やせることは、理論的にはとても簡単。食べる量をグンと減らせば、確実に体重は減ります。でも、極端なダイエットをすると、知らない間にからだはダメージを受けてしまうのです。なかには、回復するまでにとても時間がかかるケースも。ここでは、間違ったダイエットによって起こる主なトラブルを紹介します。
無理なダイエットをするとホルモンの分泌が乱れるため、月経不順や無月経を招きます。最近、多くなっているのが「体重減少性無月経」と呼ばれるケース。急激に体重が減ることで、卵巣から分泌される女性ホルモンがストップして、排卵や月経が止まってしまうものです。なかなか治りにくいのが特徴で、回復するまで数年かかる場合もあります。放置しておくと、からだの老化が進み、不妊になることもあるので、早い段階で婦人科を受診することが必要です。無月経が続くと骨粗しょう症も引き起こします
無理なダイエットをきっかけとして、摂食障害が起こることもあります。物をほとんど食べなくなってしまう拒食症は、栄養失調になってからだが衰弱し、死に至るケースもある怖い病気。拒食症の反動で起こりやすいのが過食症で、食べることをコントロールできなくなって大量に食べ続けます。そのあとは、太る恐怖から、食べた物を吐いてもどしたり、下剤を使ったりすることも。どちらも、からだの問題に心理的なストレスが加わることで起こると見られており、心身両面から治療する必要があります。
骨がスカスカになって折れやすくなる「骨粗しょう症」は、カルシウム不足が原因で起こる病気。中高年の病気のように思いがちですが、若い女性の間でも増えてきています。 ダイエットによりエストロジェンが減ります。エストロジェンは、カルシウムを骨に取り込む働きをします。よって、ダイエット→エストロジェンの低下→骨粗しょう症となるのです。もともと女性は男性よりも骨粗しょう症になりやすいので、若いうちからカルシウムを十分にとって骨を「貯金」しておくことが大切。無理なダイエットを繰り返していると、今は大丈夫でも更年期以降に骨粗しょう症になるリスクが高くなります。
ダイエット中に、からだがだるい、疲れやすい、めまいや動悸がするといった症状があらわれたら、「鉄欠乏性貧血」の可能性があります。鉄は体内で吸収されにくいミネラルで、食べ物で摂取したうちの1割程度しか吸収されません。そのため、ダイエットで食事の量が減ったり、偏った食事をしたりすると、鉄はすぐに不足してしまいます。女性は月経によっても鉄を失うので、ただでさえ貧血になりやすいのです。その上、無理なダイエットをしたのでは、自分から貧血を招き寄せるようなものです。
体温はカロリーをもとにつくられるので、ダイエットでカロリーが不足すると冷えに悩まされるようになります。また、自律神経の乱れも冷えを招く原因のひとつ。過激なダイエットをすると、大きなストレスがかかるため、自律神経が乱れて、冷えが起こりやすくなります。
食事の量を減らすと、肌の健康を保つために必要なタンパク質やビタミンA、C、Eなどの栄養が不足しがちです。そのため、やせたのはいいけれど肌はボロボロといった結果にもなりかねません。特に、「フルーツや野菜だけ食べてやせる」といったようなひとつの食品だけを食べるダイエットは要注意。栄養バランスがとれないので、肌のトラブルが起こりやすくなります。
無理なダイエットをすると、からだはそれに対抗するように働きます。つまり、少ない栄養でもからだを維持できるように基礎代謝量を下げ、脂肪の分解を防いでからだに蓄えるようになってしまうのです。その結果、ダイエット前と同じものを食べても、より太りやすくなります。ダイエットの反動でまた太ってしまう「リバウンド現象」が起きるのも、この体質の変化が一因です。短期間で大幅にやせても、太りやすい体質になってしまったのでは元も子もありません。
安静にしているときに消費するエネルギー。加齢とともに低下するため、中高年になると太りやすくなります。個人差があり、筋肉量の多い人は基礎代謝量が高くなります。
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