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愛犬の体脂肪について「なぜ、花王がドッグフードを?」ペット事業への軌跡

愛犬の健康の大敵「肥満」を日本中からなくしたい。
そう願う花王が取り組んだのが、「犬用体脂肪計」の開発です。それまで、愛犬の肥満度を判定するには犬種別の標準体重を目安にしたり、脂肪のつき具合を見た目や触った感じから主観的に判断するBCS(ボディ・コンディション・スコア)という方法が一般的でした。

しかし、犬種の標準的な体格から外れている個体では、適正体重が把握しづらく、またBCSは評価する人によって判定結果が異なるケースがあるなど、誰にでも客観的に判断できる指標とはいえませんでした。


そこで、花王が着目したのが「体脂肪率」です。
当時、人用には既に簡便な体脂肪計がありましたが、犬の体脂肪率を測定するのは容易なことではありませんでした。

研究レベルでは実施されているいくつかの方法がありましたが、麻酔や採血で犬に負担がかかったり、また高価で特殊な設備が必要であったりという制約のあるものでした。これらの方法と同等の精度を持ちながら、もっと簡単に、短時間で体脂肪率を測定できれば、必ず日本の家庭犬の健康管理に役立つはず。
そうした思いで花王の挑戦は始まりました。


人用の体脂肪計メーカー・大和製衡(株)と共同で取り組んだ開発は、まさに手探り。 被毛で覆われた犬の毛を刈ることなく電気抵抗を正確に測定するにはどうしたらいいのか。体全体の体脂肪量を正確に反映できる部位はどこなのか?あらゆる部位で測定試験を繰り返し、ついに背中の特定の部位を測定することで、犬種や体格に関係なく、精度の高い体脂肪率が安定して得られることがわかりました。

着手から3年、様々な犬種・年齢・性別の多くの犬の測定を経て、世界初の犬用体脂肪計は、ようやく完成に至りました。


体脂肪率を測るメリットは、肥満度が客観的な数値で示されること。
飼い主さんの甘い目には、つい見過ごされがちな愛犬の肥満も、具体的な数値で示されれば、現実を直視せざるを得ません。
現在、犬用体脂肪計の導入は、動物病院のみに限定しています。
これは、体脂肪率を測定する際に、解剖学的な知識が必要であるという技術的な理由もありますが、もう一つの理由として単に肥満度を知ることにとどまらず、獣医師の先生方の指導のもと、愛犬の的確な食事管理や健康管理に活用いただくことが本来の目的だからです。

犬用体脂肪計を全国のより多くの動物病院で活用していただき、体脂肪率が愛犬の新たな健康管理の指標となることをめざして。
私たち花王の挑戦は続きます。

ペットケア研究プロジェクト
研究員 大川雅之

愛犬 岳人
(シェットランド・シープドッグ、オス、11歳)

同じ犬種でも体格によって適正体重が異なるし、外見は太って見えなくても、内臓脂肪をためこんだ隠れ肥満の犬もいる。愛犬の健康管理をきちんと行うには、肥満度を客観的に示す指標がぜひ必要だと思いました。そこで、犬用体脂肪計の開発に着手したのですが、試行錯誤の繰り返し。完成までに、多様な犬種・年齢・性別の犬の体脂肪率を測定しました。

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