応援!くらしのキレイ

きものディレクター 黒柳聡子さんに聞く
初心者でも粋に!男性浴衣の5つの着付けポイントと簡単な帯の結び方

2019.07.09|洗濯・衣類ケア

【応援!くらしのキレイ】きものディレクター 黒柳聡子さんに聞く 初心者でも粋に!男性浴衣の5つの着付けポイントと簡単な帯の結び方

浴衣をカッコ良く着こなすために押さえたいポイントを、きものディレクターの黒柳聡子さんにうかがいました。浴衣初心者でも「こなれ感」を出せること間違いなし!着付けで意識すべきことや簡単な帯の結び方だけでなく、脱いだ後の浴衣のお手入れ方法まで情報満載でお届けします。

男性が浴衣を着るときにそろえるアイテム

まずは浴衣の着付けに必要な一式を紹介します。
・浴衣
・角帯(かくおび)
・腰紐
・肌着またはVネックのTシャツ(汗ジミや肌の露出が気になる方)
・ステテコ
・補正用タオル(細身の方)
・下駄 
その他、お好みで、巾着、扇子、手ぬぐい、ハットなど。

男性が浴衣を着るときにそろえるアイテム

着姿の決め手!失敗しないサイズの選び方

男性の浴衣は腰紐や帯で丈を調整することが難しいので、浴衣を選ぶ段階で自分のサイズに合ったものを選んでおく必要があります。

【寸法の測り方】

●着丈
真っすぐに立って、首の後ろの中央にある骨のでっぱりから、かかとの中央部までを真っすぐに測ります。体型にもよりますが、身長から25〜30cmを引いたものがだいたいの目安となるので、覚えておくと便利です。

●裄丈(ゆきたけ)
腕を斜め45度に下ろして、首の後ろの中央にある骨のでっぱりから手首の骨のでっぱりまでを測ります。

着丈、裄丈の測り方

既製の浴衣は身長でサイズ分けをされているものが多いので、あらかじめ自分の寸法を確認してなるべく自分のサイズに近いものを選びましょう。腰紐や帯を締めたり、着用中にシワが入ると、丈が少し短くなる事も考慮して選ぶのもポイントの一つです。

丈については好みもありますが、くるぶしより少し上くらいが涼しげに見えて素敵です。
また、裄丈(ゆきたけ)は手首が見えるくらいが理想の長さです。

  • 理想的な着丈

  • 理想的な裄丈

NGな理由を解決!こなれ感を出す5つの着付けポイント

せっかく浴衣を着たのに、鏡に映った自分の浴衣姿に「何となくイケてない…」と感じたことはありませんか?
それはきっと、「こなれ感」がないせい。ここさえ押さえればこなれ感が出せるというポイントを伝授します。ぜひカッコ良く着こなしましょう。

NGな理由を解決!こなれ感を出す5つの着付けポイント

POINT1】 衣紋(えもん)は抜かない

男性の場合、首の後ろ部分の衣紋(えもん)は抜かない(後ろに引っ張りすぎない)こと。抜けていて良いのは、女性だけ。案外盲点になるところです。上半身に緩みがありすぎると衣紋が抜けてしまうことがあるので、首にピッタリと添うように意識して。

  • 衣紋は抜かない

  • 衣紋は抜かない

POINT2】 胸元は詰め過ぎず開き過ぎず

衣紋とは逆に、胸元の衿合わせは涼しげにゆったりと開けたいところ。
ただし、開けすぎるとだらしなくなるので注意しましょう。洋服でいうところのシャツのボタンをいくつ外すかの感覚と同じで、開け具合で浴衣姿の印象がまるで違って見えるもの。肌の露出は、女性でも男性でも、程よく品良く艶っぽく。これが正解です。

  • 胸元は詰め過ぎず開き過ぎず

  • 胸元は詰め過ぎず開き過ぎず

POINT3】 裾広がりは野暮

男性に限らず、着物も浴衣も裾広がりはNGです。そうならないためには、しっかりと下半身に沿うように裾を決めること。ここが決まっていないと、全体が必然的に台形の裾広がりになってしまいます。また、男性の場合には腰紐または帯一本で着ているようなものですから、緩んでこないように確実にしっかりと締めておく必要があります。

  • 裾広がりは野暮

  • 裾広がりは野暮

POINT4】 帯は腰に巻く

時々、帯をウエストの位置で締めている人がいますが、男性の帯は腰骨に掛けて巻いていくことが基本です。帯は低めの方が全体の着姿がバランス良く決まります。ウエストの位置に締めると裾広がりの原因にもなりますので、気を付けて。

  • 帯は腰に巻く

  • 帯は腰に巻く

POINT5】 タオルを上手に活用

前述の腰紐、帯にも関係してくる話ですが、男性の場合は、ある程度体にボリュームのある方が収まりよく着られます。細身な人は腰紐や帯が浮いてしまう事も。そこで試して頂きたいのが、タオルの活用。ウエストから腰のあたりに巻いてボリュームを出すと全体のバランスが取りやすく腰紐や帯も安定します。

  • タオルを上手に活用

    薄手のタオルを重ねて巻いたイメージ(前姿)

  • タオルを上手に活用

    薄手のタオルを重ねて巻いたイメージ(後ろ姿)

タオルが短い場合は、腰紐を使って留めましょう。

タオルの中央に紐を置きます。

タオルの中央に紐を置きます。

紐を挟んでタオルを二つに折ります。

紐を挟んでタオルを二つに折ります。

腰のあたりにタオルを巻いて後ろで紐を結びます。

腰のあたりにタオルを巻いて後ろで紐を結びます。

垂れた紐をしまって完成です。

垂れた紐をタオルに挟み込むようにしまって完成です。

簡単&ラクに過ごせる帯の結び方「片ばさみ」

「片ばさみ」は、男性の帯結びの中でもオーソドックスでかつ粋な結び方。長時間でも崩れにくく、電車で座るときにも邪魔にならず人気です。

帯の結び方「片ばさみ」

帯の先端を30cmほど取り、二つ折りにします。(これを「て」と呼びます)

帯の結び方「片ばさみ」

「て」を右胸にのせて、腰骨に掛かるように2〜3巻きします。

帯の結び方「片ばさみ」

一巻きごとに、しっかり引き締めながら巻いてください。

帯の結び方「片ばさみ」

体の中心で、「たれ(二つ折りにしていない側の帯)」と「て」の先を合わせます。

帯の結び方「片ばさみ」

「たれ」の方を3cmほど長い位置で内側に折り返します。

帯の結び方「片ばさみ」

残った「たれ」は背中側に折り込み、胴に納めておきます。

帯の結び方「片ばさみ」

中央で「たれ」を上にして重ねます。

帯の結び方「片ばさみ」

重ねた「たれ」を下から上に抜いて、ひと結びします。

帯の結び方「片ばさみ」

「たれ」を下におろして、胴に巻いた帯の中(ひと巻き目とふた巻き目の間)に入れます。

帯の結び方「片ばさみ」

「たれ」先と「て」先を斜め下にしっかりと引き、締めます。

  • 10

帯の結び方「片ばさみ」

右手で前中央を、左手で後ろを持ち、結び目を後ろに回します。このとき、必ず右回りで回すこと。

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帯の結び方「片ばさみ」

「片ばさみ」の完成です。

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黒柳聡子さんのワンポイントアドバイス

黒柳聡子さんのワンポイントアドバイス

黒柳聡子さんのワンポイントアドバイス

カッコイイ状態をキープするために

●着崩れの直し方

男性の場合は、着崩れしても比較的簡単に直すことが出来るのでこまめに自分の着姿をチェックしましょう。
上半身が崩れて衣紋が抜けて(緩んで)きたら下前(右身頃)は左斜め下へ、上前(左身頃)は右斜め下へ引く。このとき、片方側だけを強く引きすぎると背中心がズレてしまうので、様子を見ながら左右バランス良く引くこと。また、裾が広がってきてしまった場合には同じく左右の衿先を後ろ斜め下へ引いて、浴衣を体に沿わせるようにするとリカバリできます。

  • 着崩れの直し方

    上前をめくり下前の衿先を左斜め下へ引き、

  • 着崩れの直し方

    上前の衿先は右斜め下へ引く。

●肌着で汗対策

暑い時期に着る浴衣は、どうしても汗で湿ってヨレヨレになったり、体に貼り付いて着崩れの原因になりやすいもの。汗を吸収してくれる肌着を利用するのがオススメです。浴衣専用のものでなくても、普段使いの深いVネックの下着やステテコでOK。せっかくの浴衣姿を暑苦しく見せないためにも、また大切な浴衣をきれいに保つためにもぜひお試しを。

普段、下着として来ている人も多い汗を速乾させるインナー。

普段、下着として来ている人も多い汗を速乾させるインナー。

家に帰ったら、まずは干してシワや湿気を取る

楽しく過ごした後は、浴衣のアフターケアを忘れずに。

浴衣と帯のお手入れ

脱いだ浴衣をすぐに洗わないときは、竿(あれば和装ハンガー)に干して、シワや湿気を取りましょう。帯は、手でシワをある程度伸ばしてから干します。
取扱い表示に 新表示 洗濯機洗いマーク,新表示 洗濯機洗いマーク,新表示 洗濯機洗いマーク  や 新表示 手洗いマーク  (旧表示: 洗濯機洗いマーク  や 手洗いマーク  )が付いていれば、衣類・布・空間用消臭剤の「リセッシュ除菌EX」をスプレー。気になる汗のニオイも消臭できます。

浴衣と帯のお手入れ

下駄のお手入れ

木製(白木を除く)の下駄は、乾いた布にリビング用洗剤「かんたんマイペット」をスプレーして拭いた後、水で絞った布で拭きましょう。

下駄のお手入れ


いかがでしたか?浴衣は和装の中でも最もカジュアルで寸法や着方の許容範囲が広いもの。こうでなくてはいけないというキッチリとした概念にとらわれすぎず、自由な感覚で選んで自分らしく装ってくださいね。

きものディレクター 黒柳聡子(くろやなぎさとこ)さん

監修:きものディレクター 黒柳聡子(くろやなぎさとこ)さん

幼い頃より着付けを教える母の影響で、着物に慣れ親しんで育つ。証券会社勤務後、装道礼法きもの学院にて本格的に着物の専門知識を学ぶ。‘99全日本装いのコンテストにて準女王に選ばれたことをきっかけに海外使節団に参加。現在は、きものディレクターとして、プライベートスタイリングの指導、ビジネスコンサルティング、執筆、講演など幅広く活動を行う。日本の伝統的な技術を現代的なものとコラボレーションさせるプロジェクトのプロデュース、企画、PRも手掛ける。著書に「着物を着るとラッキーが降ってくる」。

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