。2018年UK古着を扱うショップ「Council Flat 1」をオープン。ブランドプロデュースも手がけ、今年はコラボレーションに特化したブランド「GB by BABA」が始動
大塚 博美 Hiromi Otsuka
Fashion Coordinator
東京生まれ、佐賀育ち。熊本でセレクトショップのバイヤーなどを経て渡仏。パリを拠点に35年にわたってファッションショーや撮影コーディネート、モデルキャスティングやブランドのコンサルティングを行う。パリ母とも呼ばれ、海外進出を目指す日本の若手クリエイターから絶大な支持を集める存在。現在、パリと東京の2拠点生活
きれいなコンディションに仕上がるエマールはファッションのプロも愛用。Tシャツ、パンツ、ワンピース、ニットなどの日常着はもちろん、ランジェリーや制服も洗えるおしゃれ着用洗剤です。エマールが応援するのは、洗うたびに伸びヨレを戻して「1着をできるだけ長く着る」というアクション。結果として廃棄量が減って環境負荷が抑えられる........というサステナブルなサイクルにあなたもジョインしてみませんか。