年齢や経歴を見極めることが重要
野良猫を室内飼いにするには、基本的な知識が必要です。猫の社会化期は9週齢までとされているので、9週齢までに人間のハンドリング(撫でたり、抱っこしたり、体に触れることを通じて、人に慣らすこと)を受けていることが大切です。猫は父親の性質を強く受けるとされているので、もし父親の性質を知ることが出来れば、ある程度の性格がわかり、“こわがり”“人なつっこい”など想像できます。
個体によっても異なりますが、猫は少なくとも2~3週くらいから乳歯が生え、3カ月くらいから歯の抜け替わりが始まると考えられているので、口の中をよく観察し、週齢を決定するとよいでしょう。
乳飲み子を保護したのと異なり、野良猫の親に育てられていたとすると、これまで人との接触はないと考えられるので、現在の年齢や、引き取られるまでの経歴がたいへん重要になります。現在は家の中で、野良猫にエサをあげているのと同じ状態とのことですが、これは無理やり捕まえた恐怖ではなく、飼い猫としての社会化が、なされていないということです。たとえて言えば、アフリカの原野に住んでいた人が、東京に突然連れてこられ、ビル群におかれたような状態です。少しでも安心できる公園の木のそばや、草むらの陰から、信じられない都会人の雑踏をそっとうかがっているという気持ちでしょうか。ですから、こういう猫にとって、スキンシップを強く求めるのは、正しい飼い方とはなりません。この猫にとって、ちょっと迷惑な考え方となるわけです。
時間をかけて、少しずつ関わりを
ある程度、猫と距離をとった生活がもっとも勧められます。基本はある程度限られた空間、すなわち大きめのケージに隠れられる場所をたくさん作り、外の土も入れたトイレを作ります。人間の生活を見せることも大切です。近くに人間が動いていても、自分に危害が加わらない、怖いことも起きないことを示します。餌をあげる時に少しずつ関わるようにして、じっくりと時間をかけて手から食べてくれるようになったとき、初めてコミニュケーションをとることが始められます。
たいへん時間がかかります。また、ストレスから来る病気を見つけやすいよう監視が出来る環境にして、尿の色や排便の状態も確認してあげてください。