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ジアシルグリセロールの効果に関するご質問
Q1.食後血中中性脂肪の上昇抑制メカニズムは?
Q2.体脂肪蓄積抑制効果とそのメカニズムは?
Q3.空腹時の血中中性脂肪値に影響はありますか?
Q4.コレステロールに対する影響はありますか?
Q5.1日の脂質摂取量のうち、どれくらいを置き換えれば効果が現れますか?
Q1.食後血中中性脂肪の上昇抑制メカニズムは?
| A1. | 一般的に油を摂取すると数時間後に血中中性脂肪値が上昇します。ジアシルグリセロールを摂取したときの食後血中中性脂肪に及ぼす影響について検討を行ったところ、体重60kg当たり20gを摂取する試験において、食後の血中中性脂肪値が、トリアシルグリセロール摂取時と比較して10-20%、カイロミクロン中性脂肪上昇率としては約50%低値でした。ジアシルグリセロールのカロリーや吸収率はトリアシルグリセロールと変わらないのですが、食後血中中性脂肪値の上昇が抑制されるのはジアシルグリセロールの構造に起因していると考えられます。つまり、一般の食用油の主成分トリアシルグリセロールは2-モノアシルグリセロールと脂肪酸に分解された後、小腸で吸収されます。一方、ジアシルグリセロールの主成分である1,3-ジアシルグリセロールは、グリセリンの2位に脂肪酸がないため、消化生成物として2-モノアシルグリセロールを生成しません。その結果、小腸上皮細胞内のトリアシルグリセロール合成酵素系の基質である2-モノアシルグリセロールが不足し、再合成されにくくなります。これが血中中性脂肪値の上昇が抑制された要因と考えられます。 (渡邊浩幸ら, 日本油化学会誌, 46, 309-314, 1997) (渡邊浩幸ら, 日本油化学会誌, 47, 369-376, 1998) (板倉弘重, 栄養-評価と治療, 19, 504-511, 2002) |
Q2.体脂肪蓄積抑制効果とそのメカニズムは?
| A2. | ジアシルグリセロールを長期で摂取したときの体脂肪量に及ぼす影響について検討を行いました。BMI24前後の成人男性で行った1日10gの4ヶ月間摂取試験において、同脂肪酸組成のトリアシルグリセロールを摂取した群と比較して、体重は約1.5kg、腹部CT画像から求められる腹部脂肪面積は約21cm2、より大きな減少が観察されました。一般に食事で摂った過剰な油は、小腸で吸収された後に血中中性脂肪となって脂肪組織へ運ばれ体脂肪となります。一方、ジアシルグリセロールを摂取した場合には、その主成分である1,3-ジアシルグリセロールが中性脂肪に再合成されにくいために、血中中性脂肪の上昇を抑制します。 (Nagao T. et al., J.Nutr., 130, 792-797, 2000) 同様の効果が米国における肥満患者に対しても得られています。 (Maki K.C. et al., Am.J.Clin.Nutr., 76, 1230-1236, 2002) ジアシルグリセロールがなぜ体脂肪として蓄積されにくいかについてはまだ完全にはわかっていませんが、吸収後に中性脂肪になりにくい性質が結果として肝臓や小腸での脂肪の燃焼を促進している可能性がいくつかの動物実験から示唆されています。 (Murase T. et al., J.Lipid Res., 43, 1312-1319, 2002) (五島雄一郎, 毎日ライフ3月号, 116-119, 2003) (渡邊浩幸ら, 日本油化学会誌, 46, 309-314, 1997) (渡邊浩幸ら, 日本油化学会誌, 47, 369-376, 1998) (板倉弘重, 栄養-評価と治療, 19, 504-511, 2002) |
Q3.空腹時の血中中性脂肪値に影響はありますか?
| A3. | ジアシルグリセロールを普段の食生活の中で長期使用したときの空腹時の血中中性脂肪値への影響を観察したところ、血中中性脂肪値が150から200mg/dlの人は9ヶ月間の使用で平均約10%の低下、200mg/dl以上の人は平均約30%の有意な低下があり、血中中性脂肪値が高値な人ほど低下が観察されました。また、150mg/dl以下の人ではほとんど影響はありませんでした。 (桂木能久ら, 健康医学, 14, 258-262, 1999) |
Q4.コレステロールに対する影響はありますか?
| A4. | ジアシルグリセロールを普段の食生活の中で長期使用したときのコレステロール値への影響を観察したところ、9ヶ月間の使用で総コレステロール値に変化はありませんでしたが、HDLコレステロールは有意な上昇が観察されました。このHDLコレステロール上昇の原因の1つとして、空腹時の血中中性脂肪値の低下が二次的に影響を及ぼしていることが考えられます。 (桂木能久ら, 健康医学, 14, 258-262, 1999) |
Q5.1日の脂質摂取量のうち、どれくらいを置き換えれば効果が現れますか?
| A5. | 10gの置き換えで体脂肪蓄積抑制効果が観察されています。日本人の1日の食用油平均摂取量は10~12.5g(国民栄養調査成績より)ですので、10gは普段の生活で使用していれば自然に摂取できる量とお考えください。その範囲で、揚げ物、炒め物、サラダ等に幅広くお使い下さい。 |
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