1960年にアメリカで発売され、現在、世界180カ国、約9000万人の女性が利用しているポピュラーな避妊薬です。
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ピル(経口避妊薬)は、女性の卵巣でつくられるホルモン「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」の2つが主成分。これら女性ホルモンの作用を利用して、妊娠を防ぐ薬です。 女性ホルモンは、脳の司令を受けて卵巣から一定のリズムで分泌されます。ところが、ピルを服用して体外から女性ホルモンを取り入れると、脳が、すでに必要なホルモンが分泌されているものと勘違いして、卵巣にホルモン分泌の指令を出さなくなります。すると、卵巣は“うたた寝”をした状態に。このため排卵が起こらなくなり、妊娠しないというわけです。 ピルは、以下の3つの相乗効果で、確実に避妊することができます。
卵巣がうたた寝状態になると、卵胞が発育せず、排卵が抑えられます。精子が進入してきても、卵子と出会うことができないため、受精が成立しません。
通常は、月経周期とともに、受精卵が着床しやすいように子宮内膜が増殖するのですが、ピルを飲んでいる間は内膜が厚くならないので、受精卵が着床しにくくなります。
子宮頸管から分泌される粘液が濃くなり、子宮の入口がせまくなって精子の進入を防ぎます。
かつては、日本では避妊目的でのピルが認可されていませんでした。そのため、月経不順や無月経など、月経トラブルの治療薬として使われている「中・高用量ピル」を、必要に応じて避妊用に転用していたのです。 中・高用量ピルは、含まれているホルモン量がより多いものです。そのために、気分が悪くなったり、むくみなどの不快な症状の副作用が多く見られます。一方、「低用量ピル」は、避妊だけを目的に開発された薬で、避妊効果を維持しながらホルモン量をぎりぎりまで少なくしたものです。 ピルは、含まれる卵胞ホルモンの含有量が50マイクログラムを越えるものを「高用量ピル」、50マイクログラムのものを「中用量ピル」、50マイクログラム未満のものを「低用量ピル」といいます。これらの避妊効果はほとんど同じですが、低用量ピルは、ぎりぎりのところまでホルモン量を抑えてあるので、飲み忘れると避妊効果が低下し、妊娠する可能性が高くなります。
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