
臭いを嗅ぐといっても、犬によって、臭いの嗅ぎ方が違います。たとえば、シェパードやビーグルは、それこそ地面をなめるように嗅いで、しつこく犯人や獲物を追及していきます。これは、地面に残った臭いの跡をかぐ「間接タイプ」です。
一方、ポインターやセッターなどは、下を向かず、空気中に浮遊する「臭い分子」そのものを嗅いで、獲物を追いかける「直接タイプ」です。
嗅覚能力そのものの差は、鼻の構造や嗅細胞の感受性の違いによるものですが、総合的にみて「間接タイプ」の方がすぐれていると考えられています。
もっとも、「間接タイプ」と「直接タイプ」の違いは、それぞれの犬種がつくられた目的の違いによるものです。たとえば、ビーグルは、キツネ狩りなどで、野原に放して、どこかに身を隠しているキツネなどの足跡を追及し、居所を発見するタイプの猟犬です。また、セッターなどは、鳥撃ちのとき、近くにいる鳥の臭いを直接嗅いで、その方向と位置を人に知らせるタイプの猟犬です。
ですから、ビーグルタイプの犬に浮遊する臭いを嗅がせたり、セッタータイプの犬に地面を嗅がせて犯人を追わせても、両者は能力を十分に発揮できないでしょう。適材適所。それが、嗅覚ひとつとっても、人と犬の「共生」の基本といえるかもしれません。 |
| シェパード、ビーグルなどは、地面に残った臭いを嗅いで獲物を追跡し、セッター、ポインターなどは、空気中に浮遊する臭い分子そのものを嗅いで、獲物を追う。 |
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