猫の泌尿器の病気
猫の細菌性膀胱炎
<獣医師監修>

細菌性膀胱炎とは

細菌に感染して膀胱に炎症が起こる病気です。猫のオシッコは濃くて細菌が繁殖しにくいので、人や犬に比べると、この病気になりにくいようです。
 

細菌性膀胱炎の原因

尿道から膀胱に細菌などが侵入して炎症が起きます。膀胱の中にできた結晶や結石が膀胱を傷つけ、そこに細菌が感染して起こることもあります。

猫の膀胱炎の内視鏡写真

膀胱の内視鏡写真。赤くなっている部分が炎症を起こしている。

細菌性膀胱炎になりやすい猫

メスは尿道が太くて短いため、オスに比べると体内に細菌が入りやすくかかりやすいといわれています。また、尿路結石症の猫は注意が必要です。特に尿道を短くする手術を受けた猫はかかりやすくなります。

オス猫の泌尿器の構造(腎臓、尿管、膀胱、尿道)イラスト画像

メスは尿道が太くて短いため、オスに比べて細菌が侵入しやすい。

細菌性膀胱炎の症状

初期症状としては、トイレに行くのにオシッコが少ししか出ないため、残尿感があって頻繁にトイレに行くようになります。オシッコに血液が混ざって茶色くなったり、血尿が出たり、白く濁ったりすることもあり、いつもと違う色やニオイがします。お腹に触ると痛がたり、トイレ以外の場所で粗相することもあります。また、膀胱炎にかかるとオシッコのpHが高くなって、結石ができやすくなるともいわれています。

猫のオシッコの注意すべき色の写真

血尿や白濁したオシッコがでることも。
オシッコの色やニオイに注意して。
(写真提供/麻布大学附属動物病院 渡邉俊文先生)

細菌性膀胱炎の治療

細菌による炎症を抑えるために、抗生物質を投与します。再発しやすいのできちんと治療することが大切です。
 

細菌性膀胱炎の予防

トイレが汚れていてオシッコを我慢してしまうと、膀胱内に入り込んだ細菌も長く体内にとどめておくことになり、膀胱炎のリスクを高めます。トイレの掃除をこまめにして、つねに清潔を保つようにしましょう。

水を飲む猫の写真

水を十分に飲めるように工夫を。

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