ノミはどんな弊害があるの?
ノミは猫の体に寄生する代表的な外部寄生虫です。ノミが猫の体に寄生すると、かゆみのためにひっかいたりかんだりして皮膚炎を起こします。ノミの唾液に含まれる物質によってアレルギーを起こすこともあり、背中から腰、尻尾のつけ根にかけて脱毛し、赤いブツブツができます。また、大量にノミが寄生すると、吸血されて貧血を起こすこともありますし、条虫という内部寄生虫など多くの病気を媒介します。
猫だけでなく、飼い主を刺すこともあり、激しいかゆみや皮膚炎を起こすことも少なくありません。
愛猫と飼い主の健康や病気予防の観点からも、ノミを徹底的に駆除しましょう。また、ノミがいない場合でも寄生を避けるために予防対策を行ってください。
ノミのライフサイクル
猫に寄生しているノミの多くは、ネコノミです。ノミは成虫のときは動物の体に寄生していますが、卵や幼虫、サナギは猫の体から落ちて、いつも猫が過ごしている場所や部屋の隅などに潜んでいます。ですから、猫の体についている成虫を取り除くだけでなく、猫の周辺の「ノミ予備軍」を徹底的に駆除することも大切です。
ノミの繁殖には、高温多湿の環境が適しているので、春から夏はノミが繁殖しやすい季節です。しかし、最近ではエアコンなどによって室内が比較的一定温度に保たれているため、冬でも油断はできず、ノミの繁殖は1年中可能になってきています。ノミは卵、幼虫、サナギの期間が長いので、猫の体から成虫の姿が見られなくなったとしても注意が必要です。室内に潜んでいたノミの卵が孵化して、再び寄生することがないよう、猫の体、そして飼育環境のノミの駆除を徹底的に行いましょう。また、多頭飼育の場合は、必ず全員一緒に対策を行います。
マダニの予防
猫に寄生する一般的なダニはマダニです。マダニは草むらなどに潜み、猫の体にくっついて血を吸います。耳や顔など、皮膚が薄くてやわらかい部分に好んで寄生します。わずか1mm程度の大きさですが、血を吸って200倍以上にも体がぱんぱんにふくらんで黒いイボのように皮膚にくいついています。口でがっちりと皮膚をとらえているので、無理に引きちぎると口の部分が皮膚に残って化膿してしまうこともあります。
体に寄生すると激しいかゆみを伴います。猫は自分でセルフグルーミングを行うので、マダニの寄生はそれほど多くありませんが、猫ヘモバルトネラ症という猫の赤血球を破壊する病気を媒介することもあります。
ノミ・ダニの駆除・予防方法
ノミ・ダニの駆除で一つ気をつけなければならないのは、ノミやマダニを見つけてもつぶさないということです。メスの成虫は体内に卵をもっていますので、つぶすと卵が飛び散ってしまうからです。また、卵やサナギが落ちている可能性もあるので、部屋は隅々まで念入りに掃除することも大切です。
ノミやマダニの駆除・予防策には、効果的な方法がいくつかあります。駆除剤のタイプによって効果に違いがありますので、獣医師とも相談のうえ、愛猫に適した方法を選択してください。
<スポットタイプ>
猫の首の後ろに薬剤を滴下するタイプ。使いやすく動物も比較的嫌がらず、乾けば舐めても大丈夫なので、体に負担もかかりません。効果は1~3カ月。成虫の駆除に効果的で、卵の孵化も阻止できるタイプのものもあります。動物病院で購入できます。
<スプレータイプ>
全身に噴射して使用するタイプ。即効性があり、乾けば舐めても大丈夫です。猫の体だけでなく、室内やケージなどにも使うことができます。成虫の駆除に効果があります。動物病院で購入できます。
<内服薬、注射>
成虫を駆除すると同時に、ノミの卵やサナギの成長も阻止する薬。ノミがいなくても飲ませておけば、予防になります。動物病院で購入できます。
<首輪タイプ>
駆除剤やノミよけ効果のあるハーブ剤などがついている首輪。首に巻いておくだけでいいので簡単ですが、ニオイがあるので猫が嫌がる場合もあります。駆除剤のタイプによって効果はさまざま。動物病院やペットショップで購入できます。
<環境駆除剤>
駆除用パウダーや殺虫剤をしみこませたプレートなど。ノミが発生している場合に、畳やカーペットに噴射したり、猫ケージやベッドなどに置いたりして、飼育環境にいるノミを駆除します。
<その他>
猫の体にふりかけるノミ取り粉や、ノミ取りシャンプーなどがあります。