達人コラム

男性美容研究家 藤村岳さん
男のスキンケアは絶対にプラス。今日から習慣に

2014.05.07 | 若者

【達人コラム】男性美容研究家 藤村岳さん

今、20代男性の間で、肌の状態を気にかけ、スキンケアをする人が増加しています。こうした若い男性のスキンケア意識や行動にはどのような特徴があるのか。また男性がスキンケアに取り組むメリットは何なのか。男性美容研究家の藤村岳さんにお聞きしました。

若い男性のスキンケア意識は、どのように変わってきていますか?

昔も、男性で肌を気にする人はいたと思うのですが、「スキンケアしています」といった言葉を抵抗なく口にできるようになったのは、10年ぐらい前からではないでしょうか。
くらしの現場レポート:20代“女子力男子”のスキンケア[1] 印象が大事。だから「美肌」にこだわる!』にあるように、洗顔料や化粧水などのベーシックな保湿が中心ですが、最近は、そこにプラスして、パーツ用アイテムを買いたがる人が増えてきた気がします。例えば、ハンドクリームやアイクリームなども、どんどん一般的になってきています。

なぜ、そんなに熱心にスキンケアに取り組むのでしょうか?

昔だったら、いい大学を出て大企業に就職するというのが、ある意味、成功の王道でしたが、今の時代は、正社員になったから安泰というわけでもなく、正解がありません。そんな不確かな時代にあって、みんな、マイナス要素を少しでも排除したいと思い、自分の努力で何とかなることはやっておきたいと思っています。そのためにも肌のケアはした方が絶対にプラス。スキンケアをしていない肌で悪目立ちして、他の人に差を付けられたくないのではないでしょうか。男性の場合、「きれいな肌になりたい」というのではなく「嫌われたくない」というもので、女性が「きれいな肌になりたい」と貪欲に美を目指すのとは、方向性が違うと思います。

男性のスキンケアの問題点は?

女性にとってお肌が「しっとりうるおったいい状態」でも、スキンケア未経験の男性はうるおった状態を経験したことがないと、それを「ベタベタ」と感じる人もいます。まず、女性がスキンケアをしてあげて、これぐらいがしっとりうるおって一番いい肌の状態なんですよ、という基準を与えてあげるといいですね。

また、女性なら、使ってみながら自分に合った化粧水選びの基準を見つけていきますが、男性は、化粧水を使っていても、その良し悪しの判断がつかない人が多いのです。
女性の力は大きいです。歯みがきを教えない母親がいないように、スキンケアも、子どもの頃から習慣づけてあげることが大事ではないでしょうか。

男性陣のスキンケアに対する、応援メッセージをお願いします

すでにスキンケアをしている人は、さらなるステップアップを。肌は毎日変わるものなので、きちんと定点観測をして、ただ漫然とお手入れするのではなく、自分の体の声を聞くように分析してほしいです。肌は体と心の窓口なのですから。

スキンケアは、女性のメイクほど大変ではないしテクニックの差が出るわけでもなく、シンプルです。お肌がうるおってきれいになり、自信ももてる。プラスになることばかりですので、まだの人はぜひ始めてください。スキンケアに縁のなかった40代以上の男性でも大丈夫。これまで無頓着であればあるほど、始めれば結果がすぐに出てきます。手遅れということはまったくありません。

Profile

男性美容研究家 藤村岳(ふじむらがく)さん

男性美容研究家
藤村岳(ふじむらがく)さん

男性美容研究家/美容コンサルタント。1973年、東京生まれ。大学卒業後、植物関連の雑誌・書籍の編集を行った後、料理、健康などの生活情報誌に携わる。男性が読む美容記事を女性が書くことに違和感を覚え、独立。以後、テレビ、雑誌、ウェブなどで男性美容の啓発に努め、男性用コスメの開発やコンサルティングなども行っている。「DANBIKEN」主宰、総合情報サイト『All About』にて「メンズコスメ」のガイドも担当。

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