住まいのカビ対策

カビ菌は空気中のどこにでも漂っており、
目で分かるほど増殖すると見た目が不快なだけではなく、
アレルギーなどを引き起こすリスクが高まります。
高温多湿な日本はカビ対策が必須です。
清潔な住まいのためのカビ対策をお届けします。

目次

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カビについて知ろう

カビの種類

カビは菌類の一種で、糸状の「菌糸」と丸いの形状「胞子」からできています。成長すると胞子を空気中に飛ばし、たどり着いた場所で菌糸を伸ばして栄養を吸収しながら繁殖します。菌糸が育って集まり網目状に広がった塊となっとき、はじめて人の目にも見えるようになります。

●クロカビ
最も多く空気中に浮遊しているカビで、家のあらゆる場所にいます。根を張ると非常に落としにくいカビになります。お風呂場や洗濯槽、エアコンの吹出口など特に湿った場所で繁殖しやすいです。

●アカカビ
赤・ピンク・オレンジ・褐色などの様々な色調を呈し、根深く浸透すると清掃しても色素が残ってしまうことがあります。お風呂場や洗面所、トイレ、キッチンなど常に水分がある場所で繁殖しやすいです。

●アオカビ
放置した食品(パンやミカンなど)の表面に発生することでお馴染みのカビですが、クローゼットや押し入れ・下駄箱の中、更に革製の靴や衣類にも発生します。

●コウジカビ
日本では味噌や醤油など発酵食品を作る際に利用されるイメージがありますが、通気性の悪い家具の裏側や押し入れ、布団などの繊維製品、電気製品などあらゆる場所に発生します。

カビが繁殖する条件

高温多湿の日本はカビの発生しやすい条件が整ってしまっています。

●湿度
60%以上から活発化、80%以上で一気に繁殖すると言われています。

●気温
15-30℃程度で繁殖、25-28℃が最も生育しやすいと言われるが、低温で繁殖できるカビも存在します。

●栄養分
食品の食べカス、ホコリ、汚れ、髪の毛、ダニなどあらゆるものが栄養源となります。

カビが繁殖しやすい場所

  • 水回り(浴室、洗面所、トイレ、キッチン、洗濯槽)
  • 収納スペース(押し入れ、クローゼット、下駄箱)
  • 家具の裏側/家具と壁の隙間
  • エアコン内部/扇風機の羽・網
  • 窓枠・サッシ・カーテン

カビ対策の基本

カビを完全に防ぐことは難しいですが、繁殖しやすい環境をつくらないことが重要です。

  • 1.こまめな換気をし、風通しをよくする
  • 2.収納などは詰め込みすぎない
  • 3.汚れと水分が残り続けないよう、水回りの置物を浮かせる工夫をする
  • 4.こまめな清掃で、カビの栄養となる汚れをためないようにする

浴室のカビ対策

高温多湿でカビのエサも豊富。カビの発生条件が整っている場所です。

ポイント①
すでに発生している黒カビはカビ取り剤で除去します。
浴室用洗剤でこすり洗いすると、かえってカビを広げてしまうこともあります。

※ 窓や扉などを開けて換気をよくしてください。

ポイント②
カビ取り剤を使用する前は浴室内を十分乾いた状態にしましょう。
水でぬれていると、剤が薄まって効果が下がることがあります。

ポイント③
目より上の場所(天井・換気口)などには、カビ取り剤を雑巾等につけてから塗りつけます。
数分後に充分水洗いまたは水拭きしてください。
液や洗い流した水が目に入らないよう、十分ご注意ください。

ポイント④
シャワーヘッド・洗面器・椅子・蓋・おもちゃ等は漬け込み洗いをしましょう。
※ ゴム製品は劣化するおそれがあるので使用できません。

トイレのカビ対策

湿気がこもりやすく、カビのエサが豊富。カビが好む環境です。
カビをしっかり除去するには塩素系漂白剤が効果的ですが、使う場所に応じて使えない場所もあるため、酸素系と使い分けするのがおすすめです。

●トイレタンクは酸素系漂白剤
トイレを流し、タンクの給水と同時に手洗い器の穴から酸素系漂白剤をいれ、2-3時間放置後トイレを流します。

●便器は塩素系漂白剤
便器のフチ裏や内側は密着度の高いジェルタイプ、便器の水たまりは粉末タイプ、便器の底は水に沈む錠剤タイプと使い分けるのがおすすめです。

収納(押し入れ・クローゼット・下駄箱)の
カビ対策

通気性が悪く、日にも当たらず、ホコリ汚れなどのカビのエサがあり繁殖しやすい場所です。

ポイント①
荷物を外に出し、汚れを取り除いた後に洗剤を使って除菌します。

ポイント②
掃除した後は、乾かした後に荷物をしまいます。湿気がこもらないように、ぎゅうぎゅうに収納することを避けましょう。

エアコン・空気清浄機のカビ対策

内部の湿度が高く、エサになるホコリが豊富にあるためカビが繁殖しやすい環境です。

ポイント①
掃除する前にコンセントを抜きます。

ポイント②
フィルターを外して、フィルターにたまったホコリを掃除機などで取り除きます。中性洗剤をつけた布で汚れを拭き取ります。汚れがひどいときは、水洗いした後、陰干ししてください。
取扱説明書に従って行ってください。

ポイント③
吹出口は中性洗剤でふき取ります。手が届きにくい場合、中性洗剤を湿らせたキッチンペーパー等を割りばしに巻きつけて輪ゴムで止めた「お掃除棒」をつかうと便利です。

洗濯機のカビ対策

温度・湿度が高く、エサになる石鹸カス・皮脂・アカなどが豊富にあるためカビが繁殖しやすい環境です。

ポイント①
フィルターにたまったほこりを取り除いて、中性洗剤で洗いましょう。

ポイント②
洗濯槽は洗濯槽クリーナーなどの酸素系洗剤で長時間つけこみ洗いをしましょう。
取扱説明書に従って行ってください。

ポイント③
フチのゴムパッキン部分に黒カビが発生している場合は、カビ取り剤を使用して取り除きます。

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