くらしの現場レポート
2018.05.29 | おとなの女性
茶髪やミニスカート、厚底ブーツといえば…。1996年前後に10〜20代女子のファッションリーダーとしても熱視線を集めた安室奈美恵さんが引退を発表し、再び注目されている「アムラー※」世代。アムラー全盛期にメイクを始めた現在の30代女性たちは、美容にどんなこだわりを持っているのでしょうか?
※アムラー:日本の歌手・安室奈美恵さんをまねしたファッションをする人をいう。1996年に女性の間で流行し、「新語・流行語大賞」のトップテンに入賞を果たした。
ライフコースはそれぞれ違っていても、30代女性のメイクには共通する特徴がありました。それは「アイメイク」。インタビューした女性たちは、一様に「とにかくアイメイクは大事!」と語り、スキンケア以上にアイメイクに強いこだわりがみられました。それぞれにお気に入りの商品を多数使用して、自分の思い通りに仕上げるテクニックにもたけていました。
友達と会う時はメガネをかけるが、マスカラもする。目をはっきりさせるにはマスカラが一番効果的。 (36歳、シングル、会社員)
目をはっきりさせるためにアイメイクが大事。高校のとき、一番最初に使ったポイントメイクがアイライナーだった。今後も欠かせないと思う。 (31歳、DINKS、会社員)
理想の自分になるために一番大事なのは、マスカラまでしっかりやること。 (31歳、ワーキングマザー、会社員)
退職して専業主婦になった今もアイメイクは変えていない。外見は昔と変わらずにいたい。 (39歳、専業主婦)
彼女たちのアイメイクへのこだわりのベースは、メイクを始めた高校時代にあるようです。当時のブームは、アイラインやマスカラで目を強調する「ギャルメイク」。ギャルメイクからスタートし、自由に商品を選んで自分を表現していた頃の彼女たちのアイメイクは「自分がどうしたいか」「自分がどうありたいか」というおもいとリンクしたようです。その価値観や行動は30代になった今でも継続し、アイメイクへのこだわりは彼女たちの「自分らしさ」のひとつになっていました。
30代女性たちがアイメイクを大事にし続けているように、自分にとってのメイクのポイントをあらためて意識してみることは、「自分のありたい姿」に気づいたり毎日のメイクがより楽しくなるなど、生活の嬉しい変化につながるかもしれません。
30代女性たちには、これからも自分らしさへの「こだわり」を大切に持ち続け、人生の新たな「扉」を開けて、それぞれのライフコースでいっそう輝き続けてほしいですね。
調査概要
「30代女性の美容意識・行動実態」
◎2016年7~8月/家庭訪問インタビュー、美容行動観察調査/首都圏在住30代女性/ワーキングマザー4人、専業主婦3人
◎2017年5~6月/家庭訪問インタビュー、美容行動観察調査/首都圏在住30代女性/シングル6人、DINKS3人