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食品安全委員会の最新の審議状況

平成27年 3月 11日更新

◆食品安全委員会の最新の審議状況
(本ページの内容は、公開されている会合を傍聴し、花王がまとめたものです。) 

第552回食品安全委員会 平成27年3月10日 (速報)

「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性」に係る食品健康影響評価の結果が第552回食品安全委員会で報告されました。(議事録は、食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

DAGワーキンググループ(第7回) 平成26年12月17日 (速報)

「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性」について、引き続き審議が行なわれ、最終健康影響評価書(案)が出されました。
(議事録は、食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

DAGワーキンググループ(第6回) 平成26年7月7日 (速報)

「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性 評価書(案)」に基づいて、高濃度にジアシルグリセロールを含んだ油の発がんプロモーション作用と、食品に含まれるグリシドールおよびその脂肪酸エステル類の安全性について議論され、引き続きワーキンググループでの審議がなされることとなりました。
(議事録は、食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

DAGワーキンググループ(第5回) 平成24年8月9日 (速報)

「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性:当該食品に含まれるグリシドールおよびその脂肪酸エステル類 評価書(案)」について、引き続き審議が行なわれ、一日の摂取量の推計、および、リスク評価の試算が示されました。(議事録は、食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

DAGワーキンググループ(第4回) 平成23年2月28日 (速報)

 「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性:当該食品に含まれるグリシドールおよびその脂肪酸エステル類 評価書(案)」について、引き続き審議が行なわれ、「毒性のまとめ」や「油脂類からの一日の摂取量の推計」等の内容について、議論がなされました。(議事録は、食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

DAGワーキンググループ(第3回) 平成22年12月27日 (速報)

 これまで提出されたグリシドールおよびその脂肪酸エステル類についての安全性に係る知見の概要(データや文献等)をまとめた「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性:当該食品に含まれるグリシドールおよびその脂肪酸エステル類 評価書(案)」が作成され、その内容について議論が行なわれました。(議事録は、食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

DAGワーキンググループ(第2回) 平成22年11月19日 (速報)

 これまで報告したデータに加え、新たに弊社より追加報告した文献情報、サルでの血中移行性試験結果およびヘモグロビンアダクト試験結果を含めた審議が行われ、1回目のワーキンググループにひき続き、遺伝毒性試験、血中移行性試験について議論がされました。(議事録は、食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

DAGワーキンググループ(第1回) 平成22年10月15日 (速報)

 まず初めに、今回のワーキンググループが発足した背景について食品安全委員会から簡単な説明があり、本ワーキンググループの座長に東北大学 山添 康 先生が選出されました。その後ワーキンググループでの議論の進め方について、まず、グリシドール脂肪酸エステルの安全性の議論を先行し、その結果を踏まえDAGの評価の議論を行うことが合意されました。(議事録は食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

第345回食品安全委員会 平成22年8月26日 (速報)

 8月26日に開催されました第345回食品安全委員会会合におきまして、厚生労働省より、高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性について、食品安全委員会に報告がありました。
報告された内容は、弊社より 8月23日付けで、厚生労働省に提出いたしました「グリシドール脂肪酸エステルを経口摂取した場合の体内動態試験結果」「食用油脂中のグリシドール脂肪酸エステルの分析に関する情報」についてです。
今後、ワーキンググループにおいて、審議が行なわれる予定です。(議事録は食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

第335回食品安全委員会 平成22年6月10日 (速報)

 6月10日開催の第335回食品安全委員会会合におきまして、食品安全委員会に高濃度にジアシルグリセロールを含む食品に関するワーキンググループが設置されることが決まりました。様々な角度からの評価が必要であるため、審議内容を専門とする専門委員により、今後、審議が行われます。(議事録は食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

第334回食品安全委員会 平成22年6月3日 (速報)

 6月3日に開催されました第334回食品安全委員会会合におきまして、厚生労働省より、高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性について、食品安全委員会に報告がありました。
報告された内容は、弊社より5月31日付けで、厚生労働省に提出いたしましたグリシドール脂肪酸エステルおよびグリシドールの遺伝毒性試験に関する試験の結果、および、国立医薬品食品衛生研究所で実施され、とりまとめられた食用油等に含まれるグリシドール脂肪酸エステルの含有量の実態調査の結果についてです。
今後、然るべき委員会において、審議が行なわれる予定です。(議事録は食品安全委員会のホームページで後日公開されます。)

第312回食品安全委員会 平成21年12月3日 (速報)

 現在、花王ではグリシドール脂肪酸エステルの影響について検討を行っていますが、11月30日付けで厚生労働省に現在までの状況を報告書として提出し、この報告書が12月3日の食品安全委員会に厚生労働省より提出されました。
(議事録は食品安全委員会のホームページで後日公開されます。) 

第305回食品安全委員会 平成21年10月15日

 消費者庁より、エコナクッキングオイル他9品目の表示許可の再審査に関して食品安全委員会に意見を求めたことおよびその取り下げの経緯(「食品健康影響評価について」及び「食品健康影響評価について意見を求めたことの取下げについて」)について説明がありました。食品安全委員会としては、引き続き「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性について」、その不純物であるグリシドール脂肪酸エステルの安全性も含めて厚生労働省に依頼している追加資料が提出され次第速やかに、これまで得られている科学的知見と合わせて、調査審議を行っていくこととされました。また引き続き科学的根拠に基づいて事業者、消費者のどちらにも偏ることなく客観的で中立公正的な立場から国民の皆様の不安や関心に関してわかりやすく工夫しながら答えていきたいと述べられました。

新開発食品(第63回)・添加物(第76回)合同専門調査会 平成21年9月2日

 前回の議論を受けて、8月25日付けで食品安全委員会から厚生労働省に提出された参考資料「食品健康影響評価に係る補足資料の提出依頼について」の報告がありました。中間とりまとめ案について舌を含む口腔内の発がんプロモーション作用に関して記載すべき文言の議論があり、事務局が再整理して文案を作成することとなりました。その後乳腺についての議論がなされました。

新開発食品(第62回)・添加物(第75回)合同専門調査会 平成21年8月24日

 冒頭に前回厚生労働省から提出されたグリシドール脂肪酸エステルに関する追加資料について議論され、グリシドール脂肪酸エステルについて、体内での動態を中心とした安全性の確認をすることとなりました。
 そして、舌を含む口腔内の発がんプロモーション作用ついては今までの試験全体から「DAG油の投与による舌を含み口腔内の発がんプロモーション作用は認められないと考えた。」との結論になりました。予定の時間内では全ての議論が終わらなかったため、次回の合同調査会で引き続き乳腺について議論することとなりました。

新開発食品(第61回)・添加物(第74回)合同専門調査会 平成21年7月22日

 最初に厚生労働省から食品健康影響評価に係る追加資料が提出され、その趣旨及び内容の説明がありました。その後、名古屋市立大学大学院医学研究科津田洋幸教授から試験結果について説明があり、舌と乳腺についての議論がなされましたが、予定の時間内では全て議論が終わらなかったため次回の合同専門調査会で引き続き議論することになりました。

新開発食品(第59回)・添加物(第72回)合同専門調査会 平成21年6月22日

 冒頭で福島座長より前回の合同専門調査会での審議を受けて評価書案を各専門委員に確認したところ多数の意見が寄せられので、再度文案を吟味するために開催したとの経緯が説明されました。その後国立がんセンター研究所の若林敬二所長から試験結果についての説明があり、大腸と皮膚について審議されました。

新開発食品(第57回)・添加物(第68回)合同専門調査会 平成21年3月23日

 第5回ワーキンググループの議論およびこれまでに行われた試験概要をうけてまとめられた新開発食品・添加物評価書(案)について審議されました。その結果、高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性については「適切に摂取される限りにおいては、安全性に問題ないと判断した」との結論が了承され、議論された内容を事務局でもう一度修正して、各委員に確認後、最終的に食品安全委員会へ報告されることになりました。

新開発食品・添加物専門調査会合同ワーキンググループ
第5回会合 平成21年2月13日

 座長に中央労働災害防止協会日本バイオアッセイ研究センターの福島昭治所長が選出され、事務局、厚生労働省より高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性について、これまでの経緯や安全性試験結果が説明されました。その後、第4回会合以降に報告された新たな試験結果とその内容について、国立がんセンター研究所の若林敬二所長、国立医薬品食品衛生研究所病理部の西川秋佳部長、名古屋市立大学大学院医学系研究科の津田洋幸教授から説明がありました。それらを受けて、専門委員の間で総合的な議論がなされて、その結果ワーキンググループとしては「適切に摂取される限りにおいては、安全性に問題はないと判断したい。」と結論づけられました。今後の進め方については、今回の議論を元に評価の報告書を作成し、新開発食品専門調査会、添加物専門調査会へ報告、審議した後、食品安全委員会へ報告し、ホームページ等を通じで広く意見等の募集を行うことになりました。

新開発食品・添加物専門調査会合同ワーキンググループ
第4回会合 平成18年1月31日

 参考人として国立がんセンター研究所・若林敬二副所長から、現在同研究所で独自に行っている実験の経過 報告(実験開始後20週時点)が行われました。この実験は、今回のジアシルグリセロールの発がんプロモーション 作用が懸念される発端となったPKC*1活性に関わる実験で、若林先生は、「まだ途中経過であり、病理的所見も ないが、肉眼的所見では発がんプロモーション活性は弱いと感じる」と述べられました。委員からは「この実験を 踏まえた限りではDAGの発がんプロモーション作用の可能性は低いのでは」との発言がなされた一方で、「この 実験からだけで実際にプロモーション作用がないとするのはどうか」という意見もでました。
 その他、前回の会合で挙がった疑問点などに対する補足説明が行われました。
 今回の会合により、委員からは「議論は出尽くした」との意見が述べられ、今回報告された実験と厚生労働省 が行っている追加試験の結果を待って、DAGのリスク評価に関する報告書を作成していく方針となりました。

新開発食品・添加物専門調査会合同ワーキンググループ
第3回会合 平成17年12月13日

 第1回・第2回の議論を受けて、論点の整理がされました。ジアシルグリセロール(DAG)には構造から「1,2-DAG」や「1,3-D AG」の種類があって、それぞれ性質が異なり、またオリーブオイルなどにも含まれているため、リスク評価対象の定 義について改めて検討しました。その結果、高濃度にジアシルグリセロールを含む食品を評価対象としていく方向性が示され ました。また、厚生労働省より、DAGの舌発がんプロモーション作用の追加試験のプロトコルについて、評価を 行うきっかけとなった遺伝子組み換えラット*2を使った試験とほぼ同じ方法により、その再現性を確認することに加え、野生種 ラットを用いた試験も行うと報告されました。

新開発食品・添加物専門調査会合同ワーキンググループ
第2回会合 平成17年12月2日

 今回は、大阪大学・高井義美教授による「ジアシルグリセロール(DAG)のPKC*1活性に関する回答」の資料紹介と、NPO法人食品保健 科学情報交流協議会・林裕造理事長から評価に当たってのポイントについて、専門家としての意見を発表され ました。林先生はDAGについて、「発がん性試験が陰性であることなどから、発がんリスクにつながらないと考え るのが普通。ただし、これだけでプロモーターであることを否定してはならない。発がんプロモーターで知ら れているホルボールエステル(TPA)*3とDAGを比較する必要性がある」と述べられました。また、林先生は、遺伝子組み換えラット*2を用い た試験に関して「仮説の検証として、こういう作用がありえるという方向性を決める試験である」と位置づけました。

新開発食品・添加物専門調査会合同ワーキンググループ
第1回会合 平成17年11月2日

 座長に大阪市立大学・福島昭治医学部長が選出され、今回のワーキンググループが発足した背景や高濃度に ジアシルグリセロールを含む食品について過去に実施された全てのデータ、今後厚生労働省が実施する追加試 験などが説明されるなど、「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性」について、専門家により、科学 的な根拠に基づく、客観的なリスク評価の調査審議が始まりました。

第27回新開発食品専門調査会 平成17年9月28日

 「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性について」の食品健康影響評価の依頼の内容について厚生労働省より説明が行われました。食品安全委員会からは、今後審議を進めていくに当たって、本件に関する背景やこれまでのいきさつ、実際に今まで行われた細かい試験の内容、また今回行われた試験内容とそれに対する解説、今後の追加試験など書類の提出を厚生労働省に求め、本調査会のみではなく「添加物専門調査会」等の各専門調査会との合同で専門家のワーキンググループを設けて調査審議を行うことになりました。 

第112回食品安全委員会 平成17年9月22日

 厚生労働大臣から、「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性について」の食品健康影響評価の依頼が、食品安全委員会に提出されました。 (※厚生労働省発食安第0920001号) 食品安全委員会では、本件に関し、新開発食品専門調査会を中心に、他の専門調査会の先生方も加えた合同専門調査会を設置し、調査審議を行うこととなりました。 

第106回食品安全委員会 平成17年8月4日

 議事『「アカネ色素」等に関する研究状況について(中間報告)』の中で、「ジアシルグリセロール(DAG)に関する研究状況について」厚生労働省から食品安全委員会に報告されました。これは、平成15年6月薬事・食品衛生審議会新開発食品調査部会報告において、「念のために、より感度の高いラット等を用いた二段階試験を追加的に行う」とされた件についてのその後の研究状況に関する中間報告です。この中で、遺伝子組み換えラットを用いた二段階発がん試験でプロモーション作用が一部示唆されたが、研究者の「健康危険情報は結論しえない。確認のための追加実験が望まれる」という考察を踏まえて、再現性や閾値を調べる目的で、追加試験実施の準備に入っていることが厚生労働省から述べられました。これに対し、食品安全委員会は、発がんプロモーターとして知られているホルボールエステル(TPA)*3と比較する必要性から、「マウスでの皮膚二段階発がん試験を是非やっていただきたい」との意見が出されました。

第10回食品安全委員会 平成15年9月11日

 薬事・食品衛生審議会から厚生労働大臣への特定保健用食品の安全性及び効果についての答申において、「エコナマヨネーズタイプについては、安全性の問題について、慎重な審議を求める趣旨の要望書が寄せられており、関与成分中の1-2ジアシルグリセロールが大腸がんポリープに選択的に選択的に刺激するという懸念や発がんプロモーション作用等について、参考人を招く等により慎重に審議を行い、その安全性及び効果につき審査を行った結果、特定保健用食品として認めることとして差し支えないと判断された。なお、エコナマヨネーズタイプについては、「ラットを用いた混餌投与による2年間がん原性試験報告書」等の提出された試験成績からみて、発がん性を示す所見は認められず、インビボ(生体内)の試験で、エコナに使用されている1-2ジアシルグリセロールがPKC活性の亢進に基づいたプロモーション作用を引き起こすとの報告もないが、念のために、プロモーション作用を観察するため、より感度の高いラット等を用いた二段階試験を行うこととし、上記試験の結果を新開発食品調査部会に後日報告することとされた。」と報告されました。
 この答申を受けて、食品安全委員会では、「エコナマヨネーズタイプに関しましては、薬事・食品衛生審議会での特定保健用食品としての安全性の審査の結果について、当委員会としても妥当と考える。ただし、1,2-ジアシルグリセロールがインビボ(生体内)でプロモーション作用を示すかどうか、念のための試験を行うように求められておりますが、この結果は直ちに当委員会にも報告されたい。」と回答されました。 

(用語解説)

  1. *1 PKC:プロテインキナーゼCの略で、西塚泰美元神戸大学学長らのグループが1977年に発見したたんぱく質リン酸化酵素のひとつです。生命維持に不可欠な細胞の増殖、分化、胚発生、生体防御などに関与する一方で、発がんに関わると言われています。後述のホルボールエステル(TPA)*3は細胞内に入って、このPKCを活性化し細胞増殖を促すことで、発がんを促進するといわれています。

  2. *2 遺伝子組み換えラット:一般的にはある種の疾患に対して感受性が高まるように遺伝子を組み換えたラットのこと。ここでは、がんになりやすいように遺伝子を組み換えたc-Ha-ras遺伝子組み換えラットのことです。感受性が高いため、発がん物質の短期検索法などへの利用が研究されています。
    このラットとは発がんの感受性が異なるc-Ha-ras遺伝子組み換えマウスもあり、世界的にも広く研究が進んでいます。


  3. *3 ホルボールエステル(TPA):はず(巴豆)油に含まれ、皮膚に塗ると細胞膜を透過して細胞内に入り、皮膚発がんを促進するプロモーターとして知られています。
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