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  • <研究職> 生物系 No.01

安全性評価技術の開発・発信により、
グローバルに「よきモノづくり」を支え、促進したい

生命理工学研究科 生物プロセス専攻 2017年卒業

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皮膚アレルギー本質研究から
安全・安心な「よきモノづくり」を
 

花王における全ての原料・製品の安全性を保証するため、安全性科学研究所ではさまざまな評価や基盤研究を進めています。その中で、私は皮膚アレルギーに関する部分を担当しています。花王では化粧品を始め皮膚に触れる製品を数多く開発していますが、お客様がこれら製品を使用した際に皮膚トラブルを起こさずに安全・安心に使用していただけるように、日々、評価や研究に取り組んでいます。安全性評価において、製品によっては粘膜や皮疹部など健常な皮膚以外にも触れ得る可能性を十分に考慮することや、また近年の動物愛護や法規制の観点から動物を用いずに安全性試験を実施することが求められます。そこで、例えば、健常な皮膚に対して粘膜や皮疹部ではどのようにアレルギーが誘導されるのか、動物実験を行わずに(in vitro, in chemico, in silico)ヒトでのアレルギーをどのように再現・評価できるか、ということをメカニズムベースで明らかにする研究に取り組んでいます。そして、このような本質研究から新たな皮膚アレルギー評価技術を開発することで、花王の「よきモノづくり」を支えています。さらに、自部門で開発した評価技術については社外・世界へも発信し、花王のみならずグローバルスタンダードへの展開にも取り組んでいます。

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グローバルでの安全性評価技術開発・発信

開発した安全性評価技術は社内で活用するだけでなく、社外・世界へと発信し、世の中に広く認めてもらうことが大切です。そのため、学会・論文発表などにより研究成果の公知化にも取り組んできています。若手のうちから、国内外の専門家の方々と国際学会・会議等で議論する機会があります。また、花王では海外にも研究開発拠点があり、海外メンバーとも日々、協働しています。私の研究テーマは欧州メンバーと協働して進めており、それぞれの専門性を活かし実験・解析を分担したり、定期的にオンライン会議やメールベースで議論を実施したりしています。当初は英語でのコミュニケーションや学生時代とは異なる研究分野であることに不安もありましたが、まずは社内の海外メンバーとのミーティングに上司と同席し発表の機会を頂くことや、国際学会やウェビナーでの発表に向けては事前の資料確認や発表練習の場を頂くなど、周りのサポートの中で、英語でのコミュニケーション力・専門性を向上させることができていると感じます。若手のうちから社内外でグローバルに活躍できる機会があることは自分自身の成長につながっています。

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受け身ではなく、能動的な安全性評価を行い、
製品開発を促進

私は、「能動的な」協働により安全性評価技術開発や製品開発へ貢献することを心がけています。製品開発においては、製品開発を担当する研究所と安全性科学研究所とで適宜コミュニケーションをとりながら開発を進めています。開発の初期段階から関わり、自分自身でどのように皮膚アレルギー評価を進めるべきか、評価戦略を考え、皮膚アレルギーの専門家としての視点から原料を提案し、それが実際の製品開発に結び付いたときは、とてもやりがいを感じます。実は、入社前は安全性科学研究所の業務内容を理解できておらず、安全性評価とは依頼された案件に対して決められた方法を用いて評価を実施する、というような受け身である印象を持っていました。しかし、入社後、実際に担当してみると、受け身ではなく、案件ごとに高い専門性を活かして評価戦略を立案・実行し、能動的な対応により開発を促進することが求められるものと感じ、やりがいをもって仕事を進めることができています。

互いの研究を尊重し合い、
サイエンスを深化

就職活動の際に花王の社員と話す機会があり、「やっぱり研究っておもしろいな」「幅広い分野において深く研究を行っている会社だな」と感じたことがきっかけで花王を選びました。その印象は入社後も変わらず、 花王では1人1人が専門性をもち、互いの研究を尊重し合い、サイエンスについて語り合える環境が存在していると感じます。また、現在の花王での研究分野は学生時代の専門とは異なりますが、学生時代に培った自ら考えて論理的に研究を進める姿勢は入社後の研究に活かされていると強く感じます。日々の研究に一生懸命にとり組みながら、機会があれば社員含め色々な方々と実際に話すことが、将来の自分の選択の助けになると思います。

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DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事

出社時


07:00 起床


08:00 通勤


08:30 出社/メールチェック


08:40 実験


11:30 昼食


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12:30 実験再開


15:00 チームミーティング


16:00 海外ラボメンバーとのweb会議


17:00 翌日以降の実験計画


18:00 退社


19:00 自由時間(夕食、自己啓発など)


23:00 就寝


在宅勤務時


07:00 起床


07:30 自己啓発(オンライン英会話)


08:30 勤務開始、メールチェック


09:00 データ解析、実験結果まとめ


10:00 打ち合わせ参加(web会議)


12:00 昼食



13:00 グループミーティング(web会議)


14:00 データ整理、文献調査


15:30 発表資料作成


17:30 勤務終業


18:00 自由時間(夕食、ゴルフ練習などリラックス)


23:00 就寝


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