食品事故という危険を未然に防ぐ
「食材管理」の重要性

これまで「衛生ルールの確立」、「従業員様の健康管理」、「正しい剤の使い方」など、様々な角度から食中毒事故例とその対策・予防策をご紹介させていただきました。
今回は、これらの衛生的な店舗環境実現へのアプローチとともに、ぜひとも今一度見直したい「食材」の管理とその事例、改善例をご紹介させていただきます。

食材の管理

店舗内の食材の管理が確実におこなわれていないと、たとえ納品された食材そのものに問題がなくても、後の「保管」や「調理・加工」、「提供」にいたるまで、さまざまな工程で食中毒・食品事故発生につながるリスクが高まります。
そのような状態でお客様に料理を提供し事故を起こした場合、それがたった一度であっても店舗の経営に重大な影響を及ぼしうる事を十分に店舗責任者様・従業員様と共有し、プロの食材管理を実践させる事が大切です。

特に梅雨の時期や夏季を迎えるこれからの季節は、食中毒の原因となる細菌の増殖が活発になるため、店舗全体の管理意識をより一層高める必要があります。

見直したい食材管理例とプロが行う食材管理例

私どもが現状の課題を確認、共有させていただくために必ず実施する「現場診断」の中で、以下のような食材管理を行っているケースが散見されます。食を預かるプロとしておこなうべき食材管理とその改善事例をご紹介させていただきます。

食材の入荷・検品

×見直したい食材管理例 ○プロが行う食材管理例
検品なしでの納品 検品時には、必ず店舗の責任者が立ち会いのもと
品質・鮮度・品温・異物の混入等、食材に問題がないか確認します。
責任者の立ち会い責任者が立ち会う
調理台の上での検品
調理台
流通段階で、輸配送用段ボールには様々な汚れや細菌が付着している可能性があるため、調理台の上ではなく、事前に取り決めた専用の検品場所で検品を行いましょう。また、輸配送時の温度管理、荷の取扱いへの配慮など衛生管理に対する意識が高い業者を選ぶことも大切です。
専用の検品台専用の検品台

食材の冷蔵庫内での保管

×見直したい食材管理例 ○プロが行う食材管理例
食材をむき出しのままや、段ボールに入れたまま保管
段ボールに入れたまま保管
検品が終了した食材は段ボールから取り出し、清潔なフタつき容器に移す、またはラップをして冷凍、冷蔵庫で保管しましょう。食材をむき出しのまま庫内で保管すると、扉の開け閉め、食材の取り出し作業の際に異物が混入することがあります。また、段ボールはさまざまな汚れや細菌が付着している可能性があるため、そのまま冷蔵庫に入れると他の食材を汚染するおそれがあります。
保管庫冷凍・冷蔵庫保管
食材を冷蔵庫につめこむ
食材の詰め込み

冷蔵庫内の冷気を十分に循環させるために、庫内の容量は7割程度にとどめ、ゆとりを持って保管するようにしましょう。
それぞれの食材に適した管理温度のガイドラインも厚生労働省から公示されていますのでぜひご参照ください(別添1参照)。

> 厚生労働省「大量調理施設管理衛生マニュアル」(平成25年改正)

食材の日付管理

×見直したい食材管理例 ○プロが行う食材管理例
開封した日が分からない食材の使用
日付管理なし
食材使用の基本は、「先に保管したものから取り出し使用する」ことです。異味、異臭、異物混入など、品質、安全に問題がないか確認しましょう。
また、余った食材を冷凍・冷蔵庫で保管する際はシールやラップを利用して納入日・解凍日・開封日・賞味(消費)期限・使用期限などの日付を記入するルールを確立することが大切です。
シールによる日付管理シールによる日付管理
ラップに記入ラップに記入

食材の取扱い

食材の解凍

×見直したい食材管理例 ○プロが行う食材管理例
食材の常温(自然)・ため水解凍
常温解凍
ため水解凍
食材を解凍する際は、使用前日に必要分を冷凍庫から冷蔵庫または解凍庫へ移して低温解凍しましょう。
常温解凍・ため水解凍は食材の温度が急激に上がり、解凍時間もかかるため、表面細菌の増殖につながります。
また、肉類や魚介類を解凍する際に出るドリップには、細菌が含まれている可能性があるため、汚染を広げないように冷蔵庫の中では、野菜は上部、肉類や魚介類は下部に保管すると良いです。
どうしても早急に解凍したい場合は、流水で解凍を行ってください。
この際、食材の温度が急激に上がるので、迅速に調理に移行する必要があります。
冷蔵解凍を行う場合
流水解凍を行う場合
食材を解凍後、再冷凍し使用
食材を解凍後、再冷凍
食材を解凍後、再冷凍し使用している店舗様もよく見かけますが、再冷凍は不衛生な上、食材の食感、鮮度も劣化しますので控えてください。

鶏卵の取扱い

×見直したい食材管理例 ○プロが行う食材管理例
卵を常温管理
常温管理
卵は必ず冷蔵庫で保管すること。親鳥がサルモネラ菌に感染していると、卵の殻や中身も感染している場合があり、常温管理では細菌が増殖する可能性があります。
卵の冷蔵庫保存冷蔵庫で保管
卵を割置き
卵を割り置き
卵の割置きも、細菌増殖の可能性が高いため禁止です。
事実、これが原因と推定される食中毒事故も発生しています。必要な時に必要な分だけ使うようにしましょう。

食材の調理

×見直したい食材管理例 ○プロが行う食材管理例
食材の加熱不足
加熱不足
食材の加熱不足が原因の食中毒事故が後を絶ちません。
食材を加熱する際は、中心温度計などを使って食材の中心を75℃以上で1分間以上加熱します。
(二枚貝等、ノロウイルス汚染の可能性がある食材は、85~90℃で90秒間以上の加熱)
中心温度の管理中心温度の管理

調理後の食品の保存と提供

×見直したい食材管理例 ○プロが行う食材管理例
調理済み食品の作り置き
作り置き
調理後の食品は、短時間のうちにお客様に提供しましょう。調理終了後目安2時間以内に喫食することが望ましく、調理後すぐにお客様に提供されない場合でも細菌の増殖を抑制するために、温かい状態で提供すべき食品は保温食缶などに移した後、保温庫に入れ65℃以上の温度で保存しましょう。
それ以外の食品は専用容器に移した後、冷蔵庫に入れ10℃以下で保存します。
食品の保存と提供保温食缶に移す
食品の保存と提供保温庫で保管

お客様に、安心・安全な料理、そして、その先にある笑顔を提供するためには、食材の「入荷・検品」「保管」「日付管理」「解凍」「調理・加工」「保存・提供」にいたるまで、様々な点に注意し、従業員様、店舗責任者様が一体となって取り組まなければなりません。

花王プロフェッショナル・サービスでは、店舗が抱える様々な課題に対して、お客様に最適な改善方法をご提案させていただきます。ぜひご相談ください。

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