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猫に関するよくあるご質問

 

病気

回虫から感染する?

3カ月の雑種猫(オス)です。今日、猫が吐き戻し、その中に虫がいました。即、その虫を持って、猫を動物病院へ連れていきました。虫は、回虫でした。主人が、猫に毎日のようにキスをしています。人間には害がないかと心配しています。人間にも感染するのでしょうか。感染しているかどうかは、何科で受診すればいいのでしょうか。(神奈川県川崎市 みぃ~さん)

猫の回虫は、人間にも感染する

 回虫には、猫回虫、犬回虫、犬小回虫があり、これらは、猫にも犬にも人間にも感染します。ですから、回虫に感染している猫とキスをしていれば、人間にも回虫は感染する可能性があります。では、相談者のご主人は感染しているのかどうか。それにお答えするためにまず、回虫の成長についてご説明しておきます。

肺にいる回虫には、感染能力はまだない

 糞便中に排泄された回虫の卵は、5~10日で、感染性を持つ「第二期子虫」となります。この第二期子虫が、猫の口から体内に入ると、孵化して、胃壁に進入します。その後、肝臓、肺へと移行し、「第三期子虫」となります。これが咳によって吐き出され、再び食道を通って、胃に進入し、さらに成長します。その後、小腸内に移行し、卵を産み始め、糞便中に排泄されます。第二期子虫が猫の体内に入ってから、糞便中に卵が排泄されるまでの日数は、約10日間です。
 相談者の愛猫は、虫を“吐き戻した”ということですので、第三期子虫が肺にいたのではないかと思われます。この状態では、回虫はまだ成長途上で感染能力がありません。ですから、相談者のご主人が感染している可能性はかなり低いと考えられます。
 肺に回虫がいる段階では、まだ腸内にまで回虫は達していないので、猫の糞便中に回虫の卵がいることもなかったと思います。万が一、卵が排泄されていたとしても、卵が感染能力を持つまでには5~10日かかるので、こまめにトイレを掃除していれば、排泄物中の回虫卵から人間が感染することもまずないでしょう。
 ちなみに、猫は、回虫を持ったネズミなどを食べた場合や、感染した母猫の乳を子猫が飲んだ場合にも、回虫に感染することがあります。しかし、これらのケースでは、肺に回虫がいることはありません。

人間が感染した場合には?

 では、回虫が人間の体内に入った場合は、どうなるのでしょうか。人間は、その回虫にとっては、本来の宿主ではないので、感染後、成長することはありませんが、体の組織中に殻をつくって、数カ月生存しつづけます。その間に、体の免疫力が落ちると、アレルギー反応が起きたり、目や神経などに好酸球性肉芽腫ができたりします。相談者のご主人も、100%感染していないとは言いきれませんので、もし、体の具合が悪いと感じることがあったら、その症状に合わせて、眼科や呼吸器科、内科などを受診してみてください。
 ちなみに、最近、公園の砂場で遊んだ子どもが、眼病になったという話もよく耳にします。これは、野良猫、野良犬の排泄物中にあった回虫の卵から感染したものだと思われます。こんな話を聞くたびに、野良猫、野良犬を1匹でも減らすよう、また、飼い猫、飼い犬の排泄は飼い主が責任を持つように願わずにはいられません。

お互いの健康のために

 最後に、どんなに愛猫がかわいくても、口同士の接触はやめるようにおすすめします。猫は自分の体をなめてグルーミングするので、口の中にはさまざまな雑菌がいます。そして、人間が猫にうつす病気もあります。お互いの健康のために、猫には他の方法で愛情を表現してあげてください。

(回答:ACプラザ苅谷動物病院 葛西橋通り病院 院長 内田 恵子先生)
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