達人コラム

インテリアコーディネーター 鈴木理恵子さん
インテリアは「真似」から始め、自分流の「味」に

2015.04.21 | 生活スタイル

【達人コラム】インテリアコーディネーター 鈴木理恵子さん

自分好みのテイストで、インテリアや部屋づくりをスタイリッシュに楽しむ人が増えています。お部屋の雰囲気は、そこに住む人の気分や感性が大きく反映されるもの。今回は、インテリアコーディネーターの鈴木理恵子さんに、センスを磨いてインテリア上手になるためのアドバイスをいただきました。

自分の思いとインテリアを上手にマッチング

家が居心地良く、くつろげる場所であってほしいということは誰もが思うところですが、20〜30代の女性は「落ち着きたい」という思いが他の年代に比べてとても強く、住まいを自分の砦のように感じているという『くらしの現場レポート:20〜30代女性のインテリアは統一感重視 好きなものだけに囲まれて「落ち着きたい」』には正直少し驚きました。でも、確かに20〜30代といえば、ママ友づきあいやSNSのやりとりで気を遣ったり、何かと闘ったりしている部分があり、気疲れすることが多い年代。そうした背景から、自分の好きなものに囲まれて落ち着きたいという思いがあり、自分好みのテイストにきっちりと整えたインテリアが好まれているということは納得できます。

20〜30代の皆さんのインテリアに対する意識は高く、実力も確実にレベルアップしています。レポートで紹介されていた方々も、とても上手にコーディネートされていたと思います。小さなお子さんがいるお家でも、ジョイントマットをカラフルなものではなくブラウンと白で統一するなど、それまでの自分たちが作り上げていた雰囲気を崩さないように、スタイリッシュに工夫されていて感心しました。

情報を取り入れて、ビジュアルをイメージしながら楽しむ

40〜60代の人たちは、自分が20〜30代の頃に流行し、ずっと愛用してきたヨーロピアンテイストのものをベースにしながらコーディネートしていますが、今の20〜30代の人たちは新しい情報をどんどん取り入れながら、楽しんでいるようです。
ひと昔前だと、海外のあこがれのスタイルは洋書などを探さないと情報を入手できませんでしたが、今は情報が簡単に集められる時代。収納1つとってもさまざまな本が出ていますし、インテリア雑誌もたくさんあります。自分の気になるキーワードを入力してインターネットで検索すれば、すぐにイメージをビジュアルで見ることもできます。

また、北欧風の家具や打ちっ放し風の壁紙など、デザイン性の高い「○○風」の商品もたくさん出ています。本格的ではないけれど、手軽な価格でイメージに近いものを入手できるので、さまざまなテイストを楽しめるようになりました。一方で、本物志向へのこだわりも見られます。天然木の風合いを活かした無垢材の家具も若い人たちに人気で、長く使い込むことで味が出るものを求める人もいます。

さらに、最近では男性誌でもインテリアの特集が組まれるように、インテリアに興味をもつ男性も増えています。これまでどちらかといえば「奥さん任せ」が多かったのですが、男性も積極的に参加して、ご夫婦でインテリアを楽しむ家庭も多くなっています。

鈴木理恵子さん

ナチュラルテイストや「男前」が最近のトレンド

20〜30代のインテリアの傾向としては、ナチュラルテイストやスタイリッシュな感じのシンプルテイストが人気ですが、最近では「男前インテリア」も女性の間で注目されています。これは、ダークな色合いと木の質感などを基調とした、ダンディーで落ち着いた「格好いい路線」のインテリアです。壁に黒いボードに白い英語のアルファベットを並べたバスロールサインを添えるのが定番。ネットで「男前インテリア」で検索していただければお手本がたくさん出てきます。

また、DIYも主流になっています。100均やホームセンターでも洒落た雑貨・小物や道具が入手できるので、それを上手に取り入れて楽しんでいる人もたくさんいます。『くらしの現場レポート』でも事例報告がありましたが、差し色も最近よく使われるテクニック。以前はナチュラルだと白っぽいインテリアだけになりがちでしたが、効果的にポイントカラーの小物を置いたり、壁の一面だけに色を塗ったりなど、うまく取り入れられています。

居心地の良い空間づくりは自分のテイストを見つけることから

居心地の良さは人それぞれですが、すっきりとしたスタイリッシュな部屋を目指すなら、収納の計画をきちんと立てることをおすすめします。片づけが苦手という人は、床に物を置かないことを習慣にしましょう。雑誌や書籍、カバンなどをつい床置きしがちになりますが、収納する場所を作ってそこに戻す。床面が見えれば部屋が広くきれいに見えますし、掃除もしやすくなってすっきりした状態をキープできます。ときどき家に人を呼ぶのも片づけのチャンス。お客さまが来るときにはみんな片づけをしますから、「散らかったら人を呼べ」はインテリアコーディネーター同士の合い言葉にもなっています。

自宅を落ち着ける空間にするためには、色使いも意識してみましょう。インパクトのある強い色使いや沢山の色が溢れていると刺激になって疲れてしまうということもありますから、調和の取れた組み合わせを心がけてみてください。レポートで皆さんがおっしゃっていたように、自分の好きなテイストやものに囲まれているということも大切です。自分好みのテイストってなんだろうと自分で分析しつつ、それに合わせていろんなものを買い足していくと、統一感や自分なりの落ち着き感が出てくると思います。いろいろ試していく中で、自分好みのテイスト、スタイルは見つかっていくものです。よくわからなかったら、最初は「いいな」と思うものを真似してみればいいのです。真似から始めていろいろやっていくうちに、それが自分の味になり、好みのテイストになっていきます。お手本を見つけてどんどん真似してみてください。

Profile

インテリアコーディネーター 2級建築士/福祉住環境コーディネーター  鈴木理恵子(すずきりえこ)さん

インテリアコーディネーター 2級建築士/福祉住環境コーディネーター
鈴木理恵子(すずきりえこ)さん

大手住宅メーカーでインテリアコーディネートや社内インテリア教育を担当。2005年より、生活総合情報サイトAll Aboutでインテリアコーディネートガイドを担当。書籍や新聞・雑誌にて、インテリア関連のコラムなどの執筆活動をしている。

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