特集

~コロナ禍の2020年を振り返る~
定点調査からみたwithコロナの生活者の変化

2020.12.01

~コロナ禍の2020年を振り返る~ 定点調査からみたwithコロナの生活者の変化

2020年は新型コロナウイルスが流行し、緊急事態宣言にともなう外出自粛や休校、東京オリンピック・パラリンピックの延期など、さまざまな出来事のあった1年となりました。今年実施したアンケート結果をもとに「2020年のくらし」を振り返ってみたいと思います。

ウイルス・感染症対策の変化

2020年は3月下旬から新型コロナウイルス感染者数が激増し、公的機関やメディアから手洗い・マスク・3密回避などの「ウイルス・感染症対策」が盛んに提唱されました。
緊急事態宣言を経て、くらしが「新しい生活様式(New Normal)」へと移行する中で、生活者の感染症対策はどのようになっていたのでしょうか?

「マスク」「手洗い」「手指の消毒」は定着化、「人混みを避ける」は夏から徐々に減少傾向に

5月から9月にかけての感染症対策の変化をみると、「外出時マスクを装着する」「帰宅後、石鹸やハンドソープで手洗いをする」は、既婚女性で約9割など、大部分の人が継続して実施しています。「外出時に消毒殺菌剤やアルコールで手指を消毒する」も男女で実施率に差はありますが、一定の水準で推移しています。
一方で「人の多い場所に行くことを控える」は7~9月にかけて2割程度減少しています。緊急事態宣言が解除され、通勤・通学などが段階的に通常の状態に戻りつつあったことが影響していると考えられます。

外出時マスクを装着する

帰宅後、石鹸やハンドソープで手洗いをする

外出時に消毒薬やアルコールで手指を消毒する

人の多い場所に行くことを控える

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自分の住んでいる地域では感染があまり拡がっておらず、マスクや手の消毒はしていますが、もう慣れてきたのでそこまで苦ではない。 (20代既婚女性)

マスクを付けて、消毒をしっかりとしているし、他の人もマスクを付けて消毒を心がけている人がいるのであまり気にはならない。 (30代未婚男性)

密は避け、マスク・手洗い・消毒はするが、他はコロナ前とほぼ変わらない生活をしている。逆に今まで混んでいて行く気すら起こらなかった場所が、怖いほど空いているので、今だからできる遊びをしている。 (40代既婚女性)

外出の際には、ウイルス・感染症対策をしっかりとおこない、適正な距離を保って、自分自身はもちろん、周囲にとっても「安心・安全な外出」をしたいですね。

自宅でのその他の感染症対策は「換気」「マスクや外出着の洗濯」が中心、「よく触る場所の除菌」は3割

新型コロナウイルスの流行後、自宅でおこなっていることとしては「家の換気をする」が最も高く、次いで「マスクを洗濯・手入れして繰り返し使う」、「外に着ていった衣類はこまめに洗う」「手拭きタオルをこまめにかえる」などが高い結果となりました。また、新型コロナウイルス流行当初から推奨されてきた「家の中のよく触る場所(ドアノブなど)を除菌する」は、9月時点では既婚女性の3割が実施していました。

「マスクを洗濯・手入れして繰り返し使う」は、緊急事態宣言前後の使い捨てマスクの品薄から「布製マスク」が広まったことや、「マスクの洗い方」の情報も増えたことなどが影響していると考えられます。布製マスクは、手作りの楽しさや見た目のおしゃれ感はもちろん、暑い夏でもほぼ毎日マスクが必要となった「新しい生活様式」において経済性や付け心地の面でも歓迎され、定着してきたようです。

ご家庭でこの1カ月におこなったもの(抜粋)

ご家庭でこの1カ月におこなったもの(抜粋)

ご家庭でこの1カ月におこなったもの(抜粋)

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使い捨てだともったいなくなったので洗えるマスクにかえました。 (40代既婚女性)

いろいろな色、柄、素材の布マスクを作っているので、服や帽子の色と合わせて選んでいる。 (40代既婚女性)

母が作ってくれた手作りマスクは肌ざわりがよくニキビが減った。 (30代未婚女性)

冬を迎えて、感染が再拡大しつつあります。ウイルスを「家庭に持ち込まない」ことはもちろん、「家庭で拡げない」ためにも、換気・手洗い・マスク・除菌や消毒などの家庭の感染症対策を改めて見直してみるのもよいかもしれません。

新しい生活様式(働き方・買い物)の広がり

新型コロナウイルスの流行では、マスク着用などの感染症対策だけでなく、これまでの常識や、日常生活の変化を余儀なくされました。「新しい生活様式」に関する生活者の意識や行動はどのようなものだったでしょうか?

在宅勤務・リモートワークの定着

緊急事態宣言が継続していた5月は、フルタイム勤務者のうち半数以上が「在宅勤務」をしていました。9月の在宅勤務率はやや低下したものの、男性で約4割・女性で約5割となっており、新しい働き方として定着しつつあると推測されます。
 
在宅勤務経験者の反応をみると「今後も在宅勤務のある生活を続けたい」「時間を有効に使えるようになった」「仕事がしやすくなった」と歓迎する声が多くなっています。理由としては、通勤時間がなくなったことによる心身の負担軽減や、家族と過ごす時間・自分時間の充実などが大きいようです。

1カ月間に在宅勤務をした

在宅勤務のある暮らしについて

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通勤の往復3時間、メイクなどの出勤準備時間がかからなくなったので、すごく楽になった。コロナが終息してもできればテレワークしたい。 (40代未婚女性)

時間がある分、手間をかけて食事を作ったり、子どもと一緒にゆっくりごはんや洗濯物をして、子どもに経験や出来ることを増やしたい。 (20代既婚女性)

仕事の能率を上げるため家事との両立はそこそこ。趣味を戸外で始めた。 (30代既婚女性)

妻とのコミュニケーションが増えたから。 (30代既婚男性)

掃除の時間が増えて部屋も清潔にでき、趣味の時間が増えて満足。掃除をすることで、きれいになるだけでなく「福」を呼び込むことができる。 (40代未婚男性)

移動もなく効率的だが、人と会わない、外に出ないので、感じる力や想像力が鈍る感じ。生活リズムが乱れているようで、調子が悪い所もある。 (50代既婚男性)

コロナ禍によって、半ば強制的・急速に広がった印象もある在宅勤務・リモートワークですが、仕事・働き方だけでなく、生活時間や家族とのコミュニケーションといった日常生活にも、色々な面で影響を与えているようです。

キャッシュレス決済の普及

買い物の仕方もコロナ禍の影響を受け、買い物の頻度や買い物に行く人数を減らすなどの要請があり、変化のあった1年でした。
緊急事態宣言下の5月は「店舗に買い物に行く回数を減らす」「ネット通販やネットスーパーなどを利用する」が高まりましたが、7月以降はそれらも低下傾向にあり、実店舗での買い物へ戻りつつあるようです。

ただし、買い物の支払い方法は「現金の受け渡しを避けて、スマホ決済や電子マネーなどで支払う」が、女性では3~4割の水準で推移しています。消費増税に伴うポイント還元は6月末で終了しましたが、キャッシュレス決済は確実に定着してきているようです。

店舗に買い物に行く回数を減らす

ネット通販やネットスーパーなどを利用する

現金の受け渡しを避けて、スマホ決済や電子マネーなどで支払う

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コロナで現金の受け渡しを控えたいから。 (30代未婚女性)

現金の場合、お金に菌が付いていたり、人との接触があるので、そうしたストレスがないキャッシュレスにする。 (50代既婚女性)

現状では、圧倒的に現金による支払いが多いのですが、新型コロナウイルス対策として、キャッシュレスを徐々に増やしていきたいと思っています。自分も相手方も現金だと衛生面で不安に感じることも多いかと思いますので。 (20代未婚男性)

新型コロナウイルスの影響があるので、なるべく現金には触れずに決済をしたいが、現金のみしか取り扱っていない店舗もあるので、現金とキャッシュレスを半々位で検討してます。 (20代未婚男性)

キャッシュレス決済は利便性やポイント付与の魅力だけでなく、ウイルスの接触機会を減らし、買う側・売る側双方の安心・安全を守る「新しい生活様式」として、生活者に受け入れられつつあるようです。

ステイホームを快適で健やかに、楽しく

2020年は外出自粛や在宅勤務によって、「ステイホーム(お家時間)」を快適に過ごすことにも関心が高まりました。
「新型コロナウイルス感染症の流行後、家でやるようになったこと」としては、「普段できない場所の掃除や大掃除」「こまめに掃除や片付け」「部屋の模様替えや断捨離」などの家事に注力したり、「家族と一緒に家事」をすることで、家族で協力して住まいの居心地を良くしようとする人も多かったようです。

新型コロナウイルス感染症の流行後、家でやるようになったこと

新型コロナウイルス感染症の流行後、家でやるようになったこと

新型コロナウイルス感染症の流行後、家でやるようになったこと

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もともと寝るためだけの家だったけど、掃除洗濯をていねいにしておうちでの暮らしを豊かにしたい。 (20代未婚女性)

「外に出かける=楽しい」ではなく、家で過ごす時間を楽しめるように意識をシフトチェンジしたら、旅行ができないとかのストレスはなくなった。 (30代既婚女性)

自宅で過ごす時間が増えて、自宅の快適さを求めるようになりました。動線や片付けのしやすさをいろいろ考え直していきたいです。家でゆっくりと過ごす時間も大切にしていきたいです。 (30代既婚女性)

これからは外になるべく出ないで、家でできることをして、家族とのコミュニケーション能力をつける。 (50代既婚男性)

また、「睡眠を十分にとる」「規則正しい生活をする」「栄養バランスを意識して食事をきちんと摂る」といった、健康的な生活習慣の維持はもちろん、「体力や筋力をつける」「免疫に良いといわれる食材を摂る」「湯船に浸かって体温を上げる」「運動して、体温を上げる」のように、新型コロナウイルスに感染しにくい体を保つための健康行動を実践している人もみられました。

新型コロナウイルスに感染しにくい体を保つためにしていること

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適度な運動をおこない体を怠けさせないようにしなければならないと強く感じる。 (30代既婚男性)

睡眠もしっかりと取り、極力毎日を同じリズムで生活するようにしています。一度リズムを崩してしまうと、元通りになるまで時間がかかるので今のリズムを大切にしています。 (50代既婚男性)

ふだんできない肌の手入れや筋トレなどに時間を使っている。 (30代既婚女性)

コロナ以前より圧倒的に自分に時間をかけられるようになったことで、運動、読書、映画などにも時間を割けるようになり充実している。 (40代既婚女性)

新型コロナウイルス流行前に比べて外出機会が減った状況は続いていますが、女性の間では、今だからこそ「肌の状態をよくしたい」「メイクや髪型を楽しみたい」と考えてマスクに合うメイクなどを工夫したり、いつかは「おしゃれをして外出したい」と前向きな思いを持つ人も多いようです。

美容への意識【女性】

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これからもマスク必須な日々が続くと思うので肌(顔)のケアを今まで以上に頑張ろうと思った。洗顔料も「ニキビ用」に変えました! (40代既婚女性)

マスクでも表情良く見えるように、目元をはっきりとさせ、チークを以前よりも、高い位置に入れてます。 (20代未婚女性)

マスクから出ている部分のアイメイクや髪型から、綺麗な女性に見せられるよう研究、努力をしている。イアリングをつけることを欠かさないようにしている。 (20代未婚女性)

アイメイクをしっかりして、マスク生活を楽しむようにしています。 (30代既婚女性)

人に会う機会は減っても、お化粧やお洒落などの気持ちは持ち続けたい。 (40代既婚女性)

2020年は、新型コロナウイルスの流行という未曾有の状況に対して、感染症対策や新しい生活様式への対応や、おうち時間を楽しく暮らすための工夫など、誰もが頑張り続けた1年となりました。「ウイルス・感染症への警戒・対策」には、気を抜けない状況が続いていますが、それだけではなく、「新しい生活様式」を上手に取り入れて、心身ともに健康・快適に過ごしたいですね。

調査概要

「生活者の意識と行動に関するインターネット調査」
◎2020年5月9日~12日/首都圏在住男女(20~60代既婚男女 各500人、20~30代未婚男女 各100人)
◎2020年7月29日~31日/首都圏在住男女(20~60代既婚男女 各500人、20~30代未婚男女 各100人)
◎2020年9月11日~13日/首都圏在住男女(20~60代既婚男女 各500人、20~30代未婚男女 各100人)

「夏のマスク着用についてのアンケート」
◎2020年7月7日~8月3日/インターネット調査/『くらしの研究』読者/男女12,682人

「キャシュレスポイント還元終了についてのアンケート」
◎2020年7月21日~8月24日/インターネット調査/『くらしの研究』読者/男女13,606人

「自宅での過ごし方についてのアンケート」
◎2020年10月6日~11月3日/インターネット調査/『くらしの研究』読者/男女7,373人

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