達人コラム

環境カウンセラー 和田由貴さん
快適な暮らしに結びつくエコのコツ

2014.10.15 | 生活スタイル

【達人コラム】環境カウンセラー 和田由貴さん

エコを「自分ごと」として暮らしにつなげていくためには、何をすればいいのでしょうか?今回は、暮らしの「快適さ」に結びつくエコを実践する環境カウンセラーの和田由貴さんに、無理せず続けられる身近なエコのコツを教えていただきました。

最近の環境への関心について、どのように感じましたか?

エコへの取り組みが大切だという考え自体は、だいぶ定着してきていると思います。
けれども、その一方で、『くらしの現場レポート:エコ意識も行動も低下傾向 続けるコツは無理なく一緒に楽しく』でもみられたように、関心はやや低下気味かもしれません。例えば、ごみの分別ひとつをとっても、自治体によっては細かく複雑化していることもあって、面倒に感じている人も多いのではないかと思います。ごみの分別は統一ルールではなく自治体ごとに異なるため、とても細かい地域もあれば、分別の種類が少ない地域もある。そうすると、自分が一生懸命にやっているのは何のため?という無力感も出てしまうのではないでしょうか。

「エコ」=「ハードルが高い」と感じてしまうのはなぜでしょうか?

環境問題が注目されるようになったのは、「地球のために」という考えからでした。その時に、地球環境を改善するために多少不便になっても自分の生活を変える、何かを我慢するというストイックな活動がクローズアップされたため、未だに「ハードルが高い」と思われているようです。そのため、「エコ」=「がんばらなければいけない」と思う人は多いようですが、がんばりすぎると息切れし、だんだん面倒になって結局は続かなくなってしまいます。大上段に構えすぎると、エコカーも太陽光発電も「なんで地球環境のために身銭を切らなければならないの?」という疑問や反論も出てくるかもしれません。

私も皆さんと一緒で、今の暮らしを犠牲にしたり、高いお金を費やしたりしてまでも、エコに貢献することはできないと思っています。だから、私のスタンスはけっこう緩くて、自分が無理なくできる範囲で、やれることを続けています。

「自分一人ががんばっても変わらない」と思っている人もいるかもしれませんが、公害問題が深刻だった昭和30〜40年代にくらべれば空気も川も格段にきれいになったし、路上のごみのポイ捨てもなくなりました。法規制されたことが大きいけれど、一人ひとりがきちんと意識して、みんなで取り組んできたからこそ、ここまできれいになったのだと思います。自分一人がやっても変わらないということはなくて、一人ひとりがやれば確実に変わるのです。

和田由貴さん

和田さん自身がエコ活動に取り組まれたきっかけは何ですか?

私が取り組み始めたきっかけは、なんといっても「節約」です。
私が住んでいる地域は家庭ごみが有料回収で、8年前に転居してきた当初は、ごみ袋代にけっこうお金がかかりました。そこでまず、ごみを減らすために分別を徹底し、これまで燃えるごみに出していたお菓子の空き箱や紙類をミックスペーパーとして分けたら、ごみの量がかなり減りました。空き容器の再利用など、リユースやリサイクルのアイデアを考えることが好きなので、「これ何かに使えないかな?」などとしょっちゅう考えています。さらに生ごみ処理機を購入して、生ごみの削減にも成功。ごみ袋代を節約できただけでなく、環境への負荷を減らすこともでき、ごみ出しのストレスからも解放されて、暮らしがとてもラクになりました。

また、電気代や水道代など光熱費の節約のために、電気のつけっぱなしや水の出しっぱなしをしないということも家族で協力していますし、毎月の電気代がおトクになるエコ家電(省エネ家電)もじっくり検討して導入しています。こんなふうに節約をきっかけとして行ってきたことが、結果的に環境にやさしい生活になり、快適な暮らしにつながっています。

エコを暮らしの中で無理なく定着させるためのアドバイスをお願いします

私の場合もそうでしたが、「地球のために」と大きなことを無理にやろうとしなくても、自分でやれること、暮らしの中で成果を実感できるものから始めれば良いと思います。たとえば、おしゃれなエコバックを持ちたいとか、レジ袋代5円の節約のためにレジ袋をもらわないということでもいいんです。レジ袋をもらうと、あとで使うにしても収納場所が必要になるし、たたむ手間もあるけれど、もらわなければそういうひと手間から解放される、という考え方だって立派なきっかけです。震災後に意識的に節電をしたら電気代の節約につながったという人は、それを継続するのも良いでしょう。

エコと暮らしが結びつかない、実感が湧かないという人は、こんなふうに生活のためにも環境のためにもなりそうなことから取り組んでいけば、無理なく定着していくと思います。エコは「面倒」と思っても、身近にできることを実際にやってみると、暮らしがラクになったり、ストレスが減ったりして、「快適さ」に直結することが多いのです。

また、お子さんと一緒に取り組むのもおすすめです。子どもは学校でエコの授業を受けているのでけっこう意識が高く、子どもに注意されて大人が変わることもあります。電気のつけっぱなしや水の出しっぱなしをしないことを子どものうちから習慣にしておけば、ごくあたりまえのこととして、大人になっても継続していくでしょう。それだって将来を見据えたエコ活動の一つだと思いますよ。

Profile

環境カウンセラー 和田 由貴さん

環境カウンセラー
和田由貴(わだゆうき)さん

消費生活や環境問題の専門家として、また現役の主婦・母の視点から、節約術や家事情報に精通する節約アドバイザーとして幅広く活躍中。消費生活アドバイザー、環境カウンセラー、省エネルギー普及指導員、3R推進マイスター(環境省第一期国推薦委嘱)などの資格を生かし、講演、執筆、テレビ出演、新聞・雑誌・WEBでの連載など多方面で活躍。著書に『裏ワザ名人のちゃっかり!節約生活』『年間50万円は貯まるチリ積も節約術』『快適エコのライフスタイル』など。

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