達人コラム

スリール株式会社 代表取締役 堀江敦子さん
自分らしい経験を重ねて、仕事と家庭の両立を

2017.03.22 | 働き方、子育て

【達人コラム】スリール株式会社 代表取締役 堀江敦子

20代、30代の女性の多くが仕事を続けたいと思いながら、子育てとの両立などに不安を抱えています。子育て中の共働き家庭へのインターン体験などを通じて「働くこと」と「生活」のリアルが学べるワーク&ライフ・インターンプログラムを実施し、多くの女性たちの不安に寄り添ってきた堀江敦子さんにアドバイスをいただきました。

「リアル」を知ることで、不安が解消

このプログラムを思いついたきっかけは、大学4年生の時、ある女性起業家の生後一ヶ月半のお子さんを預かった経験からです。赤ちゃんの面倒を見ながら、カバン持ちならぬ、ベビーカー持ちとなって、仕事も手伝う中で、子育てについての価値観が変わっていきました。

子育ても仕事も、がんばって全部一人でやるものと思い込んでいましたが、リアルな現場を体験することで、「いろいろな人に助けてもらいながらでも、子どもは幸せな状態でいられるんだ。自分の大事にしたいところがわかればいいんだ。こういうやり方でやれば両立できるかも」と、私の中の不安もクリアになっていきました。

「両立不安」から、やる前にあきらめてしまうことが課題

くらしの現場レポート:チャレンジする気持ちを大切に 仕事も暮らしも、私らしく』にもありましたが、女性たちは、キャリアのこと、プライベートのことに加え、周りに迷惑をかけてはいけないということを考えがちです。

スリールでは「両立不安」と名付けているのですが、仕事と子育ての両立に直面する前から、仕事も子育てもどっちも全部やらなきゃいけないと思って、チャレンジのある仕事をあきらめてしまったり、仕事は楽しいけれど、今の会社では続けるのは無理かもと考えて職場を変えてしまったり、やる前にあきらめてしまう人が多く、課題と感じています。

将来、こんなはずじゃなかったとならないよう、この両立不安を少しでも解消するために、まずは意識を変えていくことが大事だと考えています。

堀江敦子さん

自分がどうしたいか、「開いて、発信する」ことが大事

今の20代前後の人たちは、自分のやりたいことを言わない傾向があります。
でも、大事なのは自分の心やおもいを「開く」こと。

ある女性は仕事と子育ての選択に迷って一歩踏み出せず立ち止まっていたけれど、自分の頭の中で一人で悩んでいたことを、例えば「こうなったらいいな」というように、一度自分の中でプラスの言葉に変換してパートナーや上司に伝えてみたら、意外にすんなり理解して、実践してくれたと話してくれました。自分の気持ちを発信することの大切さに気づいたそうです。今まで、自立というのは自分だけが頑張らなきゃいけないと思っていた。でも本当の自立とは、いろんな人に頼り感謝できる自分であることだと感じたそうです。

発信して、行動して、巻き込んでいけば、自分のやりたいこともできるし、きっと周りの人も幸せにできるのではないでしょうか。

堀江敦子さん

人生を長い目でみて、やりたいことをあきらめないで

子育てとは人間を育てることですから、完璧なんてないものだと思いますし、とても大変なことです。だから周りに頼っていいし、頼ることの罪悪感をなくしてほしいと思っています。ぜひ自分のやりたいこと、自分のなりたい姿、キャリアを長い目でみて描いてください。

登山と一緒でゴールがわかればいろんなコースがあるし、軌道修正もできるのですから。どんな道を選んだとしても、いろいろ知ったうえで将来を選択できる人が増えるといいと思っています。それぞれがあきらめずに、自分らしく輝いて、働くことも、子育てをしても、しなくても、自分が納得して生きていけるようになることを願っています。

Profile

スリール株式会社 代表取締役 堀江敦子(ほりえあつこ)さん

スリール株式会社 代表取締役
堀江敦子(ほりえあつこ)さん

日本女子大学社会福祉学科卒業後、大手IT企業勤務を経て25歳で起業。花王社会起業塾に参画。「働くこと」、「家庭を築くこと」をリアルに学ぶ「ワーク&ライフ・インターン」の事業を展開。経済産業省「第5回キャリア教育アワード優秀賞」を受賞。両立支援や意識改革を得意とし、企業や大学、行政等多くの講演を行う。2013年日経ウーマン「次世代ガール25人」に選出される。厚生労働省「イクメンプロジェクト」や「新宿区男女共同参画推進委員」、「ぶんきょうハッピーベイビー応援団」など複数の行政委員を兼任。

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