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犬のなんでも相談室

 

生活全般

留守がちな人が犬を飼うには

今度初めて犬を飼おうと思います。飼いたい種類は、ミニチュア・シュナウザーです。私は会社に勤めているので、月曜から金曜は、7:30に家を出て、19:00ごろに帰宅しますが、飼い始めは、1日中つきっきりで世話をしなければならないでしょうか。また、このような飼い方に向いた犬種がありましたら、教えてください。(宮城県仙台市 akkoさん)

留守がちな家庭には、猫の方がおすすめ。

 犬との暮らしには、楽しいことがたくさんあります。しかし、その反面、世話や金銭的な問題など、飼い主はもちろんのこと、一緒に暮らす家族にも負担をかけることになります。ですから、家族全員が犬を飼うことに賛成していること、そして、犬の世話が十分にできることが、犬を家族に迎え入れる絶対条件になります。
 akkoさんは犬を飼いたいということですが、正直なことをいいますと、留守がちなご家庭には、犬よりも、猫の方がおすすめです。犬は本来、群れで暮らし、つねに仲間と一緒に行動しています。群れから離れ、一匹でいるということは、外敵に襲われたり、食料の確保(狩り)がむずかしかったり、生命を維持するうえで危機的な状況にあるといえます。このような危機感から、犬は一匹でいる状況に、本能的な不安やストレスを感じてしまうのです。こうした犬の性質を考えると、留守番させる時間は少ない方が望ましく、その点では、元々単独行動をしていた猫の方が、留守番がストレスになりにくいといえるでしょう。
 また、犬の場合は、しつけに関しても、当然、苦労することが予測されます。想像してみてください。どんなにイタズラをしても、どんなに吠えても、注意し教えてくれる飼い主がいないのです。やりたい放題、したい放題。飼い主不在のストレスも手伝って、家中めちゃくちゃにしたり、留守中ずっと大騒ぎして、近所から苦情がきたり・・・ということが起こるかもしれません。
 もちろん、猫にもしつけは必要ですが、鳴き声が近所に響きわたることもありませんし、落としたら壊れそうな物さえ、しまっておけば、家の中を荒らされることもありません。猫の習性上、トイレのしつけもほとんど必要ありません。ですから、猫の場合は、しつけに費やす時間的余裕がない場合でも、大きな問題は起こらないはずです。
 犬の場合は、しつけ以外にも、朝夕の散歩などが必要で、猫を飼う以上に、体力、精神力、時間的余裕が求められます。厳しい面ばかり強調するようですが、以上のような理由から、留守がちなご家庭には、犬を飼うことをあまりおすすめできないのです。

それでも犬を飼いたいというときは。

 「それでもやっぱり犬を飼いたい!」というときは、次のことを心がけておきましょう。まず、子犬を迎え入れた場合、最初の半年間は大変ですから、覚悟しておいてください。というのも、この期間は、子犬が母犬に依存し、さまざまなことを教わる期間なので、飼い主が母犬のかわりに、いろいろ世話をしてやらなければならないからです。
 生後6カ月未満の子犬の場合、消化機能はまだ未成熟なため、食事は3~4回に分けて与えることが必要で、排泄も月齢プラス2時間程度が我慢できる限界です。ですから、6カ月をすぎるまでは、留守番を6時間以上させる場合、一旦家に帰って犬の世話をする(または代理の人に世話をお願いする)のが、理想的です。これがどうしても無理な場合は、食事は、朝・夕・寝る前に与え、帰宅時に愛犬が排泄物まみれになっていることがあっても我慢してください。
 最初の1~2週間くらいの間、家にいることができれば、徐々に留守番時間を長くしていき、一人でいることに慣らすトレーニングをしたり、集中的にトイレトレーニングをしたりしておくと、お互いのストレスをある程度は軽減できるかもしれません。
 留守中は、必ず、子犬をサークルの中に入れておくようにしてください。サークルは、トイレと寝床が別々になっており、留守時間が長い場合には、運動できるスペース(成犬になったとき、ぶつからずに方向転換できる広さ)があれば、十分です。
 それからもう一つ。留守番を不憫に思い、外出前、帰宅時、休日などに、犬をかまいすぎないでください。あくまでも、一匹でいること(留守番)を当たり前のことだと思わせることが大切です。家にいるときにも、あえて犬にかまわない時間をつくるのもよいでしょう。

留守がちな家庭に向いている犬種とは?

 最後に、留守がちなご家庭での飼育に向いている犬種についてですが、これは難問です。犬種によって一定の傾向はありますが、最終的には、個体ごとの性格と環境(しつけ)によるものが大きいからです。一般的には、レトリバー種のような、人と一緒に作業することを目的としてつくられた犬種は、避けた方がよいと思われます。それらに比べれば、犬種図鑑などに「陽気で自立心旺盛」とか、「自尊心が強い」などと書かれている犬種は、向いているかもしれません。テリア種やパグ、シーズー、ペキニーズなどがそうですが、その反面、頑固で気が強い傾向がありますので、甘やかしは禁物です。
 akkoさんは、ミニチュア・シュナウザーを飼いたいとのことですが、テリア種の中では、飼いやすい犬種だとされていますので、よいのではないでしょうか。ただ、頭がよいので、犬にふりまわされないようにしてください。また、被毛のお手入れも、多少必要です。親犬に会うことができるのであれば、親犬の性格をよく観察し、焦らず、自分の納得するパートナーをお選びください。

(回答:ACプラザ苅谷動物病院しつけ教室担当 山崎 宏子さん)
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