達人コラム

洗濯アドバイザー 中村祐一さん
取扱い絵表示は洋服の通訳。耳を傾け上手にケアを

2014.06.30 | 生活スタイル

【達人コラム】洗濯アドバイザー 中村祐一さん

洗濯機まかせでなんとなく「できた気」になっていませんか。洗濯は、特に教えてくれる人もいないので、やり方も自己流になりがちです。そこで今回は、料理教室ならぬ『洗濯教室』の講座も開催する、洗濯王子こと洗濯アドバイザーの中村祐一さんに、満足度がアップする、取扱い絵表示(以下、絵表示)を活用した衣類ケアとしての洗濯の秘訣を教えていただきました。
※インタビュー記事は2014年6月時点のものです。

洗濯に関するみんなの認識、どのように感じていますか?

くらしの現場レポート:取扱い絵表示、確認してますか? 若年ほど見た目で洗濯方法を判断』にあるように、洗濯は、イメージや経験に基づく「なんとなく」の感覚でやっている人が多いのではないでしょうか。あまり深く考えることもなく、仕上がりも「まあ、こんなもんでしょ」という「片づけ仕事」になっていることを、いつも残念に感じています。
洗濯すれば洋服が多少傷むのはしかたがない、と思っている人もたくさんいるようです。けれども、洋服に付いている絵表示や素材に合った洗い方をすれば、仕上がりや風合いがずいぶんと違ってくるものなのです。

取扱い絵表示から、どんなことが読み取れますか?

洋服にもいろいろな性格があって、扱いやすいものもあれば、気むずかしいものもあります。絵表示はその洋服の性格をつかむためのもので、見た目だけの判断では性格を誤解してしまうことがあります。絵表示の言葉に耳を傾けずに無視すれば、縮みや型くずれなどの失敗も招きがちになります。その洋服が本当はどんなケアを求めているのか、それをいろいろと教えてくれるのが絵表示です。たとえるなら、洋服と会話するときの通訳のような存在です。
ときどき、ジャマだからといって確認もせず、絵表示のラベルを切ってしまう人がいますが、それでは洋服は代弁者を失って何も語れなくなり、本心を聞き出すことができなくなってしまいます。

中村祐一さん

失敗しない衣類ケアの秘訣を教えてください

初めて洗う時は、必ず絵表示を確認してください。「洗い方」の絵表示に、水洗い×マークが付いていないか、洗濯機で洗えるのか、手洗いなのか、とにかくそこだけはしっかりと押さえましょう。洗濯は、汚れを落とすことばかりに関心がいきがちですが、洋服を長く着られるようにケアすることも大切な役割です。絵表示を確認して、適切な洗い方や洗剤を選べば、強い力で洗わなくても、汚れは落ちるものなのです。

洗濯物は絵表示ごとに分けて洗うことができれば理想的。もし、表示の違うアイテム、たとえば標準コースでよいものと「手洗い」マークのものを一緒に洗濯機にかけるときには、よりデリケートなほう、つまり手洗いコースに合わせ、気になる汚れがあれば下洗いなどちょっとひと手間かけてあげると、洋服を傷めず洗うことができます。

取扱い絵表示で、「洗い方」を確認しよう!

洗濯がもっと楽しくなるためのメッセージをお願いします

ファストファッションが定着していますが、こうした洋服もきちんとケアすれば長く着ることができます。「なんとなく」の洗濯の結果、洋服がどんどん使い捨てになるのは、とても悲しいことだと思います。
絵表示を上手に活用して、「こんなもんでしょ」だった洗濯の仕上がりの違いを実感してみてください。そうすれば達成感も得られるようになり、洗濯がどんどん楽しくなっていくはずです。
絵表示という洋服の“通訳”がせっかくいるのですから、出会った洋服との会話も楽しみながらきちんと耳を傾けて、少しでも長くつき合いを続けていけたらいいですね。

Profile

洗濯アドバイザー 中村祐一(なかむらゆういち)さん

洗濯アドバイザー
中村祐一(なかむらゆういち)さん

長野県伊那市で、家業のクリーニング業を見て育ち、東京での修行後、三代目を継ぐ。同時にインターネット上で、全国の主婦に洗濯方法をアドバイス。TV、雑誌でも活躍し、「洗濯王子」の愛称で知られる。近年では講演や洗濯用品メーカーとのコラボ商品の開発など活動の幅は広がり、これまでに2,000人を超える主婦や芸能人などに洗濯方法を直接アドバイス。2014年、都内にSentaku Studioを開設。現在、より多くの人に洗濯の魅力を伝えるべく活動中。著書に『洗濯王子に教わるおうちで快適クリーニング!』、『おうちで簡単洗濯上手』、『幸せを呼ぶスマート洗濯』など。

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