子どもができないという悩みは、意外に多いものです。ここでは、不妊症の現状と、その主な原因をまとめてみました。
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日本では、夫婦の10組に1組が不妊症といわれています
「不妊症」とは、産婦人科的には「定期的な性生活を送り、とくに避妊などをしていないのに、2年以上妊娠しない場合」をいいます。 健康な男女が結婚して通常の性生活を営んでいる場合、1年以内に約80%、2年以内では約90%が妊娠しているとの結果が出ています。つまり、赤ちゃんが欲しいのに恵まれないという人も多く、夫婦の10組に1組が不妊症に悩んでいるということになります。 また、不妊症の疑いがない男女が、排卵日にセックスをしても、妊娠する確率は20%程度といわれています。このように考えると、赤ちゃんの誕生は、意外に簡単ではないことがわかります。
原因は、男女双方に考えられ、複雑に重なり合っていることもあります
少し前まで、不妊症は女性の病気だと考えられていましたが、男性不妊が解明されるようになってきて、不妊の原因は男女半々ぐらいの割合であることがわかってきました。 不妊の原因は、非常に多岐にわたり、さらに複数の原因が重なり合っていることもあります。そのため、原因をつきとめるのに時間がかかり、苦労をともなうことも多いものです。 しかし、的確な治療を受けるためには、まずは原因を調べることが必要です。主な不妊の原因には、次のようなものがあります。
受精の場となる卵管が詰まっていたり細かったりして、卵子と精子が出会えないのが、卵管障害です。不妊の30~40%を占めるといわれ、最も大きな原因となっています。 卵管障害は、クラミジアなどの性感染症や子宮内膜症が原因で起こることが多いようです。
卵子が育たない、育っても排卵できない場合を排卵障害といい、不妊の約25%を占める大きな原因となっています。そのほとんどは、ホルモンのアンバランスによって起こります。
子宮内膜に異常があると、せっかく受精しても、受精卵がうまく着床できなかったり、着床しても流産してしまいます。子宮筋腫、子宮内膜症、性感染症や、人工妊娠中絶による子宮内膜の癒着などが主な原因です。 また、子宮が2つあったり、子宮の形に異常があったりする場合も、妊娠がむずかしくなります。
精子が、子宮の入口である子宮頸管を通過できないという障害です。代表的なものに抗精子抗体があります。 また、頸管粘液の分泌が少ないため、精子がうまく通過できないこともあります。
子宮内膜症、腹膜炎、開腹手術の後遺症などによって、骨盤内に癒着が起こり、卵子の成長や排卵が阻止されるものです。
特殊なケースですが、半陰陽、腟の欠損や奇形、処女膜閉鎖などのトラブルがある場合は、そのままでは妊娠は不可能です。
ペニスが勃起しないために性交ができないインポテンツや、勃起しても女性の腟内にうまく射精できない場合には、セックスによる自然妊娠はむずかしくなります。
精子の通り道である精管が、先天的な異常、開腹手術や事故の後遺症などによって、ふさがってしまったものです。
精子がまったくつくられない、数が少ない、動きが悪い、奇形が多いといったもので、男性不妊の80%を占めるといわれています。ホルモン異常、先天的な精巣の異常、尿路感染症や性感染症、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)などの高熱性の病気、ストレスなどによって、精巣の機能がそこなわれることが原因です。
糖尿病などの内分泌疾患、過度の疲労、度を越した飲酒や喫煙なども、精子の形成に悪影響を与えます。
夫婦の適合性が悪くて妊娠できない場合もあります。そのひとつが、抗精子抗体です。
以上の原因のいずれにもあてはまらないのに、なぜか妊娠しない、現在の医学では原因がわからない不妊症を、「機能性不妊症」といいます。このタイプの不妊症は、約10%あるといわれています。
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