イメージは似ていますが、まったくの別物です!
実は大きさからして全然違うんです。たとえば、ウイルスは直径が約0.01〜0.2μm(ミクロン:1μmは1mmの1/1000)で、細菌の大きさは0.5〜3μmといわれています。ちょっと突然ですが、30階建てのタワーマンションを見上げたことがありますか? だいたい高さは150m。ウイルスの大きさを人間とすると、もちろん種類や個体によって異なりますが、細菌はそのタワーマンションくらいの大きさになってしまうんですね。
もちろんどちらも人間の目では見えないので、その差を実感することはできませんが…

もっとも大きな違いは、増殖するプロセスです。細菌は「水分」「温度」「汚れ(たんぱく質など)」が揃った環境があれば自分だけで増えていくことができます。一方、ウイルスは自分だけでは増えることができません。他人の細胞に入り込まなければ、増殖することができないのです。
大きさも増え方も全然違うんです!
つまり、ウイルスは生き物に入り込まなければ増えることはありませんが、細菌は快適な場所に放っておけば増えてしまいます。たとえば台ふきんを汚れた状態で濡れたままにしておくと、細菌にとっては格好のすみかになります。
細菌を増やさないためには菌が喜ぶ3大要素といえる「水分」「温度」「汚れ(たんぱく質など)」が揃った場所を効率的に除菌することが必要になります。キッチンで言えば、スポンジや台ふきん、排水口などがその場所にあたるでしょう。
ウイルスも種類によっては、数時間程度であれば、何もない場所でも生き延びるという研究結果があります。ですから、人がよく触れると考えられる場所、例えば、ドアの取っ手や食卓などを効率的にウイルス除去することが必要になります。
細菌とウイルスは同じ目に見えないものでも、全く違うんですよ!