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高濃度茶カテキンの脂肪の燃焼性に及ぼす影響

(1)ヒトの体重の増減

ヒトは、食べ物から摂取したエネルギーを毎日の生活の中で消費しています。この摂取エネルギー(エネルギー摂取量)と消費エネルギー(エネルギー消費量)の状態によって、ヒトの体重の増減が決まります。
即ち、エネルギー摂取量>エネルギー消費量の場合、消費し切れなかった分のエネルギーが体脂肪として蓄積され、体重が増え、肥満となります。反対に、エネルギー摂取量<エネルギー消費量の場合、摂取エネルギーよりも消費エネルギーが上回った分のエネルギーを蓄積された体脂肪を燃焼させて、エネルギーを消費するので、体重が減少します。

(2)消費エネルギーとは

ヒトが消費するエネルギーは「基礎代謝」、「身体活動代謝」、「食事誘発性体熱産生」の3種類で構成されています。



基礎代謝(約60~75%):呼吸や体温維持など、生命維持のために消費されるエネルギー。基礎代謝は、加齢に伴う筋肉量の減少と共に低下する。
身体活動代謝(10~30%):運動や家事、仕事など、日常生活のなかで身体を動かすときに消費されるエネルギー。
現代の生活は、交通機関の発達やOA化などによって、昔に比べて身体を動かす機会が減り、身体活動による消費エネルギーは減少している。
食事誘発性体熱産生(DIT、約10~15%):食物の消化吸収や、味・香りの知覚によって消費されるエネルギー。腹部内臓脂肪量の多い人ほど、DITが低かった(肥満者のDITは低い)という結果1~5)も報告されている。(※DIT:Diet Induced Thermogenesis)

ヒトの体は、歳をとると共にエネルギーを消費しにくくなってきています。そのため、毎日の生活の中で、積極的に活動量を増やしたり、食事に気をつけたりして、消費エネルギーを積極的に増やすための努力をすることが非常に大切になってきます。

(3)高濃度茶カテキンの脂質の燃焼性に及ぼす影響

高濃度茶カテキンを継続的に摂取すると、ヒトのエネルギー消費にどのような影響を及ぼすのかを以下の試験を行って検討しました。

1.日常の身体活動時の脂肪燃焼効果
26~42歳の健常男子14名を、A:高濃度茶カテキン飲料群(7名)とB:コントロール(茶カテキンを含まない飲料)群(7名)にわけて試験を行いました。A群は1本当たりの茶カテキン量が570mg/500mlの飲料、B群は茶カテキン量0mg/500mlの飲料を、この試験期間中は、毎日1本、8週間継続摂取してもらうと共に、時速5km、30分間の定期的なトレッドミル運動を週3回課しました。8週間後、呼気分析を行い、安静時、トレッドミル運動時のエネルギー消費を計測しました。

その結果、定期的な運動に茶カテキンの継続摂取を組み合わせることで、運動のみを負荷した場合と比較して、運動時における脂肪の燃焼量が有意に亢進しました6)。また、他のヒト試験結果から、茶カテキンを継続摂取することによって運動時の脂肪燃焼量が増加すること7)や、茶カテキンの継続摂取と習慣的な運動との組み合わせが効果的に体脂肪を低減させること8)の知見も得られています。



2.食事の脂肪燃焼効果
BMIが普通体重から軽度肥満に属する27歳から48歳の健常男性12名を被験者としました。試験飲料摂取前に1週間の食事調査と安定同位体を用いた呼気分析試験を行い、測定したデータの平均値がほぼ同一となるように以下の2群にわけました。

  ・HC群
(1本当たりのカテキン量が592.9mg/50mlの緑茶飲料を摂取するグループ6名)
  ・LC群
(1本当たりのカテキン量が77.7mg/50mlの緑茶飲料を摂取グループ6名)

試験期間中、この試験飲料を毎日1本12週間継続摂取させると共に、試験飲用以外は試験開始前と同様の食事習慣と運動習慣を守るように指導して、飲料摂取開始4週目、8週目および12週目に安定同位体投与後の呼気分析を行うことで、脂肪の燃焼量を測定しました。

その結果、安定同位体を用いた呼気分析の結果から、茶カテキンの継続摂取が食事性脂肪の燃焼性を上昇させ、DITを上昇させることがわかりました5)




以上の結果から、
高濃度茶カテキン含有飲料の継続摂取によって、日常活動時および食事の脂肪燃焼量を増加させることがわかりました。



引用文献

1)Gray P. et al., Nutrition Review, 60, 223-233, 2002
2)Schutz Y. et al., Am.J.Clin.Nutr., 40, 542-552, 1984
3)Segal K. et al., FASEB J., 5, A554, 1991
4)Segal K. et al., J.Clin.Invest., 89, 824-833, 1992
5)Harada U. et al., J.Health Sci., 51, 248-252, 2005
6)Ota N. et al., J.Health Sci., 51, 233-236, 2005
7)Takashima S. et al., Plog.Med., 24, 3371-3379, 2004
8)Kataoka K. et al., Plog.Med., 24, 3358-3370, 2004

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