2019.12.10

5周年記念イベント〜和田由貴さん講演参加者アンケートより〜
消費税10%!節約アドバイスを暮らしに活かして

2019年10月1日、消費税10%がスタートしました。増税実施の約1カ月前、『くらしの研究』では5周年記念イベント(8月29日実施)として、節約アドバイザーである和田由貴さんの講演会『新たな時代を賢く生きるラクラク節約術』を開催しました。その後、参加者に実施したアンケートからは、和田さんのアドバイスが、増税前の買い物の判断や増税後の暮らしに活かされていた様子が見受けられました。

節約も「情報収集」が大事、前倒し購入も冷静に判断 

9月下旬から10月上旬にかけておこなったアンケートでは、和田さんの「節約は目的ではなく手段」、「買う動機が『価格』なら、買わない」、「節約トレンドを知らないと損する」、「家計の見直しポイント」といった話が参考になったという声も多く、参加者の6割以上が「増税前の心構えが変わった」と答えました。実際に「節約やお金の最新情報を調べるようになった」、「光熱費の節約を意識するようになった」など、和田さんのアドバイスを暮らしに取り入れていました。 
また、参加者の約7割が増税前に何かしら前倒しで購入をしていましたが、「必要なものだけ」、「保管スペースを考えて数本だけ」、「買い替えのタイミングに合わせて」など、冷静な声が目立ちました。

増税対策も電気代も気にしていなかったが、講演で炊飯器や電気ポットの保温の電気代が高いと知り、つけっ放しをやめた。必要なものは、必要な時に買うので、買いだめはしない。 (20代/パート)

「知らないと損をする」時代、情報収集を意識しています。特売やセールに惑わされたら、節約にならないと思い、日用品と消耗品を保管スペースに入る分だけ多少買い足した。 (40代/会社員)

セール好きの夫に「安いから買うのは失敗する。節約体質になろう」と話したら、興味深く聞いていた。省エネ機能が高い家電は節電になると聞き、10年目の洗濯機だけ買い替えた。 (40代/パート)

半分のキャベツを買うなど使い切りを意識、スマホ決済も開始。今回の増税は2%だが、主婦としては、少しでも安くと思い、保存できるものは結局いろいろ購入した。 (60代/パート)

いろいろな工夫で、増税負担は小さくしたい

消費税10%に対して、2%分の追加負担を意識しながら、「キャッシュレス決済でポイント還元」、「幼児教育・保育無償化」などの負担緩和措置や制度の利点を活かして、影響を小さくする工夫を取り入れようとしていました。
特に、キャッシュレス決済については、和田さんからさまざまな節約トレンドを聞いたことがきっかけで、スマホ決済やQRコード決済を新たに始めたという声も多く聞かれました。また、すでにキャッシュレス決済で積極的にポイント活用を始めている人もいました。

本当に必要かどうか、よく考えて購入するようになると思う。無駄な買い物は減りそう。今もポイントを貯めているので、増税後はキャッシュレスの支払いのみにしたい。 (30代/会社員)

外食だと10%なので、8%になるテイクアウトにする回数が増えそう。お店のポイント還元やクレジットカードのポイント付与があるから、キャッシュレス派になると思う。 (40代/パート)

賢くポイントを貯めたい。近々引っ越しをするので、家電は次世代住宅ポイントで購入する予定。幼児教育、保育の無償化で幼稚園代が割安になった分は習い事にまわしたい。 (40代/主婦)

これからは2%分上乗せになるので、やりくりしないといけないと思う。食費、光熱費などできることから考え、キャッシュカード、電子マネーを賢く使って支払いたい。(50代/パート)

経験に新しい情報をプラスして、節約上手、暮らし上手に

あらためて振り返ってみると、消費税導入時の税率3%から、5%、8%、10%と、私たちは何度も増税を経験し、その度に暮らしを見直してきました。
さらに、最近はネット通販の定期購入やまとめ購入での割引、中古品(リサイクル)売買のスマホアプリなど、便利なサービスやツールを使って、それぞれの家庭に合った安く買う工夫や節約ができるようになってきています 。
和田さんいわく、節約の敵は「食わず嫌い」と「思い込み」。「知らないと損をする」時代だからこそ、これまでの経験に、新たな情報も積極的にプラスして、上手な節約で活きたお金の使い方を目指していきたいですね。

くらしのデータ(首都圏)
~消費税10%になるまでの1年間~

増税に伴う軽減税率や負担緩和施策の認知状況

2019年10月の消費税10%への引き上げは、1年前の2018年10月に決定されました。
増税までの1年を通して、軽減税率や増税後の負担緩和施策などについて、知っていると答えた女性の割合は、増税実施の2カ月前から急伸しました。

  • 軽減税率の認知の推移グラフ 2018年10月〜2019年10月 首都圏在住20~60代 既婚女性(花王 生活者研究センター調べ)

  • 増税後の負担緩和施策などの認知の推移グラフ 2019年4月〜2019年10月 首都圏在住20~60代 既婚女性(花王 生活者研究センター調べ)

※画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。

消費税増税前の前倒し購入

軽減税率の導入もあり、増税前に前倒し購入をした人は、前回2014年春の増税時より下回りました。
軽減税率の認知拡大もあり、食品の前倒し購入は少なく、日用品は増税直前の9月後半に購入が集中しました。

  • 10%増税前に前倒しで買おうと思うもの、買ったもののグラフ 2014年春との比較 首都圏在住20~60代 既婚女性(花王 生活者研究センター調べ)

  • 10%増税前に前倒しで買ったもののグラフ 購入時期別 2019年10月 首都圏在住20~60代 既婚女性(花王 生活者研究センター調べ)

※画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。

調査概要

◎ 2018年10月、2019年4月、2019年7月、2019年9月、2019年10月/インターネット調査/首都圏在住 20~60代 既婚女性/各500人

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