くらしの現場レポート
2019.06.04
この春から職場が変わるなど、新しい生活をスタートした方も多いのではないでしょうか。慌ただしい朝、どのように朝食を摂っていますか?今回は、食事日誌調査からみえた朝食へのおもいと実態について紹介します。
食事日誌調査の中から、いくつかの家庭の朝食の様子を紹介します。朝食は時間との勝負だから、素早く準備できる「トーストとコーヒーとヨーグルトが定番メニュー」という家庭では、昼食まで空腹を感じないようにとトーストにチーズをのせて、栄養をプラスしている日がありました。ご飯派の家庭では「ご飯にお味噌汁と納豆」が基本メニューで、生卵や冷蔵庫にある残りものを一品加えることが定番化していました。また、シリアルを主食にしている家庭もありましたが、牛乳に青汁をトッピングするのが定番メニューという人もみられました。ほとんどが毎朝決まったメニューでしたが、自分たちの生活時間や好みに合わせてパターン化した朝食に満足している様子でした。
朝は時間との勝負!腹持ちと栄養アップを期待してチーズトーストに。腸内環境の改善のために毎朝ヨーグルトをプラス。(既婚女性・36歳・フルタイム)
一日の始まりには健康にいいものを食べたいから、毎朝納豆と味噌汁。あとは冷蔵庫の残りものを足す。定番メニューだけで満足。(既婚女性・39歳・フルタイム)
シリアルが好きで、栄養バランスをよくするために、青汁の粉をトッピング。素早く作れて、さっと食べられる毎朝のメニュー。(既婚女性・37歳・フルタイム)
朝食に求めることを聞いてみると、「体にいい物を食べたい」、「お昼までおなかが空かないでがんばれるように」「体のリズムを整えたい」など、一日の始まりだからこそ健康的な食事にしたいといった言葉が目立ちました。実際に朝食を食べることで、「お昼まで空腹を感じずに元気が出る」「気持ちに余裕ができる」「肌の調子が良い」「お通じが順調」など、体調面での良い影響を実感していました。また、朝食は、わずかな時間でも家族と会話をしたり、お互いの健康状態を知る大切なひと時になっているといった声もありました。
食生活に関する調査からは、朝食は「調理時間が短い」「食品数は10品以下(調味料含む)」「食事時間が短い」「食事量は少ない」といった、朝食ならではの特徴がみられました。食事日誌調査からも、朝食の準備にかかった時間は平均11分、食事にかかった時間は平均13分と、昼食や夕食に比べて短くなっていました。また、「献立を考えなくて済む定番メニューがある」「作り置きをしておく」「レンジにかけるだけものを選ぶ」「さっと食べられるものにする」など、朝食は、それぞれの家庭で準備しやすく、食べやすい献立のパターンや定番メニューを持っていました。
※画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。
朝食は、それぞれの家庭で朝の過ごし方や食の好みに合わせて、準備やメニューに定番化したパターンがあり、そのパターンがあるからこそ、慌ただしい朝でも毎日習慣的に食べることができているようです。毎日の食事で、栄養バランスを考えて摂ってみたいものがあるときや、続けて摂りたいのに、忘れてなかなか続かないような場合は、マンネリ化している朝食に加えてみるのはいかがでしょうか。“マンネリ”が、“習慣”という力に生まれ変わるチャンスかもしれません。朝食は、昼食や夕食と違って、毎日、習慣的に決まったパターンで食べるという特長がある食事だからこそ、そこに加えることによって無理なく習慣化することができそうです。
調査概要
「食事写真日誌及び食生活に関するアンケート」
◎2017年6月/ビジュアル調査(スマートフォン等による食事日誌)/首都圏在住20〜70代既婚女性/174人
◎2017年6月/インターネット調査/首都圏在住20〜70代既婚女性/212人