猫と暮らすお役立ち情報

獣医師が回答!猫のよくあるご相談/回答:山本宗伸先生(猫専門獣医師)Tokyo Cat Specialists 院長

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Q

猫のお尻から液体が出る

7カ月のメス猫です。お尻から少し粘りのある黄色い液体が出て、かなりきついにおいがします。犬には、このような液体が出ることは知っていますが、猫にもあるのでしょうか。病気ではないか心配です。
(まきどんさん)

A 獣医師からの回答


考えられる原因は、4つ

肛門から粘液が出ている原因としては、以下のようなものが考えられます。

1) 軟便で、腸の粘液が排泄されている

軟便のときや下痢をしているときは、腸の粘液やゼリー状の液が出てしまうことがあります。これらが肛門につくと、気にして、肛門部分をグルーミングしたり、擦ったりします。排便後は、肛門部分をやさしく洗い、軽く消毒しましょう。また、動物病院で、軟便や下痢の根本的な治療を必ず受けるようにしてください。

2) 消化管内寄生虫がいる

消化管内寄生虫がいるか否かは、糞便検査を受けることでわかります。寄生しているようなら、駆虫薬を飲ませましょう。

3) 肛門嚢腺がたまったり、感染を起こしたりしている

肛門嚢腺とは、肛門の両側に対をなしている袋で、肛門外側縁に開口部があります。この腺の分泌液には、においつけの役割があります。また、恐怖を感じたときに分泌するともいわれています。この肛門嚢腺液がふだんから分泌されているとすると、肛門嚢腺が中で化膿して、膿汁が出ているのかもしれません。ひどい場合には、腺が破裂し、周囲の組織が壊れてしまうことがありますので、かかりつけの先生の診察をお受けください。

4) 実際には膣から液体が出ている

肛門からということですが、雌猫は膣と肛門が近いことから見間違えている可能性もあります。子宮蓄膿症といって子宮に膿がたまる病気があり、この場合は緊急で手術が必要なこともあります。 

(回答:Tokyo Cat Specialists 院長 山本宗伸先生)
 

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