title_people

  • <生産技術職> 検査/分析 No.01

品質保証は、工場の「最後の砦」。
「品質は私が保証」を日々実践中です。

化学工学専攻 2010年卒業

examination01-1

現在担当している仕事

和歌山工場の全製品を、24時間検査。
無機物検査を担当し、安定出荷に尽力。

品質保証は、和歌山工場で製造されるすべての製品、それに使用される原材料や製造途中の中間品などに含まれる成分が規格内であることを検査する部門です。
製造される製品は家庭品と化学品に大別され、私が所属している化学品グループでは、主にケミカル製品(工業用化学製品)の検査を行っています。家庭品というとシャンプーやリンス、ボディーソープ等、ケミカル製品というとイメージしづらいですが、私たちの生活に身近なシャンプーやリンス、ボディソープ等の石けん基剤、またクリーム、乳液等の乳化安定剤など様々な用途に使用される製品を取り扱っています。
現在担当しているのは、製品に含まれる無機物の検査です。蛍光エックス線装置を用いた元素分析や、試料を炭化させて計測する強熱残分分析、さらにさまざまな試薬を用いて無機物を同定する試験などを行います。工場は24時間稼動していますので、私たちも二交代制で検査にあたります。異常を確認したら製造現場に連絡し原因を特定、再検査を行って品質が確かであることを確認した上で製造が再開されます。再検査ではラインを停止させますので、早く正確に検査しないと出荷の遅れにつながってしまいます。責任の重い仕事だと感じています。
入社当時は業務の流れのコツがつかめず、試験に時間がかかり苦労していました。そこで、どうしたら迅速な試験が行えるか、時間のロスの原因や無駄な作業はないか、たとえばある検査の反応時間を活用して別の検査を行うことができないかなど、自分なりに手順や作業を見直し、効率的に試験できるようになりました。現在は新人教育も担当していますので、品質はもちろんですが、自分の経験を踏まえて効率的な検査方法を伝えたいと思います

examination01-2

仕事への姿勢

品質の最終責任者という自覚と誇りを胸に、
膨大な手順を学び、安定生産をサポート。

私たちは、お客様に花王製品が届く前の最終検査を行っています。新人の頃に「品質保証は工場の最後の砦だ」と教わり、私自身もその自覚を持って仕事に取り組んでいます。
品質保証に配属された新人は、統計的な手法を用いて、検査結果が熟練者と同等であるという認定を取得しないと業務を担当できません。規格を守ることで品質を保証し、より良い製品をお客様にお届けすることが使命だと思います。実際に手がける検査の手順書数は数百種類にも及び、すべてを習得するには何年もかかりますが、今は担当検査業務を正確に行うことを第一とし、安定生産をサポートすることが自分の役割だと考えています。
制服の腕章にある「品質は私が保証」という言葉を胸に深く刻み、責任感を持って検査を行うよう心がけています。

examination01-3

印象的なエピソード

機器の更新で、測定値の差異に悪戦苦闘。
部署を越えた協力で原因を解明し、感激。

検査に使う多種多様な機器は、おおよそ10年程度を目安に新しいものに更新されます。ある機器の更新を行った際に、更新前と更新後で同等の結果が得られるかどうかの検証を担当しました。当初は「機器が新しくなれば精度が上がり、測定値のブレも減るだろう。そんなに難しいことではない」と簡単に考えていました。しかし同じ試薬を使って検査するとなぜか旧機器と違う値が出てしまい、原因究明にとても苦労しました。
試行錯誤の結果、試薬をポンプで送る際にごく微量の空気が混ざることがあり、精度の高い新機種はその空気まで感知検知してしまうことがわかりました。結局試薬をポンプでなく重力で流すよう工夫して解決しました。自部署だけでなく研究所の方にも協力してもらい、意見を交わしながらひとつずつ問題を解明していく過程は、とてもよい経験になりました。

examination01-4

今後の目標・挑戦したいこと

常に目的意識を持つため公的資格に挑戦。
部門を越えて積極的に交流し仕事の幅を拡大。

どんな検査業務も安心して任せてもらえるだけの、スキルと信頼を手にすることが、大きな目標です。そのためのひとつとして、公的資格の取得に積極的にチャレンジしています。すでに甲種危険物取扱者とエックス線作業主任者、公害防止管理者水質1種、衛生管理者、有機溶剤作業主任者の資格を取得しました。計画的な資格取得・講習会参加の促進や受検料を会社がサポートしてくれるので、今後も定期的にチャレンジし、常に高い目標とモチベーションを持ち続けたいと思います。
日常業務では、他部署との技術的なやりとりに今まで以上に取り組みたいと思います。所属部門に関係なく、質問すれば誰にでも何でも答えてくれる社風ですので、生産技術部門や研究開発部門の人たちともっと交流して、仕事の幅を広げたいと考えています。

学生時代の研究テーマと入社動機

検査・分析職や研究開発職など、
さまざまなキャリアの可能性が開けている。

将来は化学系の仕事をしたいと漠然と考えていましたが、学生時代に他社を含めた化学メーカーのインターンシップに参加しました。花王のインターンシップに参加した同級生の話や採用募集要項の職種の内容に検査/分析職や研究開発職などがあり、就職への漠然としたイメージが具体化され、花王に強い興味を持ちました。
もともと花王製品は身近に感じていましたが、和歌山工場見学に参加すると敷地がとても広く、生産技術部門も研究開発部門も充実しており、ぜひここで働きたいと思いました。

皆さんへのメッセージ


漠然としたイメージで会社を選ばず、
後悔しないよう、しっかり企業研究しましょう。

最近では、新卒者の離職率悪化が問題視されています。おそらく入社前に「自分はどういう仕事をしたいか、この会社で自分はどんな働き方をするのか」をきちんとイメージできていなかったのだと思います。私自身も似たようなものだったので、偉そうなことは言えませんが、それでもインターンシップや工場見学等に参加することで就職への漠然としたイメージがどんどん具体的になっていきました。どうか後悔しないよう、会社や仕事のことをきっちり調べ、自分がその会社や仕事に就いた時のことをイメージしてほしいと思います。

DAILY SCHEDULE

私のある1日の仕事


06:00 起床


06:30 朝食


07:00 通勤


07:30 出社


08:00 使用機器の校正・点検


09:00 検査業務(金属元素などの無機分析)


11:30 昼食(休憩)


13:00 検査業務(無機分析)

examination01-5


15:30 検査業務(中和滴定などの油脂分析)


18:00 夕食(休憩)


19:00 片付け・次直者への申し送り内容の確認等


20:00 夜勤者とのミーティング(申し送り)


20:30 退社


21:00 自由時間


24:00 就寝


プライベートの過ごし方


入社して4年、ようやく車を購入し、今はドライブが楽しくてしかたありません。バレーボールクラブにも所属しており、他部署の人と交流できるのがうれしいです。

Page Top