毎日が挑戦の連続
世界が注目する“革新”をめざして
ロジスティクス企画担当
経営工学専攻2006年卒業
私は、製品の輸送方法の最適化を主に担当しています。そこでは、日本国内だけでなく、輸出入も含めたグローバルな視野での全体最適が求められます。具体的には、世界中の生産拠点から、どのような輸送容器で、各国のお客様に製品を輸送するかを検討し、コストと環境負荷の両面から輸送方法を最適化していくことが日々の業務となります。現状を分析し、改善が達成されるとまた新しい切口から分析を行うことになるので、基本的にルーチンワークはなく、毎日が新たな挑戦の連続です。輸送に関する費用は年間何億円にもなるため、数件輸送ルートを改善すると数百万円、数千万円の費用削減が実現できることもあります。そういったインパクトの大きいコスト削減ができたとき、仕事の成果が数字で現れるので、仕事のやりがいを感じやすいと思っています。その反面、ちょっとしたミスで製品の輸送がストップしてしまい、販売店に製品を届けられず、お客様にご迷惑をおかけする可能性もあるので、業務の責任は重大です。
花王では、需要予測や在庫管理などSCM(サプライチェーンマネジメント)に関わるシステムのほとんどを自社でつくっているため、それらを自分たちの手で革新できるのが強みであり、花王のSCMが進んでいるといわれる大きな要因でもあります。その革新部分を担っているのが、私たちの改善活動です。膨大なデータを解析することで、改善の糸口を見つけることはもちろん大切ですが、見つけた糸口を「どのような提案」につなげ、「どのように伝えるか」が、実はこの仕事の肝となります。例えば、物流のコスト改善の提案には、運搬時の積載方法や運搬車の種類を変えようといった輸送方法に関わるものから、関東地方で売る製品は関東近郊で作ろうといった生産設備の投資に関わるものまで、大小さまざまな選択肢があります。内容によっては、生産・購買・販売部門などあらゆる部門にまで影響が及ぶため、説得をする相手が多くなると同時に、それぞれの意見が異なり、改善がスムーズに運ばないケースも出てきます。そんなとき、各部門の意見をよく理解したうえで、可能な限りの定量データを提示し、改善のインパクトをわかりやすく伝え、意思決定を促すのが私たちの役割です。一見、データとばかり向き合う仕事と思われがちですが、実は人と深く関わる仕事でもあるのです。
これまでは、国内の物流をメインに改善活動を行ってきましたが、最近では国際物流の改善にも注力しています。取引先はアジア・欧米など各国に及び、情報インフラの整備に加えて、関係部門との意識的な連携強化が必須となるため、定期的な情報交換や関係づくりを積極的に進めています。私はこのような形で、自らの仕事の枠を広げていくことで、花王の“よきモノづくり”に貢献できると思っています。物流の立場での“よきモノづくり”とは、品質のよいモノを、安価で環境負荷の小さい輸送方法によって安全・安定的に消費者に届けることです。そのためには、研究・生産・購買部門など、事業や部門の枠を越えた連携が不可欠です。さらに、そこで見いだされた花王の改善の取り組みを社内だけにとどまらず、関係会社や、業界全体に展開することも視野に入れ、最適な手法をマーケット全体に広めていくことも可能な仕事です。自らがリーダーとなり取り組んでいる花王のサプライチェーンマネジメントが、業界全体、日本全国のみならず、世界のスタンダードになるような最適な方法をこれからも追求していきます。
私の場合、就職活動するにあたっては「日常よく目にする商品を扱っている会社」、「大学で勉強したことが活かせる仕事」をめざしており、花王はそれにぴったりマッチしていたという点が受験を考えたきっかけでした。特に大学で勉強したことが活かせる職種の募集は非常に魅力的で、大学で学んだ専門性を評価していただいたことで、迷いなく花王への入社を決めることができました。私の職場の人たちは皆、考え方が理路整然としており、発言には明確な根拠と論理性が求められます。しかし裏を返すと筋道が通った意見であれば社歴を問わず認めてもらえる職場ともいえます。そんな風土もあってか、職場の先輩は新入社員の意見も尊重して接してくれ、気兼ねなく相談や質問ができる方々ばかりです。ぜひ、説明会や面接の場でも、いろいろ質問をぶつけてみて、疑問を解消していただきたいと思います。後悔のないよう頑張ってください。
DAILY SCHEDULE
06:00 起床
07:00 通勤
08:00 出社
08:30 定例ミーティング
09:00 メールチェック
09:30 会議資料作成
12:30 昼食
13:00 運動(バドミントン)
13:30 会議
16:00 データ解析・システム開発
19:00 退社
20:00 帰宅
20:30 夕食
21:00 家事
22:00 就寝
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