みなさん、「キューティクル」ってなにか、ご存じですか?
キューティクルは、髪1本1本の表面を覆って守っている”鎧(よろい)”のような存在。髪の見た目や手ざわり、あつかいやすさを決める、とても大事なものなんです。
今では聞き慣れている「キューティクルケア」や「天使の輪」などの言葉も、実は、1976年に誕生したエッセンシャルから始まりました。
40年以上にわたってキューティクルの研究を積み重ねてきた花王の研究員がわかりやすくご紹介します。
髪に触れると感じるパサつきと水分量は実は関係ないんです。湿度の高い日など髪が広がるのは、傷んだ髪の方が水を吸いやすく広がりやすいから。
私たちが髪に触れて「パサついてる」と感じている原因は、髪表面が乱れ、キューティクルが傷つき髪1本1本が不揃いになっているからなんです。
キューティクルは乾いているときはとても丈夫ですが、濡れると柔らかくなり、剥がれやすくなります。
そのため、濡れた状態で髪同士がからまったり、ひっかかるとダメージの原因に。シャンプーでのゴシゴシ洗いや濡れ髪のブラッシングは禁物!
小さなハムスターにも大きなゾウにも、哺乳類の毛にはキューティクルがあります。つまり、ウサギの柔らかな毛も、馬のツヤツヤの毛も、さらにはヤマアラシの針のような毛にもキューティクルがあり、毛で大切な身を守っています。
一方、人間の髪は摩擦などの外部刺激から髪を守るためにキューティクルを持ちます。ウロコのように固いキューティクルによって、デリケートな髪を守っているのです。
日本人のキューティクルは、欧米人よりも枚数が多く一枚一枚の厚みがあるため、一見すると丈夫そうですが、欧米人に比べてやや浮き気味に付いています。そのため、比較するとキューティクルが引っかかって剥がれやすいんですよ。
さらに、欧米では週2、3回の洗髪が一般的ですが、日本人の90%以上は毎日洗髪しているので日本人のキューティクルは欧米人と比べて、傷つきやすい状態にあると言えるかもしれません。