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ロリエ

女性の病気シリーズ(2)
卵巣の病気

卵巣Q&A

卵巣のしくみと働き

主な卵巣の病気

卵巣炎

卵巣腫瘍

卵巣がん

分野別テーマ 一覧
用語解説 参考文献

監修/

河野産婦人科クリニック院長
河野美代子先生
プロフィール

 
03
主な卵巣の病気

卵巣腫瘍

◆特徴と原因

 卵巣は、とても腫瘍のできやすい器官といわれています。卵巣にできる腫瘍は、卵巣嚢腫(のうしゅ)と充実性腫瘍の大きく2つに分けることができます。
 卵巣嚢腫は、腫瘍の中に液体状のものがたまっている腫瘍で、良性のものが多く、卵巣腫瘍の約85%がこのタイプ。一方、充実性腫瘍はかたいコブ状のかたまりで、その80%が悪性というもの。卵巣嚢腫、充実性腫瘍ともに、良性、悪性、その間の中間群があり、悪性のものを卵巣がんと呼んでいます。

卵巣嚢腫の種類

卵巣嚢腫は、腫瘍の内容によって3つのタイプに分けられます。

1.漿液性嚢腫(しょうえきせいのうしゅ)
 腫瘍の中に黄褐色の液体が入っているもので、卵巣嚢腫の中でももっとも多いタイプ。嚢腫の袋が一つの場合と、複数の袋からなる嚢腫とに分かれ、複数の場合、後に悪性に変化することもあります。

2.偽ムチン嚢腫(ぎムチンのうしゅ)
 漿液性嚢腫の次に多いタイプ。腫瘍の中に粘液状の液体が詰まっているものです。人間のからだの中にできる腫瘍の中でももっとも大きくなり、時には人間の頭ほどの大きさになることも。嚢腫が破れて、粘液が腹腔内に広がってしまう場合もあります。

3.皮様嚢腫(ひようのうしゅ)
 中身が特殊なのが、この嚢腫の特徴。ドロドロとしたかゆ状の脂肪の中に髪の毛や歯、目、筋肉、骨などが含まれています。卵巣腫瘍全体の約10%に見られます。ほとんどが良性腫瘍ですが、まれに悪性のものが混ざっていることもあります。

◆症状

 卵巣嚢腫、充実性腫瘍ともに腫瘍が小さいうちはまったく自覚症状が出ないのが、特徴です。
 自覚症状があらわれるのは、腫瘍の大きさがにぎりこぶし大ほどになったころからです。
 腫瘍がほかの臓器を圧迫するので、腹部の膨満感や腰痛などが起こります。さらに進行していくと、便秘になったり頻尿になったりします。また、腹部にしこりを感じたり、体重が増えたわけでもないのにおなかだけがぽっこりとふくらむことも。不正出血や水っぽいおりものの量が増えるなどの症状が出ることもあります。
 さらに、茎捻転(けいねんてん)といって、腫瘍がおなかの中でぐるりと回転してしまうことがあります。卵管や靭帯がねじれ、激しい吐き気、嘔吐を伴う腹痛が起こり、時には意識不明に陥ることも。早急に手術を受ける必要があります。
 なお、かたいコブ状の腫瘍が特徴の充実性腫瘍の場合、こぶし大の大きさになると、おなかに触るとしこりを感じることがあります。月経時以外の不正出血や月経痛のような痛み、腰痛などの自覚症状もあらわれます。

◆治療

 良性の腫瘍で、それほど大きくない場合は、定期的に検査をして経過を見ます。腫瘍が7cmくらいになると、手術をするのが一般的です。
 手術は、良性の腫瘍の場合は、一般に腹腔鏡を使って病巣部分だけを摘出します。ただし、腫瘍が大きく、また周囲の臓器との癒着が激しいような場合は、卵巣を摘出することが多くなります。また、悪性の可能性がある場合には、卵巣だけでなく、卵管や子宮を含めて摘出する手術が行われます。
 なお、卵巣は左右一対からなる器官なので、片方だけを摘出しても、もう片方が正常であれば、妊娠することも可能です。

010203  |

 
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